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#毎週ショートショートnote
【ちびまあ】スイカバー事件
いつかの春休み。まだ夜は寒いが梅が咲き、
その日はポカポカ。そんな春の空気に誘われウトウトしていたところ、
玄関の方でおばあが騒々しい。
モゴモゴとしたダミ声だが若々しくもある。どうやら来客と揉めている。
『うっさい!』
この一喝に反応したのか、
ドタバタ物音がより激しくなる。
その物音以上の足音で廊下を歩く俺。
玄関に到着する頃そこには静寂しかない。
一目散に逃げだしたようだ。
『なんだ
【ちびまあ】みあげてごらん
『この問題は、じゃあ あっくん』
このように先生から答えを促されると
窮したあっくんは
ぽか~んとした表情から高確率で天井を見上げる癖があった。
そんなあっくんを見ながら俺の脳内では
あの名曲が浮かぶ
『み〜あげてごらん〜〜♪』
とはいえそこは子供だ
毎回毎回そのパターンはもう退屈だ。
かくして俺の脳内ではこのように変わった
『み〜あきたごめん〜〜♪』
【ちびまあ】おじいのいきなはからい
『庭くらいなんとかせぇや』
何度説教とも批判とも取れない
悲痛を浴びせてきたことか
おじいに、、、
うちの祖父は
造園業を営んでいた
名を、誠石という
石は、漱石から一字拝借したとの事
ーーー文豪と造園ーーー
ものづくりという点では共通しているのだが自宅の庭も剪定しない
石のように動かないその姿勢は
蝶よ花よのように可愛がられた
ぼっちゃんの強い意志を感じる
しかし
この粋なはからいは