Saki Kawamura

NYで学ぶ演出家の卵が思うこと。

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  • 自分をつくる本

    戯曲、映画・演劇関係の本など紹介しています。

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    私の所属しているActors Studio Drama School(大学院、修士課程、MFA、舞台演出)での生活や情報についてまとめています。

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    MFA留学を目指す方の情報源になるような記事を集めています!

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大手企業目指してた私がNYで芸術家になった理由

みなさん、今日本で話題になっているclubhouseはお使いでしょうか?オーディオのみ、アーカイブなしの耳で繋がるSNS。私もご縁があり初めてみました!(@sakikawamuraでやっております。) こんまりこと近藤麻理恵さんの旦那様、川原卓巳さん主催の 【Morning House】スゴい人がフラッと来て、ココでしか聴けないレベルの話をして去っていく場所。 のルームに、たまたま授業がないNY時間の木曜日夜に、部屋を掃除しながらフラッと入り聴いていました。 そこでた

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    • YouTubeで私が発信したいこと

      突然ですが、YouTubeはじめました!10本あげたらSNSで報告をすると決めてちょっとずつですが溜めていました笑 やらない理由をいろいろとつけてやっていなかったYoutubeですが、大学院が今学期から1つ授業が減ったのをきっかけにえいやと心を決めました笑 1本目の動画に自己紹介動画を載せています。 YouTubeをはじめた理由動画の中でもお話をしていますが、Youtubeを始めた大きな理由が「芸術系の大学院の情報がすごく少ないから」です。 noteなどでも去年からち

      • 芍薬

        この夏、祖母を亡くしました。 SNS上にこのことを書こうか書くまいか、非常に悩みました。夏の間、何度も書こうとしたけど少し書いては号泣して進まず、時間を置いてNYに帰ってきてからまた向き合ってみてもダメでした。 しかし、祖母という人間が生きていたということを、そしてたった23年の人生の中ででも、これほどまで強く重くのしかかった感情を無かったことにはしたくないと思いキーボードを叩いています。 これを書かないと一生次、かけない気がして。 危ないかもしれないという連絡を受け

        • 基礎体力のないウサギと基礎体力のある亀

          さて、最近失敗しまくりの記事が続いています。笑 からの の続きです。 昨日はそのリハーサルがありました。自分のアクターたちに、自分の技量をごまかしたりしたくなかったので、素直にまずは謝りました。 「今まで私がやってたことはディレクティングじゃなかった。私も混乱していたし、私がみんなのこと混乱させていた。けどそれに気づいたし、どうしても直したい。」 で、完全に1からやり直したけど、 アクターたちも全然前よりやりやすそうだったし、私のみたいものに近いものが見れました。

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          自信のなさがリーダーシップを奪ってしまう

          昨日は土曜日だったけど学校にいって、セットと演出を全部考え直してきた。 私はこの水曜日からの4日間で、自分がチームのリーダーとして大きな間違いをしていたということに気がついた。 舞台でも、組織でもなんでも、リーダーとしての役割ってどんなに大きな組織でも小さな組織でも変わらない。それについては大学時代に嫌というほど向き合ってきて、わかっていたはずなのに、アメリカに来てから完全に忘れてしまっていた。リーダーとしての役割を果たせていなかった。 けど本来、アメリカでは、日本では

          自信のなさがリーダーシップを奪ってしまう

          アクターとのバランス

          アクターとディレクターのバランスって日本ではどうなんだろう。 アメリカは、とんでもなくリスペクト文化だ。いや、アメリカはというのはおかしいけど、日本で当たり前にセクハラが横行する中、仕事ができる人たちはちゃんと他人にリスペクトを持っている。 私のアクター達で、カップルを演じる二人が、お互いの体を触る前に、「不快にさせたくないから」と何回も確認と、距離を縮めるトレーニングをしている。 それとは別に、私とアクター達のバランスもどうなんだろうとすごく考える。私はアクターをリス

          アクターとのバランス

          NYにいる

          今週はきつかった。 まだ木金土日あるけど、木曜日が終われば、ほぼ終わったも同然で、金曜日から日曜日までは来週の準備にあたるので今週にカウントされない。笑 帰ってきてからすぐにまたパソコンと本に張り付いて、一旦寝て、起きてからまたパソコンと本に張り付く。 そんなことをしてたら自分がどこで生きているのかをふと忘れてしまう。 帰り道に、ふとこんな看板をみた。 "New York is like electricity. The efficiency and vitalit

          芸術は人の弱さを表現する力

          2019年10月22日下書きより。 ----------------------------- クラスで、アクティングのトレーニングをしながら自分に対しての不安感を抑えられずに泣いてしまう子がいる。1回じゃなく、何度も。 アクティングのトレーニングは、たしかにタフだと思う。自分の感情と向き合わなきゃいけないし、逃げられない。無視しているいろんなことや感情を思い出すこともある。 その子は、みんなの前でトレーニングする時でさえも「完璧でなきゃいけない」と思ってしまうようで

          芸術は人の弱さを表現する力

          なんとかなる

          【ゆるーい記事です】 なんとかならなそうなことも、意外となんとかなるから、 というか本能的になんとかしようとするから、 今やりたいことやできることになるべく素直になりたいなと思う。 というわけで昨日、どうしてもダンスに行きたくて行きました。1時間だけ。 めちゃめちゃ疲れてたし、宿題の量的になんとかならなそうで迷ったけど、これ逃したら次は3週間は無理だと思ったので。 そしたら本能的になんとかしよう信号が出て、3つあった宿題のうちの1つを、ダンスに行く前に終わらせるこ

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          【大学院受験記1】 受験を決意するまで

          1年前の今日、長い長い受験が終わった。人生の中で一番長くてしんどかったマラソンだった。 最近少しずつ聞かれることも増えたので、私の受験の記録を、少しずつ書き残していこうと思う。 大学院受験が頭にちらつきだしたのは、就活中だった。 大学3年生の4月にサークルの大きな公演が終わり、その後はいろんなインターンや会社説明会に申し込んだ。特に高い意識はなかったものの、「自分の目でみてみないとわからない」派の私は、とにかく行ってみた。長期インターンも短期インターンもした。 長期イ

          【大学院受験記1】 受験を決意するまで

          形が与える影響

          宿題、Historyのリサーチ、Actingのトレーニング、Script Analysis (演出する作品)、週明けリハに向けての準備、学期末のActorとしての演目決め、サイト作り、インターン応募、奨学金応募。 詰んでおりますが、幸せです! 今日はそんな合間をぬって、ある舞台を見に行ってきました。

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          形が与える影響

          土台が揺れても

          自分はしっかり立ってるつもりなんだけど、気づかないうちにその土台がグラグラと揺れ始めた。 授業中にふとそんな感覚になった。 2年ほど前、卒論を担当してもらった先生に、「アメリカに行くのはいい選択だと思うよ。日本はもうすぐ沈むからね。」って言われたことがある。 なぜか、「それな」って心の中で思った。 自分が生まれた国、日本。自分が今いる国、アメリカ。 どっちもカオス状態。政治も経済も安心できる点が一つもない。国のトップは正しい判断ができず、人々をさらに混乱に招く。

          土台が揺れても

          あなたの価値は見た目以上

          アクティングの授業にて。 クラスメイトに、すごくgentleで優しい男の子がいる。毎日朝早く起きてジムも行って体を鍛えて、ムキムキの美男子。疲れていても、辛いことがあっても、いつも笑顔でいる素敵な子だ。 ただ、舞台の上に上がると豹変する。すごくエモーショナルに、怒ったり、泣いたり、自分を抑えられなくなる。 この傾向は前学期からあって、最初はエモーショナルですごいなぁ、って思っていたが、どんな役柄でもそうなってしまうことが分かってきた。 今日はimprov(即興)でのシ

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          【NY Nalata Nalata】「いいもの」の空間

          10代の頃は、何でも多く持つことがステータスだった。 筆箱にはびっくりするぐらいの量のカラーペンが入っていたし、ファストファッションブランドで大量の服を買っていた。 しかし、私自身が歳を重ねただけでなく、「大量生産大量消費」の時代が終わりを迎え、今世界の流れが、「ミニマリズム」や「サステイナブル」に変わってきている。 私が、「本当にいいもの」への意識が高まったのは、大学時代に祖母からもらったカシミアのセーターがきっかけだった。祖母が数十年前に買ったカシミアのセーターたち

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          不安な気持ちの解消法

          今日は大学院でcareer workshopがあった。 アーティストにとって、自身のキャリアを考えるというのは非常に大切なことだ。 皮肉なもので、好きなことを突き詰めるためにアーティストという道を選んだにも関わらず、好きなことを好きなだけしていても、お金にはならず、つまりは生きることができない。 Workshopの一環で、先生は以下の質問に対してそれぞれ答えをかけと言った。 ・あなたにとって"successful"とは何か。 ・そう感じることができるのはどんな時か。

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          『精神0』

          想田和弘監督作、『精神0』のワールドプレミアを見に行ってきた。 ニューヨーク近代美術館、MoMAのDoc Fortnight 2020に正式招待され、2月14日のバレンタインデイにMoMA内のシアターで上映。あらすじはこちら。週間NY生活からお借りしました。(https://www.nyseikatsu.com/entertainment/01/2020/27932/) 「精神0」の主人公は、2008年に発表した「精神」(観察映画第2弾)の主人公でもある精神科医の山本昌知

          『精神0』