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【大学院受験記1】 受験を決意するまで

1年前の今日、長い長い受験が終わった。人生の中で一番長くてしんどかったマラソンだった。

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最近少しずつ聞かれることも増えたので、私の受験の記録を、少しずつ書き残していこうと思う。


大学院受験が頭にちらつきだしたのは、就活中だった。

大学3年生の4月にサークルの大きな公演が終わり、その後はいろんなインターンや会社説明会に申し込んだ。特に高い意識はなかったものの、「自分の目でみてみないとわからない」派の私は、とにかく行ってみた。長期インターンも短期インターンもした。


長期インターンをさせてもらっていた場所で、その会社だけでなくいろんな会社の大人の方と話をする機会があった。

そこで「本当にやりたいことは何か」を突き詰める大人達を見た。そして「やりたいことがわからない」大人達も見た。私は、就活を軸に置いた時、やりたいことは分からなかった。


大学3年の11月。就活が過渡期に入る前に、とりあえずやってみたかったことをしようと思い、ヨーロッパに2週間一人旅をすることにした。

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その時に、インターン先の人事の方からこんな言葉をいただいた。

「歳を取れば取るほど、どんどん外に出にくくなるから、今のうちにでておいたほうがいいよ。」

旅中もスカイプ面接などもしていたが、この言葉は大きく私の中に残った。


大学3年の12月。帰ってきてから、サークルの先輩達のイベントをオーガナイズしつつ、就活も本気で始まりだした。

その中で、一つ大企業と呼ばれるインターンにたまたま受かったので、行ってみた。確かそのインターンの為だけに、テストとかも受けに行った気がする。

集まったのは、関東のいい大学の子達と、一部関西のいい大学の子達。笑

私はみんなのガチ度にビビってしまった。コンペティション形式のインターンだったのだが、勝つことへの執着がすごかったし、その気持ちが先行して人の話も全然聞かず、その短期間でそこまで人を不快にさせることができるのかね、的な部分が多々あった。

その子達がそうだ、というわけじゃなく、状況、環境がもう冷静でなかったからそうならざるを得なかったんだと思う。


はっきりいうと、私はひいてしまったのだ。

私はやりたいことでない限り、そこまでの気持ちを持つことができない。名前や名誉の為に頑張ることも、その中身が自分の為だと別だが、滅多にできない。数字の為に頑張ることもできない。

自分のやっていることに誇りを持てること、幸せを感じられることが、私の中ですごく重要だということに気が付いた。


そこからは、好きだと思える、物作りをしていく工程ならいいんじゃないか、と思って芸術系、建築系、メディア系の会社にも行った。

スターバックスでマネージャーとして働いていたこともあり、「会社」としてどう内側を教育しているかがすごく気になった。実際に会社の人たちと話すとすごく良かったが、人事の人の態度や話し方、話す内容、質問した時の対応などを見てげんなりしてしまったこともあった。

行ったところは全部響かなかった。


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(写真は大学3年4月の公演より)

大学3年の1月。イベントのオーガナイズが終わった。そこで、「自分が人のために作ったものが、人に大きな感動を与えること。」の感動、喜び、幸せを思い出した。そしてその時こそ、私が一番心が震える瞬間だった。

オーガナイズは演出とは少し違うが、今まででも私はイベント、舞台などを作る時に、「ここはどうしてもこだわりたい」とちょっとしたオタク気質があることは自覚していた。

もしも、演出を勉強できるチャンスが少しでもあるのだったら、挑戦してみたいと強く思うようになった。

そして、その道に行くためには、私には海外の大学院という選択肢しかなかった


その理由の一つは、演出、directingを勉強したかったから。

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まず日本の大学には、演劇学部は数少なくあるが、演出はほとんどない。そしてプログラムを見ても、どうしても限られているように感じてしまった。そして修士または博士号を取れる場所はない。そこで海外に目を向けてみると、多くはないが、日本より確実にあった。その上、MFAという修士号も取ることができる。


その上で、もう一つ、「大学院」であるということにこだわりがあった。

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世の中には沢山、渡米して語学学校に通いながら、演技を勉強したり、ダンスをしたり、アーティストとしての生活を頑張っている人もいる。でも私にはその勇気はなかった。別にプロとしての経験があるわけでも、大学時代に演出で何かを成し遂げたわけでもない私が、この世界に飛び込むには相当な覚悟が必要だった。大学院に行ったとしても、生活できるかどうかわからない世界に足を踏み入れるのだ。

だから、目指すからには上を目指そう、という部分もあったが、大学院に受かったという事実が、自分のことも周りのこともある程度、納得させられるんじゃないかと思った。今まで親にこれだけ尽くしてきてもらって、就活をやめて、持っている内定をけって、それを考えると、専門学校ではなくて絶対に大学院だった。


期間は1年間だと決めた。それに対してパートナーからは、「本当にやりたいことなら、期間を決める必要はない」と言われた。でも私は絶対に1年だけ、と思っていた。来年、再来年、と期間を伸ばして結局行かなくなった人を沢山見ていたから。受かるなら、今年。今年受からないなら一生受からない、という気持ちだった。


そうして気持ちが固まっていって、舞台演出で大学院受験をしたいと決意することになった。


次は受験を決めてから、受験までの流れを書きたいと思います。読んでいただきありがとうございます!

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