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佐藤咲生
2022年10月30日 19:14
丁寧に泣く生活光が差して笑ってるひとみいちじくが実る頃朝、顔を洗ったあとの肌にふれる空気の感じで季節が変わってゆくのに気づく水を浴びる肌の緊張ぐあいも傾きかげんもいつもとは少し違って清潔なタオルで水気を拭きとる閉じる視界にただよってわたしはいつどこのわたしをわたしだと思っていたのかふいにわからなくなる新しさとはいつもと同じ景色をいつもと同じように見せる光のことで
2022年10月2日 19:39
ちぎったパンもいらないと、透け始めた手を払いのける。過去の記憶に抱きかかえられて、背の向こう側をたしかめることが一生できない。吐きそうだった。横たわる体の重さをだれにも量らせない。そのために育んだ生傷の数々。 悲しくないことが正常なことだから、生きる正常さとは異常であることです。感情が非常食。感情の機能性。そして痛みと鈍さをただ証明していきます。あの手が透け始めるまえ