【ゲーム感想】龍が如く7外伝 名を消した男

少し前に8が発売されたのに、変な時期に記事が上がっているなと思ったそこの貴方。
正　解　で　す　。

と言う訳でストーリーを完走したので、個人的な感想を書き留めておく。

・プレイ環境
ハード：PS4
ソフト：現物購入
プレイした人：ゲーム下手
難易度：ビギナー
プレイ済みタイトル：0～7/OTE/ジャッジアイズ/ロストジャッジメント

1・2の無印をクリアしているので、極1・2は未プレイ。

※以下ネタバレあり

0～7までをプレイした人への最高のご褒美だった。

まず声を大にして言わせてくれ。
これは神ゲー！！！
マジで面白かった！
今まで龍が如くをプレイしてきて良かったと思えるくらい、最高のご褒美だった！

実を言うと当初はプレイ予定がなかった。

個人的には7のRPG方式の方が楽で好きだし、主人公も正直春日の方が好き。
今までずっと桐生でやってきた分、「まだやんのかよ。お前死んだだろ」とか思っていた。
5と6のストーリーが結構あれだったし、期待もしていなかった。
「今更桐生一馬でやる事なんかねぇだろ」と思って、当初はプレイ予定がなかった。

だがYouTubeで動画を見ている時に、たまたまおすすめに龍が如く関連の動画が出てきた。
暇潰しに見ていると「7外伝めっちゃ良い」と言う評判を結構耳にした。
「今までのナンバリングやってて良かった」的な評判が。
となると、「こちとら0～7までやってんだ。じゃあやってみるか」と思い立って始めてみた訳だ。

ちなみに8の発売日を2024年の12月頃だと勘違いしていた為、このような訳の分からないタイミングでのプレイになった。
だって2023年の11月に外伝発売したんだもん！
龍が如くスタジオって大体年一本のペースで新作出すじゃん！
だからまだ大丈夫だと思ってたの！！！
大丈夫じゃなかった！！！！！！クソが！！！！！！

そしていざプレイをし始めたら、これがまあ面白い！
ストーリーは全五章と短いし、マップもほぼ蒼天堀のみで、ボリューム不足感は確かにある。
話の進行も基本的には7をプレイしている前提の作り。
7外伝と銘打っているだけあって、感覚としては7のDLCみたいな感じだ。

だがそれを十二分に補うだけの満足感がそこにはあった。

いや……もう本当に……今までこんなにたくさんのナンバリングや派生作品があっても、新しいのが出る度にプレイし続けてきて良かった……。
マジで良かった……。
こんなに嬉しい事があるかよってくらいマジで良かった……。

桐生が今まで生きてきた事の集大成。
何も無駄なんかじゃなかった。
桐生の良いところも悪いところも全部詰まっている。
ありがとうセガ、これからもついていく。

正直さ、全ナンバリングをプレイしている人間からすれば、7の東城会の解散とかショックだったのよ。
どれだけ内ゲバが起ころうがぼろぼろになろうが、今まであんなに必死に守ってきた東城会がなくなるなんてさ。
だから理屈を捏ねられても、どれだけ7のストーリーが綺麗にまとまってようとも、何かモヤっとしたものがずっとあった。

それを今回のラスボス・獅子堂が全部代弁してくれた。

東城会と近江連合の大解散の、負の側面をさらけ出してくれた。

7のストーリーは本当に凄く好き。
本当に綺麗にまとまっているし良く出来ていて、最後のコインロッカー前での春日と若の会話は泣いたよ。
若が自分の蒔いた種のせいで刺されるところまで含めて完璧だったよ。

ただ7の主人公はどう足掻いても春日だから、あの大解散にはあくまでもちょっと噛んだだけなんだよね。
春日は別に自分の組を持った事もないし、東城会本家と関わりがある訳でもない。
桐生達との面識もなければ、近江との関わりもない。
倒すべき相手も結局は自分と何かしらの因縁がある相手。
あくまで「春日vs誰か」。
だから大解散の良い面だけをプレイヤーに見せている感じ。
もちろんそれが悪い訳ではないし、春日一番の物語としてはむしろこれで完璧な見せ方だった。

それに対してこの外伝では「桐生vs誰か」ではなく、「極道vs極道」だった。

桐生と獅子堂には何の因縁もない。
ぶっちゃけ桐生からすれば獅子堂なんてほんの数ヶ月の付き合いだし、何か絡んできたヤクザのひとりでしかない。
昔から絡まれ体質だしな。
それでもあんなに熱い最終戦になって、お互いに格を保ったままストーリーを終えられたのは、お互いに極道のプライドとか未来を背負って闘っているからだと思う。

もうヤクザの時代は終わった！
vs
やかましい！俺らの居場所はヤクザなんや！

この真っ向勝負だった。
マジ激熱。
本当に熱いし、つらい。
どっちの言い分も分かるんだよなあって感じでつらい。
「警察や政治家が法で好きな時にその時の気分でヤクザを好きに出来るようになってしまった時代では代紋は奴隷の証になる」と主張する渡瀬達も、「俺達の生きる場所はヤクザなんや。ヤクザでのし上がる事を考えて生きてきたんや」と主張する獅子堂も。
正直正しい正しくないで言えば渡瀬の意見が正しい。
首が回らなくなってにっちもさっちもいかなくなる前に、と言うのも非常に正しいし合理的・理性的だ。
ただ急に、解散なんて聞かされて夢も居場所も奪われる獅子堂の気持ちもとてもよく分かる。

ここが本当にプレイヤーの代弁感があった。
「今まであんなに頑張って守ってきたのに！」を代弁してくれている感じ。
だからこそ獅子堂の意見を一蹴する事は出来ないし、出来ないからこそ極道のプライドがぶつかり合っている感じを体感出来た。
しかも獅子堂に同情してしまう、感情移入してしまうポイントとして、マジで獅子堂の人生可哀想過ぎ問題がある。

クソ親の元で生まれて、そんなクソ親に捨てられて、非合法な闘技場で戦わされ、自分の身ひとつでどうにかするしかない環境。
しかも今日明日どころか、いつ力を持つ人間の気まぐれで殺されるかも分からない。
瞬間瞬間で自分の生き死にの為の判断をしなければならない生活を続けてきた中で、渡瀬組に拾われて今度は自分が力で支配する側になる。
獅子堂に夢を見させたのは、まさしく近江連合って言う極道そのものなんだよなあ……。

本当に獅子堂って、生まれる時代が遅過ぎた桐生一馬って感じ。

力があって喧嘩が強くて、頭も回る。
気配りも演技も出来て、目標の為には手段を選ばない非情さも持ち合わせている。
土壇場とは言え下から慕われるカリスマ性もある。
ヤクザ全盛期に生まれていたら、マジで近江のトップになったかもしれないくらいの器。
だからこそ桐生一馬の人生の集大成に相応しいラスボスだった。
しかも作中の描かれ方で見た時、強さランキングで言えばかなり上位。
時代が同じなら、龍司にも勝てたかもしれない。
本当に良いキャラだし、良いラスボスだった。
個人的には歴代二位の良いラスボス。
一位は龍司。

ちなみに大解散の負の側面の描かれ方として、個人的にはロスジャのRKが好き。
「7では綺麗に終わったけどまあそりゃそうなるよな」って感じ。
綺麗なだけではどうにもならない無情感が好き。
澤先生？知らない人ですね……。

そしてそんな熱い最終戦を乗り越えてお出しされるあのアサガオムービーよ。

泣いたわ。
マジで泣いたわ。
太一がカメラに向かって喋り始めた瞬間から泣いたわ。
「もうこんなに大きくなったんだな」とか「そっかもう成人したのか」とかもう過去作やった時の記憶が甦って泣いたわ。

ぶっちゃけアサガオにそんなに思い入れはない。
桐生の生い立ちとか性格を考えたら、ああ言う施設を持つのも納得が出来る程度の認識しかなかった。
桐生がアサガオの子供達を守りたいって言っても、いまいち乗り切れない程度の温度差があった。
でもやっぱり3もちゃんとプレイしているからさ。

泣くて！こんなん！泣くて！！！
だって皆あんなに小さかったのに！
もう就職して成人して酒も飲める歳になったとか！
泣くやろこんなん……。
ハルトの絵を見た瞬間マジで涙止まらんかったわ……。
桐生が「四歳ってのはもう字が書けるのか？」って言っていたのが、もうほんとそれなで泣くわ。
だって6の時はまだ赤ん坊で、ひとりで立ても歩けもしないし、ミルクをあげていたのに。
桐生がだっこして歩いていたのに。
そんなハルトももう四歳になって自分で立って歩いて、字も書けるようになって。
「おじさん」が「おじちん」になっているのがまた絶妙に涙を誘ってくるんだよ。
マジで涙腺死んだわ……。

この感動は本当に今までのナンバリングをプレイした人に与えられるご褒美だと思う。
確かにヤクザだった桐生は幸せにはなれないかもしれないけど、その桐生がちゃんと向き合って育ててきた子供達はこんなにまっすぐ育っているんだよって。

あと最後の最後で花輪から渡される偽造の免許証の名前な！
「鈴木太一」って書いているのを見た瞬間に、「お前ーーー！！！」って叫んで泣いたわ。
知ってたよ。
お前が森永だって知ってたよ。
だって声が一緒だもんすぐ分かるよ。
「貴方に二度助けられている」で、そう言えば福岡で怪我した時に手当したなって思い出して森永だって確信してたから。
でも明確に「私は森永です」って言わずに最後までいって、そして出される鈴木太一の名前とかそりゃ叫んで泣くわ。
森永も名前を消した人間でその本名を明かす事はないからこそ、こうしてプレイヤーへの匂わせだけで終わらせるその心意気、最高。
いやもう本当に……今まで桐生って色んなところで色んな人に助けられて生きてきたけど、同時に桐生に助けられた人もいるんだよな……だからこうして巡り巡ってまた桐生が助けてもらえてるんだよな……。
お前の人生、無駄な事なんてなかったんや……。
いや結構あったな(サブストを見ながら)

ちなみに今作はコマンド式ではなく従来のアクションだ。
エージェントスタイルが強化すると馬鹿強くて笑う。
もう桐生はドローン飛ばしてるだけでええんや。
ただ応龍スタイルは冴島みたいな△長押しスタイルになったので、ちょっと慣れるのに時間がかかった。
慣れれば個人的には応龍スタイルの方がやっぱり使いやすいかな。

あと今回割と賛否両論だなと言う印象を受けているキャバクラ。
個人的には好き。
ただ改善点が多々あるなあと言う印象。
会話を早送り出来ないのは正直結構ストレス。
ストーリー中の会話みたいにボタンを押して早送りさせてほしい。
そして、もうちょっと映りよく撮れなかったかな？とも思う。
攻略した後のイベントムービーは悪くないんだが、如何せん店内での会話ムービーの映り悪くない？
個人的には昔からKsonが大好きなので、会話の度に「映り悪いなあ」と感じていた。
もっと可愛いのに……。
てかゲーム内で推しを攻略出来るって凄くない？？？
ケイがKsonだって気付いた瞬間ビビり散らかしたぞ。

・総評
龍が如くをプレイしている人は絶対にやるべき。
四の五の言ってねぇで買え！やれ！泣け！！！
三代目西谷誉とか言うパワーワードで永遠に情報が完結しない状態になれ！！！
いやマジで三代目西谷誉ってなんなん……。

と言う訳でストーリーはクリアしたので、やり込み要素をやってからハワイに行きたいと思います。
でも実はまだロスジャの海東DLCやってないんだよなあ……そっちやってからハワイに行くべきかな……。

追記
桐生の強化MAX
赤目ネットワークレベルMAX
闘技場全ステージSランククリア
活動記録(達成目録)のアドベンチャー・バトル全項目クリア
ポケサー全ステージ・全ライバルクリア

上記やり込み要素をやり込んできた。
ゲーム下手でもこれくらいはやり込める仕様の龍が如く最高。
亜門は悩んだが、まあ元々そんなに亜門攻略に重きを置いていないので放置する。

と言う訳でハワイに行ってきまーす！！！
ハワイが終わったら海東DLCやりまーす！！！

正直未だに獅子堂に裏切られた事を引きずっているけどハワイに行きまーす！！！
良いキャラ過ぎてマジで凄い心に残っている……。
ロード画面で皆で蒼天堀を闊歩したシーンが出る度に「うっ……！」ってなる。
いつかどこかで、エージェントとして生きている匂わせだけでも良いからくれ……。
夢も先もないまさに飼い殺しの大道寺の犬になった獅子堂って、持ち前の順応性を発揮して「おっ、馴染んできたな」って頃に急に無言で自分の頭を銃で撃ち抜いて死にそうで怖い……。
なので匂わせだけでも良いから……プレーヤーに救いをくれ……。