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#44.三枚おろし

先日壊れた戦友であるパソコンは、やっぱり治すより買い替えた方が良いということになった。

思い出が詰まったパソコンとすっぱりお別れして新たな相棒を迎え入れる。
昔買った時よりも収入が増えているので当たり前だがハイスペックだ。
フォーマット状態から自分が使いやすいように設定をいじる時間のなんと楽しいことか。
新しく追加されている機能や、逆に無くなった機能を確認して自分にフィットさせていく。

デバイスオタクという訳でもないので、できることに限りはあるがそれでも楽しく変更していく。

データを移し終えてさっそく、仕事の作業を新しいパソコンで行う。
この前まであった重たさや性能的な限界が無く、スムーズに作用するそれに感動しながら作業を進める。
思い切って色々課金して良かった。これで停滞気味だった作業もより進むと良いのだけど。

お別れが決まったパソコンは、一旦引き取った。
一度どうしてもやってみたかった分解をするためだ。
修理が目的ではなく分解自体が目的なので、目につくネジを全部外す。
外側の部分が外せそうなので引き上げる。カメラの配線は引きちぎらないように気をつけて取り外し、液晶を引き上げる。

基盤というのだっけか、メカメカしいそれらが顔を出す。
自分はこれらの機能について、何一つ説明できない。だけど何年も使って愛着の湧いた相棒を、解剖する如く分解する作業ははちゃめちゃに心ときめく。

液晶と本体とが繋がるケーブルを外した。
まるでパソコンの三枚おろしだ。
ケーブルを外し、ネジを緩め基盤を取り出す。
なるべく分解できる限界までバラバラにする。
外した部品は全てテーブルに並べる。

全てを外し並び終えるとだいぶ壮観なながめである。パソコン自体それなりの大きさがあるが、それでもこんなにもたくさんの部品で作られていたのかと思うとロマンのような何かを感じる。
限界まで分解したら、次にやることは組み立てだろう。外して行ったのとは逆の順でもう一度組み立てていく。
組み立てたかったのでケーブルの取り外しに注意したのだ。
バラすのは簡単だけどもう一度組み立てるのは難しい。
時間をかけてゆっくり戻していく。
何度かやり方を調べ直しながら組み立てて、ようやく元に戻った。
戻ったと言えるのか曖昧ではあるけれど。

最後に、長年仕事を共に乗り越えてきてくれたこと、分解し組み立て直したことを感謝し粗大ゴミにだした。

今までありがとう、新たな相棒と頑張るよ。
そんな別れの言葉をかけて。

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