フィードバックがほしい、就活生。
何がダメで、何が良かったか知りたい。
これは、多くの就活生が抱く気持ち。なぜなら、就活がはじめてだから。まったく見ず知らずの暗い森を歩いていくなかで、この道は進んではいけないのか、もしくは進んだ先に明るい道が広がっているのか、知りたい。
これは、当然の気持ちだ。
だからこそ、就活生と関わるオトナは、明確なフィードバックを示したほうが良いんだろうな、と思う。
就活生と3年近く接しているけど、「悪かったところを教えてください!」といった声は本当によく耳にする。そして「悪い点(改善すべき点)」を伝えると、スッキリした顔で帰っていく学生が多い。
これは人によっては「自分の頭で考えろよ」「今の大学生は受け身だなぁ」と捉えるかもしれない。でも、それは違う。
「手探りな状態をなんとか抜け出そう」とする努力は手放しで褒めるべきだし、全く見当違いな方向に進むよりかは、色々なオトナの意見に耳を澄ませ、正しい方向にチューニングしていくのは決して間違っていない。
ちなみに会社でもそうだけど、上司からフィードバックをもらえる機会って本当に少ない。部下の顔を気にして「良かったこと」だけを伝えるか、反対に「悪かったこと」だけをひたすら責め続けるか、といった上司に二分されがちだから、それぞれをバランスよく伝えてくれる上司は希少だ。
でも実は、部下は「悪かった点」も素直に知りたいと思っている。もちろん、良かったところを伝えてくれたうえで、「頑張りを認めてほしい」とも思っているんだよね。
就活に話を戻すと、ESもそうだし、面接もそうだけど、就活生は「受かる」「落ちる」の2つの結果に右往左往し、「なぜ受かったか」「なぜ落ちたか」が判然としないなか、とりあえず行動に移して、また迷う ――。この繰り返しだ。
だからこそ、多少なりとも就活生に近い場所にいる自分としては、良い点も改善すべき点も、包み隠さずフィードバックしている。伝えた情報をもとに考えを整理するのは、就活生本人の仕事だ。でもヒントを与えられる立場にありながら「自分で考えなさい!」と突き放すのは、オトナの怠慢と言っても過言ではない。
フィードバックで、人は成長する。
就活でも、これは100%言えると思う。
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