【広辞苑でエッセイ】白烏
『白烏』
羽色の白い烏。すなわち、ありえないことのたとえ。(1491頁)
「私はカラスが白いと思うが、君はどう思う?」と上司に聞かれたら、どう答えるのが適当なのだろう。おそらく私なら「本当に白いカラスが存在するのであれば、是非一度見てみたいです」と答えると思う。これが世間的に正しい答えであるかは分からないが、ある物事を即座に肯定、または否定するのは違うのではないだろうか。
あるテレビ番組で、タレントが真っ白なジグソーパズルに挑戦しているところを見た。宇宙飛行士選抜試験の1つであるらしい。
この試験で大切なのは、ジグソーパズルを時間内に完成させられるかということではない。「無理だ」「出来ない」といったネガティブな発言をしないかどうかを見ているのである。「家に持って帰れば出来ると思うので、完成したら持ってきます」と言うと、一発合格なのだそうだ。
白いカラスは、数年前に京都で実際に発見された。白いジグソーパズルも時間をかければいつかは完成する。一見無理そうなものも、やってみなければ分からないものである。
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2019年9月19日(木)
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