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【Starlight Destiny#25】事務のおばさんと私と母の関係性

父の会社には事務員さんがいた。私が生まれる前からいる人で
名前は高畑さん。子供はいないけど夫婦円満でしたが旦那さんが体が弱くてよく病院の付き添いでお休みも多い人でした。年齢は父と同じ歳
母と違う点はいつも髪の毛がパーマをかけて髪の毛がフワフワしていて
爪にマネキュアを塗っていてふわっとする香水の匂いがした。
機関銃のように言葉を放つ母と違い、やんわりとゆっくり話してくれるニュアンスが大好きだった。
何か悩みがあると母には話さず高畑さんに話すことが多くなっていた。
高畑さんがお休みの時に自席に座ってみた。花柄のかわいいクッションが椅子の上にあり、電卓の横にハンドクリームが置いてあった。恐る恐るにおいを嗅ぐととてもいい匂いがして、小指で少しとって頬っぺたに塗った記憶がある。そのことで自分が高畑さんになれた気分になった。
母が入院中は何かと高畑さんに学校であったことや、今日習った笛の曲を吹いたりして話すことが日課となった。

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