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人的資本経営はバトンパスリレー

先々週「エール」という記事を書いてまたすぐのことになりますが、今週も当社の二次選考で落選をした学生から他社での内定を貰ったという連絡が届きました。内容は、「アドバイスのおかげです…」との感謝の言葉が綴られてありましたが、良かったと思う反面さすがにこう続くと、「ちょっと待てよ…」となっている自分がおります。

これだけの信頼関係が構築ができていて、こんなに丁寧に対応してくれる相手を僕らは見過ごしている…?

サービスを作るのも売るのも使うのも、全て人だ。
人に立ち返った採用をしないとならないのではないか。そんな漠然な思いから去年読んだ人的資本経営に関する本を読み返しています。

人的資本経営とは、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出し、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方を指すもの。

日本で「人的資本経営」という言葉が一般的に使用されるようになったのは、1980年代から1990年代にかけてのことです。HRMの基本的な原則や概念はそれ以前からも存在していた割と古典的な型の一つであり、人がサービスを作り売るのも使うのも人だという考え方も、まんざらでもありません。

昨今では、上場企業が2023年3月期決算から人的資本の情報開示が義務化されるようになるなど、この頃からビジネスマンにとっては身近な言葉になりました。特に雇用における人材不足という懸念が広がる時代に入るとさらに、浸透していったように思います。

人的資本経営を実施するために特に中小企業であれば必須条件になるのが「多様性のある組織」である、という確信があります。理由はシンプルで採用力の強化ができるからです。多様性を尊重し、包括的な環境を提供する組織は、優れた人材を引き寄せ、定着率を高めることができることを昨今のリモートワークや、子育て世代の時短勤務者などで証明することができます。

と、ここまでセオリー通りの話をしてきましが、ふと自分の周りや界隈でおこっていることを見たときに、口があんぐり開いたまま閉じられなくなってしまいました。

事実、当社の採用に関わる人材においていま現在「ready Now人材」はおろか、「ready later人材」も全くいない…。とかく、中小企業においては非生産部門でこのようなことが起きやすく、仕事が属人化していくという場面もよく目にします。これはいけない…という危機感を持つ瞬間でありました。

人的資本経営の必須条件は「多様性」であること。これに疑いの余地はありません。では、人的資本経営の運営には何が必要になるのか、これはバトンパスをしていくこと、これも必須事項の一つです。これからの将来を考え
、採用課題同様にこれにも着手し、上申していくことが緊急ではない重要な仕事だと気付く、今日この頃でした。



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