【D2Cブランド】 「Allbirds(オールバーズ)」日本上陸!!
Allbirdsこんにちは、サイトウテツヤです。
米Time誌に「世界一快適な靴」、シリコンバレーも熱狂するなど言われている「Allbirds(オールバーズ)」が本日1月10日にオープンしました。
早速、世界15店舗目となる日本のオールバーズに行ってきました。Tech系の媒体で記事になっていたりしていたこともあり多くの人が店舗に来店をしていました。
また、外からもバックヤードが売り場から見えとてもオシャレな設計となっており、原宿駅から徒歩1分とアクセスしやすく多くの人にリーチできる点が良いと思いました。
ツリーや足元を見るため雲やピースサインなどの鏡。最低の装飾となっておりミニマリスト。ブランドの飾り気のない心地よさを表現している店舗となっています。
2016年にできた「Allbirds(オールバーズ)」のブランドストーリーや人を惹きつける魅力や販売戦略についてまとめてみました。
「Allbirds(オールバーズ)」って?
Allbirdsは、サステナブル(持続可能)な素材と製法にこだわる「環境にやさしい」ことが特徴となっています。マテリアル・イノベーション(素材革命)・カンパニー と自社のことを形容しています。
社名は、ニュージーランドに最初に足を踏み入れた開拓者たちが、たくさんの鳥を目にしたことで「鳥だらけ(all birds)」の島と呼んだことに由来しています。
創業者の2人
共同経営者 ティム・ブラウン氏とジョーイ・ズウィリンジャー氏で、2016年に設立。
画像:allbirds Presskitより(左がJoey Zwillinger、右はTim Brown)
元サッカー選手のブラウンは、フィールドで着用したスニーカーとフィールド外で着用したスニーカーは、派手すぎて、色が多すぎて、会社のロゴが詰まっていることが多いと感じました。
彼はもっとシンプルなものが欲しかった。そこで、彼は自分で作ることにしました。
製品の特徴
・ターゲットは20代~40代
・環境問題や社会情勢などに関心の高い層から支持
・マテリアル・イノベーション(素材革命)カンパニー
・デザイン哲学【サステナビリティ】
デザイン哲学【サステナビリティ】
Allbirdsは、デザイン哲学の中心に【サステナビリティ】が据えられています。広く環境・社会・経済の3つの観点からこの世の中を持続可能にしていくという考え方です。
また最近良く聞くようになったサステナビリティデザイン(Design for Sustainability)。一般的に、後を継ぐ未来の世代の暮らしのニーズを満たし、危険にさらさないよう人類や地球環境が持つ能力を維持し、向上させること。と言われています。
元々は環境の影響力が高い「建物・住まい」に使われていましたが、近年その範囲が広がって様々な分野に広がってきています。
販売戦略
日本では全5シリーズを展開
ー Tree(ツリー):ユーカリの木の繊維を使ったメッシュ構造
ー Sugar(シュガー):サトウキビ
ー Wool (ウール)
ー Wool Runners(ウールランナー)
ー Wool Runner-up(ウールランナーアップ)
過剰な選択肢は、ユーザーの混乱を招くとしてD2Cブランドに見受けられる傾向はAllbirdsも同様となっています。また季節ごとの新製品をリリースしないのも特徴となっています。
AllbirdsのInstagram でもブランドの世界観を発信しています。ユーザーの目に触れる部分に徹底してを世界観の統一をし、デジタルとアナログの両方でブランディングに力を入れています。
先日オープンしたAllbirds 原宿も商品は壁際だけにしかなく、ユーザーの試着体験をする環境を整えています。
#weaerallbirds
ハッシュタグをつけてユーザーの投稿からもブランドからの世界観を伝わってきます。またハッシュタグをつけることでコミュニティ意識が高まるように設計をしています。
ブランドの魅力
様々な方面から「Allbirds(オールバーズ)」が賞賛されています。
「世界一快適な靴」
「衝撃的な快適さ」
「雲でできたスリッパのようなもの」
魅力1 - デザイン
Allbirdsのブランドロゴは控えめで、シンプルなミニマルなデザイン。
魅力2 - 環境への配慮
Allbirdsは、B corporationの認可を受けており、利益だけを追い求めるのではなく、従業員や環境への利益も考慮した事業を行なっています。
この企業の社会問題解決能力を信じ、株主だけではなくその他のステークホルダーに対しても等しく利益を生み出すことを企業の成功と定義
参考
https://bcorporation.net/
https://sustainablejapan.jp/
Allbirdsは、トウゴマオイル由来の素材を使用したソールに関する情報をオープンソース化して、開発した天然素材の知的財産権を保有することなく、100ブランドが技術を利用しているのも特徴です。
リサイクル包装靴の箱は、90%の使用済みリサイクル段ボールを使用。
靴紐はリサイクルされたペットボトルを使用しており、購入者は日本オリジナルの紐履を無料でもらうことができました。
ー鳥居レッド⛩
ーさくらピンク🌸
ー神奈川ブルー🌊
魅力3 - 顧客体験
商品へのアクセスや販売スタッフとのスムーズなやり取りを実現する「没入型」の体験。原宿店も他の店舗同様に、在庫を見せるディスプレイをしており、ここにも環境に配慮したAllbirdsのらしさを感じることが出来ました。
在庫を取り出すスタッフは、いわばバーテンダーです。ウェイトレス、バースタッフと呼んでも構いません。呼び方は何であれ、これまで以上に優れた靴のショッピング体験を提供することが、私たちの目的です。
https://www.criteo.com/ より
靴を試し履きをしている際には店舗のオープンをどう知ったのか?どんな人が購入したのかなど会話の中で、自然に聞いており数字だけでは見えない現場を大切にしている。と感じました。
また購入時にはレシートを送る名目で、メールアドレス・名前をタブレットに記入するなど、4月からのEC展開に向けての準備も行なっていました。
主なAllbirdsファン
Allbirdsのスニーカーは、シリコンバレーで働くテック業界の人々の間で人気となり、その後すぐに起業家やセレブ、政治家などに広まりました。
Larry Page(Googleの共同設立者)
Ben Horowitz(ベンチャーキャピタリスト)
Mary Meeker(ベンチャーキャピタリスト)
Mila Kunis(ミラ・クニス)
Leonardo DiCaprio(レオナルド・ディカプリオ)
Oprah Gail Winfrey(オプラ・ウィンフリー)
Hugh Michael Jackman(ヒュー・ジャックマン)
Dick Costolo(元TwitterのCEO)
Barack Obama(前大統領)
出資者
企業価値が1,500億円 あると言われている「Allbirds(オールバーズ)」。俳優レオナルド・ディカプリオは、環境保護活動家としての顔も持っており出資者の一人。
「オールバーズ」の出資者になれて光栄です。この企業は新たな素材の開発によって持続可能な未来の実現に尽力しており、フットウェア産業の模範となっています。
【レオナルド・ディカプリオのツイートより】
タイガー・グローバル(Tiger Global) 1,750万ドル(約19.3億円)を投資
店舗展開
2019年は中国に進出以降、出店ペースを早めています。Allbirdsは、模倣品が市場に出回る前に日本より先に中国に出店したとのことです。
Allbirds店舗一覧
ー New York City
ー San Francisco
ー San Francisco - Hayes Valley
ー Chicago
ー Seattle
ー Los Angeles - Abbot Kinney
ー Boston
ー Auckland
ー London(ロンドン/英国) オープン:2018年10月
ー Shanghai(上海/中国)オープン:2019年4月
ー Beijing(北京/中国)オープン:2019年5月
ー Chengdu(成都/中国)オープン:2019年
ー Guangzhou(広州/中国)オープン:2019年
ー Berlin(ベルリン/ドイツ)2019年10月
ー Harajuku(原宿/日本)オープン:2020年10月
中国での販売戦略
Allbirdsの顧客を特定して、最終的に顧客にするためにAlibabaエコシステム内でのマーケティングを重要視しています。
Allbirds Tmall
2019年は、中国では「ソーシャルEC元年」と言われて
Wechat
ー DAU(デイリーアクティブユーザー)10億人以上
79%を「90后(1990年代生まれ)」世代が占める
月間アクティブユーザー数(MAU)は8,500万
WeChatミニプログラムとは、WeChat内で動く小規模のアプリのことを指します。WeChatミニプログラムを利用するアクティブユーザーは3億人以上いると言われています。
中国では2019年以降、ミニプログラムがWEBの主戦場となっており、企業マーケティングの必須施策となっています。ユーザーのメリットは、新規アプリをダウンロードすることなく。
ー Wechatユーザー数 10億人
ー WeChatミニプログラム登録数 120万
ー WeChatミニプログラム利用者
WeChatミニプログラム上でEC機能を構築するメリット
・開発期間・コストともに大幅に削減可能
・Wechatトーク上でのシェア
分类(カテゴリー)をクリックすると商品一覧が表示がされます。左側は商品カテゴリーとなっています。
Allbirdsに対しての理解度を深めるために、商品ごとにブランドコンセプトが必ず入っているのが特徴的です。
今後の日本での展開
【まとめ】
スタートアップのAllbirds(オールバーズ)が創業家から4年足らずで、頭角を表した要因を個人的な観点でまとめ
❶ブランドコンセプト/世界観を作るのが上手い
「世界で最も履き心地のよいシューズと謳っている。Allbirdsのブランドロゴは控えめで、シンプルなミニマルなデザイン。
❷サステナビリティを前面に押し出す
広く環境・社会・経済の3つの観点からこの世の中を持続可能にしていくというサステナビリティの考え方を中心にすることで、競合他社が多くひしめくフットウエアの中での差別化を行なっている。
❷フットウェアへの投資のトレンドの波に乗った
→商品をリリース後、シリコンバレーで働くテック業界の人々の間で人気となり、その後すぐに起業家やセレブ、政治家などに広まった。
❸マテリアル・イノベーション(素材革命)カンパニー
開発してソールに関する情報をオープンソース化を行い、100ブランドが技術を利用している点。
❹販売する国に寄って販売戦略をカスタマイズ
慣習が異なる中国においても戦略的にパートナーシップを組み、ECと店舗の両軸で接点を持ち、ブランド理解・認知を行なっている点。
読んで頂きありがとうございました。
Twitterでも情報発信しているのでのぞいて見てください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?