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人生を切り拓く。

◾️人生初のオークションに参加。
・先日、ベトナムで人生初めての競売に参加した。と言ってもベトナム人写真家/故人を偲んだ仲間内での小規模な開催である。
・しかし、座る場所は既に埋まり多くが立ち見で参加していた。この競売の趣旨は「参加者に楽しんで頂きたい」と言うことで、写真家の生前の作品である競売品はオークションの世界で非常に高いということでもないのだろうが、それでも5万円〜35万円で落札されていった。

◾️自己紹介もおまけ付き。
・私も予算内で掛け合いを楽しみ最初のコール(私の希望金額を伝える)をすると、司会者が私に向かって、「前にでて自己紹介をしてください」との事だった。
・この会に日本人参加者は私一人だけだったため、どうしても珍しがられており、私は簡潔に自己紹介、ベトナムでの仕事、主催者、故人、またご子息と深い繋がりがある旨を伝えた。

◾️ベトナム人の温かさに触れる。
・一旦自己紹介を終え、改めて競売が開始されたが、私はベトナム人との価格の競り合いで予算を超えてしまうため落札を断念せざるを得ない状況となり半ば諦めかけた。
・するとその時、ある女性が「私は彼(サイゴン山本)に数万円をプレゼントしたい」と言った、さらにもう一人の男性も同じように数万円を私の提示金額にプラスして頂き無事に落札することが出来た。
・私は彼らのその行動から、「日本人に是非故人の作品を手にして頂きたい」そんな思いで援護射撃をしてくれた、と察している。
・日本でもベトナムでもどこの国に住もうが、暮らすほどその国を知る事が出来ると同時に良し悪しもより見え、時にベトナムを嫌いになりそうな事も多々あった。
・それでも、私はベトナムで地に足を着け自分の力で人生を切り拓きたい、そう願っていた。そう心に決めた国に数年で別れを告げて日本に帰国する事は一切考えていなかった。
・今回、またベトナム人の温かさに触れ目頭が熱くなり、この国への「スキ」がまた一つ増えていくのであった。


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