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「生涯、結婚しない!」と決めていた彼氏が、なぜか王子様級のプロポーズをしてきた話

生涯独身を志す彼氏が、カルティエ買って私の前でひざまづく。聖なる夜。

そんな嘘のような現実にあった話を、今日はつらつらと。

結婚を先延ばしにする彼氏をもつ女性が、
「こんなこともあるのか」と思ってもらえたら

結婚する気ない!と思っている男性が、
意外と結婚もありなのかも?と思ってもらえたら

どう感じるかは、最後まで読んでくださったあなた次第です。
今後、誰かと長い人生を歩むかもしれない前に、よかったら5分程わたしの実話にお付き合いください。

こんな結婚もあるよ!というノンフィクション。

ここから先のお話は、事実を書きやすい"である調"で失礼します。


結婚を先延ばしにする男と、結婚を現実的に考えている女の、実話!

はじまり、はじまり。


■ 自信のない男

夫と飲んだ時「なんで俺と結婚してくれたの?」という唐突な質問を受け、変な間を空けてしまった。

というのも「結婚してくれた」という、夫の低姿勢な言葉に、彼の自信の無さを感じ取ってしまったからだ。引き続き、彼の"自信の育成"を続けていくつもりだ。

彼は元カノと、悲惨な別れ方をした。
元カノに、自己肯定感をズタズタにされた経験を持っている。
他人の恋愛と言えど、結構引く話なので、夫に敬意を払って内容は割愛する。
はっきり言って、元カノはクソ野郎である。

学生のころ大事な場面で、お母さんに否定される経験もしてきた男だ。
(お母さんも人間なので、判断を間違えることがあっても仕方ない)


経験は人の思考を豊かにするとは、まさにこのことだ。心に傷を受けた経験は、計り知れない。

出会った頃「俺は1人でしか生きられない人間」という思考を持ち、婚活など一切したことがない。

当時そんな彼氏を、理解して付き合っていた。
結婚する気がない人と付き合っている事実は、なんだかやるせないし、寂しさもあった。

私と一緒にいたら、彼氏の考え方が変わるかもしれない!と、ちょっと期待をして一緒にいた。
そんな私はポジティブモンスター、略してポジモンだ。

もし彼の思考が変わらないのであれば、どのタイミングで別れるか「私が判断をしよう」と決めていたため、どこか冷静だったのだ。
したたかな女である。

元カノのようなクソ野郎では、決してない。

器の大きめな、したたかなポジモンである。そこんとこ忘れないでほしい。



さて、


なぜ彼は今、私と結婚して暮らしているのであろう。
付き合う前、付き合っている時、ケンカした時『俺はひとりで生きていく!』と、何度も言われてきた。
その度に、私の存在を否定される気分を、幾度となく味わってきたのだ。正直しんどかったのは言うまでもない。

約3年ほど付き合ったクリスマスがやってきた。

王子様のような、ひざまづいたプロポーズで
カルティエの婚約指輪を私に贈った彼は、私の隣にいる。

今じゃ、私なしでは生きていけないとさえ言ってくる。

1人で生きていく!と豪語していた男とは、思えない発言と行動である。
彼の身に、なにがあったのだろう。



■ 付き合う前のデートで、困り果てる男

付き合う前、健全なデートを重ねてきた。
初デートは夜ご飯、その後はお花見や食事を数回し、体の関係は一切なかった。
この時点で、生涯結婚を考えていない男など到底思えなかった。ただの真面目な男である。

遊びたいだけの男といえば、初デートで家に誘ってきたり、相手のことなど御構い無しに俺自慢をしてくる。
つまらないし不衛生極まりない。潔癖気味で、相手の気持ちがある程度読めるしたたかな私は、初デートで早めに解散することがザラだった。

そんなつまらない男を、心の中でこき下ろしてきた私にとって、きちんとした貞操概念を持ったアラサー男は貴重な生き物だったのだ。東京で数少ない、天然記念人物である。

そして5回目のデートで、付き合うか付き合わないかどうしようか?という話になった。
正確には、私が話を仕掛けたにすぎない。

したたかな私は、アラサー女の需要が日を増すごとに下がることくらい理解していたのだ。
下がり続けている市場価値と見えない戦いをしながら、デートという戦場に立っていた。

「すずは何歳になっても、大丈夫だよ!簡単に相手見つかる!」という周りの声に、正直甘えたくなったこともある。
ただし周りの意見で、私の人生は決まらない。結局、自分で考えて動くしかないのだ。
選択肢が多いうちに、選べる立場として自信を持って、相手を選びたかった。

4、5回。このくらいデートすれば、付き合うかどうか大人として判断ができるはずである。

そんな中「もうちょっとだけ、待ってもらえる?」と彼に言われた。
何考えてるんだ!すぐ他の男に取られちゃうぞ!と思いながら、その後デートのお礼だけ返信し、私からは連絡をしなかった。

しかし間もなく数日後、彼から会いたいと連絡が来て、夜桜を見ながら散歩することになる。

「すずさんさえ良ければ、付き合ってほしい」

なぜ、数日前答えを出せずに、困り果てていたのかを聞くと

「結婚を考えていないはずなのに、ずっと一緒にいる姿しか浮かばなくて、どうしていいか分からなかった」というのだ。

アラサーの私に、結婚を考えていないと告げるなんてバカ正直すぎる。さらに、自分でどうしていいか分からないからと、私に選択権を投げて来たのである。

後から分かったが、彼は人として一枚上手(うわて)だった。営業職で、リスクマネジメントに長けていたのだ。
こんなリスクがあるけど、俺と付き合うなら自分で判断してね?である。
(きっと本人は、そんなこと思っていない...はず!だと思いたい)

彼は私よりしたたかで、スマートで賢い男なのは、一緒に生きてきて紛れもない事実である。


■ 両親に挨拶したい、という謎提案


付き合って数ヶ月、近場に旅行しようという話になり、私の地元が観光地で都心から近いので行くことになった。
地元なので宿や観光場所を私が決め、2人で気ままにのんびりしようとだけ考えていた。

旅行当日、生涯結婚を考えていないと自分で言っていた彼氏は、私に謎の提案をしてくる。

「お父さんとお母さんに挨拶しようか?せっかく地元に行くんだし」

へ?なんの挨拶?
結婚を考えられない男ですけど、すずさんと付き合ってまっせ!って?

キョトンが止まらない。童顔から溢れんばかりのキョトンを放出した。

そして、両親に慌てて連絡し、慌てつつも喜ぶ両親と、なぜか肝の座った顔でくつろぐ彼、終始キョトンの私。今考えても謎な光景である。

彼氏を両親に会わせるのは初めてだったので、
母から「そういうことなの?」と言われたが、
「彼の意図は分からないけど、挨拶したかったみたい」と伝えると、
「きちんとした人と付き合ったのね」と、彼は両親から全幅の信頼を獲得したのだった。

彼のしたたかさは、彼女の親という最大のハードルを、涼しい顔をして難なく超えていった。

したたかオリンピックでは、確実に金メダル候補であろう。



■ 俺の母親と...!


付き合って1年くらいで、よく言われていたのが
「俺の母親と、絶対仲良くなれると思う!」という、彼の謎の自信満々発言であった。

こちらからすると、結婚を考えられない男が、なぜ自分の母の話をするのか謎であった。
ただの話題のひとつかな?くらいに捉え、いつか会えたら嬉しいくらいに話しておいた。

そして、それは突然やってくるのである。

「俺の母親と、買い物に行こう」という、謎の提案だった。

俺は人と生きていけない、1人で束縛されずに生きていたいと、何かと毎回言っていますけども。
なんで母親に私を会わせたいのでしょう?
もう、脳内は「?」でいっぱいである。

当時の私の頭の中を、脳内メーカーに表したら「?」で埋め尽くされていたはずである。この人は、何を考えているのか分からないが止まらない。やめられない、止まらない、かっぱえびせん。

3人で買い物をし、お母さんと私で話をすることになった。付き合ってどのくらいなの?など、込み入ったプレ嫁姑のような女子トークである。

笑いながら女2人で楽しそうにしている光景を、側から見ている彼は嬉しそうだった。結婚を考えていないくせに、どんな気持ちなんだ。



■ ◯歳までに結婚


私の中で、◯歳までに結婚しないのであれば別れようと決めていた。
付き合った当初、それは彼に伝えていたし、理解してくれていたので、そのときが近づいたら「決断しよう」と決めていた。

なにしろ、告白の時点で結婚を考えたことがないと言われているので、私が何歳になろうと彼には関係ないだろうと思っていた。


私が◯歳になる1ヶ月前、イルミネーションを見た後

彼は小さな箱を開けて、私の前でひざまずく

「結婚してください」というパンチラインを添えて。



■ 結婚を考えていない彼氏が、結婚を決めた理由


なにがあって結婚しようという考えになり、決断したのか夫に聞いてみた。究極のWHYである。


●どんなときも「理解者」でいてくれる存在だから

親が彼を否定したとしても、会社で大きなミスをした時、転職したいと言い出した時も、
私はどんなときも彼の味方でいて、どんなときも受け入れてきた。

お互い、人の気持ちを感じ取るのが得意な性格で、手に取るようにお互いの気持ちを理解し合える関係である。

落ち込んでいると、察して笑わせようとしたり
疲れていると、なるべく仕事の話題に触れないようにしたり
楽しいことは、一緒に楽しむという考えでいる。


●唯一無二の存在になったから

約3年ほど一緒に過ごした結果
私を逃してしまったら「もう一生、分かり合える人と出会えない」と悟ったらしい。

私たちは感覚が似ている点が多く、スキルは真逆な部分が多い。
彼の出来ないことは私が出来て、私の出来ないことは彼ができる関係なのだ。持ちつ持たれつということである。

一緒に生きる上で話し合ったルールは、いくつもあるけれど

その中でも究極な話は
今後、相手への気持ちに100%の保証はないので、お互い好きな人が出来たときは、話し合ってどうするか決めようというルールがある。

そのせいか、お互い自分を高める努力を忘れていない。
男女としての意識を忘れず、身なりや振る舞いなど、細かいところまで気を遣っている。
下着姿でウロウロなんて基本しないし、言葉遣いも日々気をつけている。なにより、感謝を忘れずに伝えるように心がけている。

長く一緒にいて、甘えが出てきてしまうカップルがほとんどだと思う。私たちはそれをお互い許していない。
甘えるより、高め合い支え合える関係こそ、私たちには居心地がいいのだ。
他の人では埋められない、唯一無二の価値観がここにある。


●自分の意見を持っているから

付き合っている時に、もし誰かと結婚したらという話を、わたしからしたことがある。
高校生のときから夢があって、それを仕事にしてライフワークとして生きていくと言う話だった。
例えば、子供がいない時は外で仕事をし、子供を授かったら家で出来る仕事に切り替えるという考えである。(子供を授かるかすら、分からないけれど)

スキルを身につけている途中だから、それを理解してくれる人でないと結婚しないと決めていたし、結婚して家庭に入ってほしいという人は無理だという話をしていた。
(今は家庭に入れるもんなら一度だけでいいから入ってみたい。夫には言っていないけれど笑)

大学卒業後、ずっと仕事をしてきていると「仕事への考え方経験値」が勝手に上がっていった。

彼氏が仕事で何かがあると支えられたし、アドバイスまではしないものの、自分の考えは伝えるようにしてきた。

受け入れ体質な割に、自分の意見も持っている部分が、なぜか心地いいらしい。

そのほか、料理ができるだとか、見た目が好みだとか細かいことは色々あるようですが割愛。他の記事にも、書いていて重複するので。


■ さいごに、夫婦やパートナーとは

世間で言われている”よくいる夫婦”になりたくなかった反骨精神は、お互いに強いほうだ。

よくいる夫婦とは、お互いを尊重しておらず、夫や妻の愚痴ばかりで、結婚はしないほうがいい!と言う夫婦である。(周りでよく聞く夫婦です。個人的な見解です。)

女性からは、夫が家にいない方が楽だとか、夫に触れられると考えただけで吐きそう!という話を何度も聞いたことがある。(吐くほど笑?なんか悲しい)

男性からは、結婚したら終わりだとか、奥さんが怖いというネガティブワードをよく聞く。(なんで結婚した?笑)

彼も私も、正直未だにモテるのは、お互いを男女として見る意識が消えていないからだと思う。

毎日、どちらかが行った家事に気づき「ありがとう」を忘れないし
デートを定期的にすることも忘れないようにしている。

男女として、お互いを褒めることも付き合った当初から、変わっていない。意識的に褒めることは、むしろ増えたかもしれない。
お互いへの尊敬が、何があっても消えないのだ。

自分が選んだ相手と、どのくらい一緒に過ごすかは正直分からない。

今、彼と生きていくことで、どんな未来が待っているのか分からないのだ。世の中の夫婦、全員そうだと思う。他人と暮らす夫婦生活に、絶対などない。

今を最大限に楽しもうとし、今している仕事を大事に思い、今の自分に自信を持って生きていられたら。

今を紡いだ、どんな自分の未来が待っているのだろう。

結婚をしても、彼の人生に寄り添うのではなく、私は私の人生を生きていたい。夫も、自分の人生を生きてくれればそれでいい。

今を一緒に生きてくれている夫というパートナーには、日々感謝ばかりである。

10年先も一緒にいるかはわからないけれど、今の名前で、今の運勢で、今出会えた人には

なにか意味があるんだろうと思う。

こうやってnoteを書いて、誰かに「様々な愛のカタチについて」届けることも、もしかしたら私の宿命なのかもしれない。(スピリチュアルなことは、全く分かりません笑)

いろんな結婚があっていいし、いろんな夫婦、いろんなパートナーの形があっていいと思う。
籍を入れなくても、心が通い合っていれば、それだけで幸せなことなのに、入籍したいという”昔からの日本の考え”に縛られているのは事実だ。

いろんな人がいるのだから、いろんなパートナーシップがあっていい。

似ている考え方の人と運良く出会ったら、2人でルールを作って、一緒に生きてみてもいいのではないだろうか。

男女ともに仕事をする世の中になり、日々新しい価値が生まれている。
昔ながらの「普通の結婚」という考えに、わざわざ縛られなくてもいいのかもしれない。


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最後の婚活のはじめかた すず*

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