嵯峨景子

ライター・書評家。出版メディア関連やポピュラーカルチャーを中心に取材やライティングを手…

嵯峨景子

ライター・書評家。出版メディア関連やポピュラーカルチャーを中心に取材やライティングを手がける。著書に『氷室冴子とその時代』や『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』、編著に『大人だって読みたい!少女小説ガイド』など。連絡先→sagakeiko@gmail.com

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  • 氷室冴子とその周辺

    2019年9月30日発売の『氷室冴子とその時代』(小鳥遊書房)に関連する内容、氷室冴子さん関連のテキストをまとめています。

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ポートフォリオ

嵯峨景子(さが・けいこ)ライター・書評家・大学非常勤講師。社会学者として研究職に従事後、ライターに転身。取材やインタビュー、書評を中心に活動中。単著に『氷室冴子とその時代 増補版』『少女小説を知るための100冊』『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』、編著に『大人だって読みたい! 少女小説ガイド』など。主な寄稿先にリアルサウンドブック、ダ・ヴィンチWEB、ホンシェルジュ、集英社オンライン、好書好日、おしごとはくぶつかん、産経新聞、日本経済新聞など。無記名で大学まわりのコンテンツ

    • 『少女小説とSF』とSFカーニバルのお知らせ

      気がつけば2024年4月。新年度も一ヶ月が終わろうとしています。我が家は4月から生活状況が変わり、8月には20年以上住んだ根津を離れて東京郊外に引っ越すことが決まるなど、慌ただしい毎日を過ごしています。そういうわけで3月末に新刊が出たにもかかわらず、気がつけば宣伝noteも書けないままになっていました。告知が遅くなってしまい本当に申し訳ありません! 3月27日に日本SF作家クラブ・嵯峨景子編の小説アンソロジー『少女小説とSF』(星海社FICTIONS)が発売になりました。少

      • 新刊『氷室冴子とその時代 増補版』のお知らせ

        2023年は氷室冴子さんの没後15年です。その節目にあわせて『氷室冴子とその時代 増補版』(河出書房新社)が発売になりました。 増補版の目玉のひとつは、氷室さんの各社担当編集者への追加取材です。『銀の海 金の大地』第二部に関する新証言をはじめ、書籍化されることのなかった「誕生石」シリーズと直木賞と氷室冴子に関するエピソード、復刊されて話題を呼んだ『いっぱしの女』の新旧担当者へのインタビュー、コバルト文庫編集者が語る加筆版「月の輝く夜に」による再始動とその矢先のがん発覚など…

        • 朝カル講座「少女小説の世界 80年代90年代編 パート2」開催のお知らせ

          2022年3月5日に朝日カルチャーセンターで「少女小説の世界 80年代90年代編 パート2」を開催します。以前開催した講座が好評で、パート2も開催できることになりました(ありがとうございます!)。前回同様、Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。受講者用のレジュメを配布し、当日はパワーポイントを使用してお話します。受講者用のアーカイブ動画(1週間限定配信)もあります。 日程:2022/3/5 曜日・時間:土曜 19:00~20:30 受講料(税込):会員 3,300

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        • 氷室冴子とその周辺
          9本

        記事

          人生を立て直す2021年

          本日は12月30日。仕事を納め、家でのんびりしている方が多いのでしょうか。フリーライターの私は1月4日締切の大型原稿を抱えているため、これからがむしろ仕事の本番といった有様です(笑)。 2021年は私にとって転機の年でした。一番大きなイベントは引っ越し。2003年2月から住み続けた部屋を離れ、10月に同じアパートの2部屋隣りに移り、そのタイミングで持ち物の大整理を行いました。前の家は物が溢れて倉庫と化していたので、荷物を大幅に減らして、心地よい家作りを進めるのを目標に一年間

          人生を立て直す2021年

          氷室冴子『いっぱしの女』にまつわるお仕事

          2021年7月10日、氷室冴子の名作エッセイ『いっぱしの女』がちくま文庫から復刊されました。常々氷室さんの著作をもっと復刊してほしいと願っていた者として、この動きは大変嬉しく、個人的にも応援しておりました。そしてこのたびご縁に恵まれて、書評と関連記事を執筆させていただきました。なお『新版 いっぱしの女』は刊行直後から話題になり、発売後に即重版、そして2刷が出来上がらないうちに重版3刷も決定と、大変好調のようです。 まずは『ちくま』2021年8月号に掲載された書評から。こちら

          氷室冴子『いっぱしの女』にまつわるお仕事

          朝カル講座「少女小説の世界 80年代90年代編」開催のお知らせ

          朝カル講座開催のお知らせ9月18日に朝日カルチャーセンター新宿校で講座「少女小説の世界 80年代90年代編」を開催します。この講座はZoomウェビナーを使用したオンライン講座で、全国各地から受講していただけます。講座時間は19時から20時半まですが、申込者は一週間アーカイブが視聴可能です。本日のnoteでは講座の内容を先取りしてご紹介いたします。9月開催とまだ少し先ですが、ご興味がありましたらぜひよろしくお願いいたします。  長い歴史をもつ「少女小説」というジャンルは、形を

          朝カル講座「少女小説の世界 80年代90年代編」開催のお知らせ

          講談社X文庫ティーンズハート1987-2006

          *この記事は筆者が受講したライター講座「プロライター道場3期」の卒業課題として2020年7月に提出した原稿をベースに、加筆修正を加えたものです。取材を受けてくださった皆川ゆかさん、橘ももさん、講談社の鈴木宣幸さんに改めてお礼を申し上げます。 はじめに ピンク色の背表紙、マンガ絵のポップなカバー、するすると読める物語。爆発的なブームを巻き起こし、多くの少女を魅了したレーベル・講談社X文庫ティーンズハート。1987年に創刊され、2006年に廃刊となったティーンズハートは、「少女

          講談社X文庫ティーンズハート1987-2006

          『大人だって読みたい!少女小説ガイド』嵯峨担当作品リスト

          嵯峨景子・三村美衣・七木香枝編『大人だって読みたい!少女小説ガイド』(時事通信出版局)告知第二弾です。私がレビューを担当した作品リストを一足先に公開します。諸々調整の結果、最終的には当初の予定よりかなり増え、93作品担当することになりました。私は「少女小説の人気作ヒット作を取り上げる」、「最新の作品を入れる」、「偏愛作品を紹介する」を柱に作品を選んでいます。数が多いので、レーベルごとにわけてご紹介します。 集英社コバルト文庫・氷室冴子『クララ白書』『なんて素敵にジャパネスク

          『大人だって読みたい!少女小説ガイド』嵯峨担当作品リスト

          『大人だって読みたい!少女小説ガイド』情報解禁

          今秋発売予定の嵯峨景子・三村美衣・七木香枝編『大人だって読みたい!少女小説ガイド』(時事通信出版局)の情報が解禁されました。80年代の名作から2020年の最新作まで、三人の編者がセレクト&レビューする少女小説ガイド。作家インタビューとコラムも充実の内容で、少女小説好きだけでなく、幅広い読書好きにもおすすめの一冊です。 ◎作家インタビュー 津原泰水・若木未生 ◎コラム(執筆者) 池澤春菜/小松原織香/高橋かおり/桜井宏徳/土居安子/コイケジュンコ/ひらりさ/青柳美帆子/小池

          『大人だって読みたい!少女小説ガイド』情報解禁

          リアルサウンドブックに寄稿しました

          お仕事のお知らせです。ライターとしてリアルサウンドブックに寄稿しました。 ・「とある」シリーズ新たな外伝『とある科学の未元物質』で垣間見えた、垣根帝督の人間らしさ ・『PSYCHO-PASS』シリーズと紙の書籍の“いい関係”ーー最新劇場版の鍵となる『くるみ割り人形とねずみの王様』とは? これまでは研究者として「少女」や「少女小説」というテーマで執筆することが多かったですが、今後はテーマを限定することなく、幅広いジャンルを取り上げていくつもりです。もちろん、引き続き少女小

          リアルサウンドブックに寄稿しました

          朝日新聞掲載&朝カル講座開催のお知らせ

          このところ「氷室冴子とその周辺」の更新が滞っており申し訳ありません。書きたいネタはたくさんあるので、もう少し落ち着いたら記事をアップしていきます。今日はメディア掲載と、来年開催する朝日カルチャーセンターの講座についての宣伝です。 更新が遅れたのですでに二週間前の記事になってしまいましたが、12月4日の朝日新聞夕刊の女子組記事「彼女の選択」で取りあげていただきました。「東大院から氷室冴子研究 フリーライター・嵯峨景子」、デジタル記事(有料)もあります。 これまでにも新聞

          朝日新聞掲載&朝カル講座開催のお知らせ

          元小学館の辻本吉昭さんにお会いしました

          ご縁があり、かつて小学館の編集者をされていた辻本吉昭さんにお会いする機会がありました。辻本さんは氷室冴子が原作を手がけた藤田和子さんのマンガ『ライジング!』の企画を立ち上げた方で、藤田さんのデビュー当時の担当編集でもありました。 宝塚をモデルにした宮苑歌劇団を描くステージドラマ『ライジング!』は、『週刊少女コミック』1981年10号から3年半にわたり連載された、氷室の少女マンガ原作仕事の代表作です。拙著『氷室冴子とその時代』でも第3章で『ライジング!』を取り上げています。今

          元小学館の辻本吉昭さんにお会いしました

          『氷室冴子とその時代』が重版しました

          このところ他仕事に追われていてnoteの更新が滞っていて申し訳ありません。先日元小学館の編集者辻元吉昭さん(『ライジング!』を立ち上げた方です)にお会いするなど書きたいネタは溜まっているのですが、どうしても時間が取れず…。近日中に公開したいと思っています。 さて、私がバタバタしている間によいお知らせがいくつかありました。まずはこちらから、『氷室冴子とその時代』の重版が決まりました!前著『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』と同様、刊行後一ヶ月で重版という早いペースです。これも

          『氷室冴子とその時代』が重版しました

          『北里マドンナ』カバーの変遷を追う

          物語の主役よりも脇役に惹かれる傾向の強い私は、『なぎさボーイ』『多恵子ガール』よりも『北里マドンナ』派だ。雨城なぎさ視点の『なぎさボーイ』、原田多恵子視点の『多恵子ガール』より知名度の劣るこの小説を、私はこよなく愛している。今日はそんな『北里マドンナ』の知られざる「カバー問題」を取り上げたい。 『北里マドンナ』はもともと、集英社がこの時期に刊行していた「Cobalt Selection」という名称の単行本シリーズの一冊として出版された。雑誌『Cobalt』に4話連載されたあ

          『北里マドンナ』カバーの変遷を追う

          氷室冴子青春文学賞クラウドファンディング支援のお願い/継承への危機感について

          本日発表があったように、氷室冴子青春文学賞が起案者となったクラウドファンディングが始まりました。「地方発の文学賞を成功させ、第二の氷室冴子を生み出したい!」という理念のもと、目標金額80万円を集めるプロジェクトです。拙著『氷室冴子とその時代』のサイン本もリターンの一つになっています。 立ち上げ当初から応援している氷室冴子青春文学賞は、氷室冴子の地元・岩見沢の有志が立ち上げたローカルな文学賞です。氷室冴子の名前を冠することでその功績を歴史に刻み、次世代の作家を発掘する文学賞と

          氷室冴子青春文学賞クラウドファンディング支援のお願い/継承への危機感について