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朝日新聞掲載&朝カル講座開催のお知らせ

このところ「氷室冴子とその周辺」の更新が滞っており申し訳ありません。書きたいネタはたくさんあるので、もう少し落ち着いたら記事をアップしていきます。今日はメディア掲載と、来年開催する朝日カルチャーセンターの講座についての宣伝です。

更新が遅れたのですでに二週間前の記事になってしまいましたが、12月4日の朝日新聞夕刊の女子組記事「彼女の選択」で取りあげていただきました。「東大院から氷室冴子研究 フリーライター・嵯峨景子」、デジタル記事(有料)もあります。

これまでにも新聞記事にコメントを寄せたことはありますが、私自身がメインとなる記事は初めてです。吉屋信子の『花物語』に出会い少女小説の面白さに目覚めたこと、そして近代を研究していた私が「吉屋信子から氷室冴子へ」という論考を発表したことで、コバルト文庫や現代の少女小説研究にも手を広げたという来歴がまとめられています。

写真は『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』と『氷室冴子とその時代』執筆のために通った上野の国立国会図書館国際子ども図書館で撮影しました。帝国図書館時代のクラシカルな面影を残した館内、そして充実した資料(『小説ジュニア』や『Cobal』もここにあります)が揃っている大好きな場所です。ここで撮影できたことも大切な思い出になりました。

この記事では研究者・ライターとしての自分を語っていますが、それだけではないもう一つの世界についても触れています。私はもともと独学でアクセサリー作りをしていました。ブランドを立ち上げたのは2008年で、2015年頃までは自分のなかでメインの仕事として取り組んでいました。記事のために提供した上記の写真は2013年撮影のもので、私が身につけているものもすべて販売中の商品です。しかしながら2016年頃から自分のなかで執筆の重要度があがり、以後ブランドは大幅に縮小しました。それでも完全にやめてしまうのではなく、小規模ながらも続けています(ヴィレッジヴァンガードオンラインなどでも販売中です)。ブランドのコンセプトは「少年少女」です。表現の仕方は違えど、自分のなかのテーマは揺るぎない。メインの活動ではなくなってしまいましたが、アクセサリー仕事も続けられる限りはやっていくつもりです。今までこちらの世界にはあえて言及してこなかったですが、この機会にご紹介を。

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そしてもう一つお知らせです。2020年2月1日(土)、朝日カルチャーセンター新宿校で講座「氷室冴子とその時代」を開催します。

講師:嵯峨 景子(フリーライター)
日時2/1 土曜 18:30-20:00 受講料全1回  会員 3,300円 一般 3,960円

講座詳細:
1980年代から90年代にかけて、多彩な仕事で多くの読者を魅了した小説家・氷室冴子。51歳の若さで亡くなった稀代のエンターテインメント作家の仕事と生涯を、書籍『氷室冴子とその時代』未収録のヴィジュアル資料を多数用いながら紹介します。代表作『なんて素敵にジャパネスク』『クララ白書』『海がきこえる』をはじめ、今読んでも面白く心ときめく作品の数々、さらには女性作家として社会と闘い続けた氷室冴子の姿に迫ります。(講師・記)

『氷室冴子とその時代』(小鳥遊書房)刊行をきっかけに、朝カル講座を開催させていただくことになりました。氷室冴子について濃密に語る講義にしたいと少しずつ準備を進めています。書籍には入れることができなかったヴィジュアル資料も、当日はふんだんに紹介するつもりです。氷室冴子ファンの皆様に楽しんでいただける講座にしたいと意気込んでいます。氷室読者はもちろん、氷室冴子作品に触れたことがない方も大歓迎です。まだ予定の立てにくい時期かもしれませんが、来年2月1日はぜひ新宿で氷室冴子講座を。どうぞよろしくお願いします。


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