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朝カル講座「少女小説の世界 80年代90年代編 パート2」開催のお知らせ

2022年3月5日に朝日カルチャーセンターで「少女小説の世界 80年代90年代編 パート2」を開催します。以前開催した講座が好評で、パート2も開催できることになりました(ありがとうございます!)。前回同様、Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。受講者用のレジュメを配布し、当日はパワーポイントを使用してお話します。受講者用のアーカイブ動画(1週間限定配信)もあります。

日程:2022/3/5
曜日・時間:土曜 19:00~20:30
受講料(税込):会員 3,300円 一般 3,850円

**少女小説の世界 80年代90年代編 パート2**
 長い歴史をもつ「少女小説」というジャンルは、形を変えつつ、書き/読み継がれてきました。本講座では、そんな少女小説の黄金期とも呼べる1980年代と90年代をテーマに、多様かつ魅力にあふれたその世界に迫ります。
 「パート2」と称する今回は、集英社コバルト文庫、講談社X文庫ティーンズハートやホワイトハートだけでなく、集英社スーパーファンタジー文庫、小学館のパレット文庫やキャンバス文庫、学研レモン文庫など幅広いレーベルを対象に、講師イチオシの作品を紹介・解説します。
 少女小説の歴史を解説した前回の講座では、メジャー作・有名作ばかりを取り上げました。ですが今回は「読みどころのある作品・面白い作品」をテーマに、知られざる作品系の紹介にも力を入れ、少女小説というフィールドの幅広さ、多彩さがうかがえる小説にスポットを当てていきます。

概要にも記したように、前回は80年代90年代少女小説史を辿るというコンセプトの講座でした。取り扱うレーベルもコバルト文庫、ティーンズハート、ホワイトハートに限定し、紹介する作品も基本メジャー作ばかりでした。今回は前回触れられなかった系統の作品も紹介するという方針で講座を進めます。

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今回取り上げるのは以下のレーベルです。
・コバルト文庫 ・ティーンズハート ・ホワイトハート ・パレット文庫 ・キャンバス文庫 ・レモン文庫 ・スーパーファンタジー文庫 ・ウィングス文庫

80年代、90年代という区切りをつけながら、レーベルごとに作品を紹介します。両方を通じて存在感を発揮したコバルト系の作品は必然的に多めにはなるとは思いますが、それだけに留まらず、多様な作品を紹介するつもりです。

以下最終決定ではないものの、現時点で紹介したいと考えている作品です。

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神戸あやかは花井愛子の別PN。作風が違うのでそこに注目して紹介するのも面白いかなと。佐和みずえの『パニック初恋城!』は篤姫ものの歴史小説として秀逸。飯田雪子はティーンズハートの新人賞出身作家として取り上げたい。

津原

津原やすみの『あたしのエイリアン』シリーズは前回取り上げましたが、先日同人誌で『五月物語』と『五月日記』が復刊されたので紹介したいですね。

コバルト文庫

スーパーファンタジー

90年代のコバルト系ファンタジー作品も取り上げたい良作が多いので悩みます。水杜明珠『ヴィシュバ・ノール変異譚』も本沢みなみ『新世界』も未完ですが、とても好きな作品です。谷瑞恵と毛利志生子はスーパーファンタジーデビュー組なので、このあたりにも言及したいところ。

小学館パレット文庫

前回は全く触れられなかった小学館のキャンバス文庫。霜島ケイの『封殺鬼』シリーズはレーベルの看板作品です。秋津透『女王陛下』シリーズは、男だけが死ぬという不思議な病気が蔓延する範王国が舞台の小説。この設定はよしながふみの『大奥』で有名ですが、90年代の少女小説にもあったことはあまり知られていないと思います。

ウィングス

ホワイトハートは前回取り上げているレーベルなので、重ならない作品も紹介したい。最近某仕事で『JUNE』関連のことをやっていたので、中島梓の「小説道場」出身の柏枝真郷は取り上げようと思っています。ホワイトハートといえば、先日ついに紙での作品刊行を停止し、電子オリジナル作品のみとなったのも記憶に新しいところ(つまりコバルト文庫と同じパターン)。コバルト文庫はライト文芸レーベルのオレンジ文庫にそのエッセンスが引き継がれていますが、ホワイトハートが今後どのような展開をみせるのか、見守っていきたいところです。

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ウィングス文庫では、看板作品の津守時生の『三千世界の鴉を殺し』は取り上げます。ちなみに『三千世界の鴉を殺し』は2月発売のとある雑誌でも作品レビューを書きました(近日中に情報解禁できるかと)。ウィングス文庫も去年秋に母体誌『小説ウィングス』が終了したし、引き続き少女小説を取り巻く状況の厳しいです。だからこそ、少女小説について書いたり発信することが重要だし、自分もその役割を担わねばと思っているところです。

現時点でまだ内容が固まっていないところも多いですが、受講者が楽しめる講座にするつもりです。今後の準備状況はTwitterでお知らせするので、こちらもあわせてぜひチェックをよろしくお願いします。

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