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人×自然~いのち輝く恵泉女学園大の有機畑で。

野菜は毎日のお付き合いなのに、自分で作らない限り、料理の中に納まっているので、その刻まれた姿から、産地や生育状況まで思い浮かべることはほとんどありません。

野菜は「土と水と太陽が、育ててくれている。そして虫や微生物もじつは大活躍」~

人間は、自分たちがいただくのに便利なように、ちょっと誘引したり間引いたりして、調整している存在。ということを、肌で実感するような、恵泉女学園大学の講座に参加しました。


ですが、人が食べる目的の野菜である以上、この人と自然とのコラボレーションが円滑にすすむように、自然を尊重しながら、人間も知恵を出しているのですね。

恵泉女学園大の春講座「有機農業実践講座~恵泉流・有機園芸から学ぶSDGs~に参加しました。去年の秋講座からつづけて、2回目の参加です。

今回の春講座は、「人と自然を結ぶデザイン」を習得する通信制大学に編入したこともあって、そのスクーリングと重なってしまい、初日と終盤2回に出席。全6回の講座中、3回出席できました。


最終回は、1回目の参加で雨の中、みんなで植えたじゃがいもの収穫を行いました!

恵泉流の有機畑は、草も育てて活用するそうで、草の中に昆虫たちもたくさん住める環境です。まず、種イモを植えたあたりを、土が見えるまでせっせと大量の草刈りからはじめました。

「それが思うようにキ、キレないっ!」いたって剛健な夏の草の威力にみんな、草刈りガマを手に汗だくです。

そうこうしていると、やがて1匹のバッタが、土の上に現れたのですが、バッタらしく、ジャンプするというのでもなく、土の上を歩いているようで。

おかしいな、と思ってよく見ると、どうも、1本足が折れているようです。

「草刈りやスコップで掘っている時に、当たって折ってしまったのかな」「もうバッタは飛べないからこの先・・・」とバッタをみながら、すごくスマナイ気持ちになってしまいました。

黙っていられなくて、足が1本ないみたい、とぼそり話すと、近くにいた参加者の方がすかざず、「かわいそう」というのが聞こえました。わたしは、こういったいのちに対するぽろっ、と出る本音がすきで、ホッとします。

草を育てて、大事に活用する。ということは、刈る前の草の中にも、刈った後でも土の上に敷いておき、そこに虫たちが住めるようにするということ。

そしてやがて草は養分として、土に還って畑を豊かにする。この循環が成り立っているそうです。

なので、バッタのような、緑色でわりと親しみのある昆虫も、いるわけです。こんな出来事でも、バッタの不遇に思いを巡らせたりと、「いのちのつながり」としての自然の循環システムを感じた時間でした。

大豆は、種から蒔きました。ほんとうに、大豆そのものが種なんですね。初体験です。

3週間前に、英字新聞を丸めて自分たちで作った、そのまま植えれるエコポットで、あら!あの大豆が土のベッドの中で、こんな緑に成長していました。3週間ぶりの講座なので、先生たちが水やりの世話をしてくださっていたからこそです。

まずは、また草刈りをして大豆の苗を植えて。

その後に刈った草を、土の上にかぶせて、マルチング。これで土の乾燥を防いだり、昆虫や微生物がすめる環境が育つのだそう。

春・秋と講座に参加させていただいて、野菜を育てる畑にとって、草があり、昆虫がいる環境がどんなに健康的なのか、肌でわかるようになったのも収穫です。


最終回は、お茶会もありました。

一緒に参加された方の感想もまた、「草も育てる有機農に感動したお話」など、聞いているこちら側も共感したりで、幸せに心が動く時間です。

講師の澤登 早苗先生は、研究者でもあり、有機のブドウやキウイの生産者でもいらっしゃるので、キウイジャムの炭酸割をふるまってくださいました。

甘酸っぱさが絶妙で、自然のエッセンスがつまった素朴な宝石のようだと感じました。

そして、収穫したじゃいもをゆでたものを少しいただいて!

わたしは20数年前に、地球にやさしいライフスタイルを身の丈で初めた経緯があります。その時から、耕さない自然農、循環農法、有機野菜など、エコ系のお店の方とも一時期親しくしていたので、それなりにいろんな野菜を食べてきました。

たしかに、感動する野菜との出会いもありました。

それでもこの日食べた、ふかしただけで、塩も調味料もないじゃがいもは、これまでに経験したことがないくらい、なんともいえない甘みと幸せ感があって。「うわあ、おいしい」と何度もつぶやいてしまったくらい。


20年以上の年月の中で、育てられた恵泉流の有機畑。土と草と昆虫や微生物・・・

循環を大切に思う人々のキモチの中で育まれてきた、「人と自然のコラボレーション」の中で生まれたじゃがいもの味。この味がすべてを物語るようだと、講座の最後にひしひしと感じさせていただきました。


いのちの生命力にあふれた恵泉の畑をわたしは、この先もずっと忘れないという確信があります。


将来的に、わたしもできるだけ自然体な、「やすらぎのある自然とつながるガーデン」や、その中に野菜もある、自然とつながるポタジェガーデンも、つくっていきたい夢があります。プロジェクトに参画もしてみたい。

なので、これからも何か迷ったときは立ち止まって、あの広い、静かないのちの輝きがある、恵泉の有機畑に立っていた2022年秋冬と、2023年夏の自分のこと・・・

先生方の話していたこと、してくださったこと。そのあたたかで快活な雰囲気を思い出すことでしょう。


人生の大切な一幕でした。その大事な時間も、そもそもは、昨年秋の入り口に、願い求めて、ネット検索でめぐり逢ったのです。

澤登先生と菊地先生、参加者のみなさま、そして、見ているだけでも自然に元気になる豊かな恵泉の有機畑に・・・こころからありがとうございました😊

こちらは前回参加した時のnoteです。

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