中国 本ベストセラー2021年3月フィクション
2021年3月、中国のベストセラーに多くの日本著者の作品がランクイン。一体誰でしょうか?
前回は、2021年3月の中国での本のベストセラー ノンフィクションの部分について紹介しました。
今回は、2021年3月のフィクションのベストセラーの情報を共有します。
1位と3位は、今中国で大人気な著者余華の作品です。余華について、下記の記事をご参照ください。
1位は「文城」、3位は日本でも訳された(活着)「活きる」という作品です。アマゾンでのレビューは悪くないようですね。
2位は、日本の人も良く知られている劉 慈欣の「三体」(早川書房)
5位は、2012年にノーベル文学賞を受賞した莫言の『晩熟的人(遅咲きの人)』
そして、7位、9位、12位、15位は全部東野圭吾さんです!!毎月のフィクションのベストセラーランキングでは、東野圭吾さんは必ず出てくるのです~中国ではロングセラーです。
7位は集英社の白夜行、9位は文藝春秋の沈黙のパレード、12位はKADOKAWAのナミヤ雑貨店の奇蹟、そして15位はなんと、東野圭吾さんの4冊シリーズです。笑
中国ではシリーズで販売することが多いです。次回で児童書のランキングを話すときも触れますが、同じ著者、あるいは同じジャンルの何冊の本をまとめて販売することは出版社にとって、いくつかのメリットがあると考えられています。
一つは、店頭で並ぶときは目立つ。もう一つは、1冊でも数冊でも宣伝費用は同じなので、数冊で買ってもらったほうが費用対効果がいいからです。
一方で、中国人読者からすると、1冊より、1シリーズを買ったほうがお得感があるからです。
日本でシリーズ販売はなかなか難しい原因は、たぶん違う国の読者のニーズ以外、本の値段は大きな原因の一つではないかと推測しています。日本で1冊は1300円、4-5冊の1シリーズだと高額な出費となります。
しかし、中国は最近1冊の本の値段はだんだん高くなってきたのですが、それでも、1冊当たり、600円が平均的かな。本にもよりますが、シリーズで販売すると、85元から120元ぐらい。輸入本だと、もうちょっと高いですが、1300円ぐらいで4-5冊、2000円ぐらいで6-8冊ぐらいのシリーズを変えるのです。
シリーズで買うのは、「お得」だと思う中国の読者が多いです。
例えば、東野圭吾さんの4冊シリーズは、京東での販売価格は157.40元、約2500円ぐらい。
続いて、10位は村上春樹さんのノルウェイの森(講談社)。永遠のClassic。
ということで、20位のベストセラーの中、日本の作品が5つ占めているわけです~
以上は、2021年3月中国ベストセラーのフィクション部分の共有でした。次回は児童書のランキングを共有します。児童書も多くの日本著者が占めています。
そのほか、これから、中国の出版市場の情報、日本の出版市場との比較、日本の本、中国の本などの情報を随時共有します。
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