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イギリス留学時代ー24日間ヨーロッパ周遊旅③ドイツ・ルクセンブルク編


今日からこの旅行記は一人旅の部分に入ります。

今日はドイツの続きとドイツ滞在中に訪れたルクセンブルクの話です。

旅のルートをもう1度!

✴︎旅のルート✴︎
イギリス
→ベルギー(ブリュッセル・ブルージュ・アントワープ)
ドイツ(ケルン・フランクフルト・トリア)
ルクセンブルク
→ドイツ(トリア・ケルン郊外)
→フランス(ストラスブール・コルマール)
→ドイツ(ミュンヘン・フュッセン)
→スイス(チューリヒ・ルツェルン)
→イギリス


最初は友達と5人で旅行してましたが、前回書いたフランクフルトで友達とは別ルートになりお別れしました。一人旅になりますが、ここからは現地の友達にたくさんお世話になります。

では早速続きをどうぞ!

●フランクフルト→トリア

前回フランクフルトで年越しをし、新年を迎えて次の目的地はトリアになります。(日本語だと本当はトリーアって伸ばすみたい...)

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トリアはあまり聞いたことがない人が多いと思いますが、ドイツの中でも一番古い街として知られています。なぜここが次の目的地なのかというと、高校時代の友達が同じ時期にここトリアに留学に来ていたからです。当時私たちは大学3年生でしたが、ヨーロッパで再会を果たすためトリアに訪れることにしました。

(ここからは旅のトラブル話です。)

ということで、フランクフルトでトリアに向かう長距離バスを待っていたのですが、時間になってもなかなか現れません。まあヨーロッパだし時間通りに来ないこともよくあるだろう〜と気長に待っていましたが、30分以上経っても現れず、さすがに不安になってきました。

すると私と同じくバスを待ってた女の人が、バス会社からメールを受信し、「機材トラブルでバスの運行がキャンセルされたみたい」と教えてくれました。

まじか、、、。と思いながらその優しい女の人にとりあえずついていき、急遽バスの代わりに電車でトリアに向かうことになりました。その女の人は、電車代はあとからバス会社に請求できるよ。と教えてくれました。私はドイツの電車に慣れておらず、乗った電車の行き先が本当にトリアで合ってるのかもわからないままとりあえず女の人についていってそわそわしながらトリアに向かいました。

友達とはバスの到着時間に合わせてトリアで待ち合わせしてたのに、もうその時間に間に合わなくなっちゃったし、ネットも使えなくて友達にその状況も伝えられず、どうしようどうしようと不安になっていました。。

一度電車の乗り継ぎがあり、次の電車に乗りこみました。すると、同じ号車に日本人らしき人がいるのを見つけました。女の子2人組で、耳を澄ますと日本語を話してるっぽいです。普段旅行先で日本人を見かけてもあまり声をかけるのは好きではないですが、緊急事態なのでなんとか助けを求めようと勇気を振り絞って声をかけてみました。

するとなんと!その子たちは私の友達と同じトリア大学に留学しに来てる学生でした!目的地が同じトリアだとわかり、さらに話していくと私の友達と知り合いだということも判明しました!偶然同じタイミングで乗った電車に友達の友達を発見し、奇跡!!と思いました。

その子たちに事情を説明し、どうにか私の友達に到着が遅れることを伝えてくれないかとお願いしました。そのあとFacebookで連絡をとってくれたようで、私は「助かった〜」とものすごく安心したのを覚えています。この子たちといればもうトリアに着くまで心配ありません。

こうしてハプニングを無事に乗り越え、トリアに到着して友達とも再会することができました。
こから10日間、友達の家にしばらくお邪魔することになります。


<トリア>

ドイツと言えばビールですが、トリアでは実はワインが有名です。電車でトリアに来る途中にも川岸に葡萄畑をたくさん見かけました。

ライン川から枝分かれしてモーゼル川という川がトリアには流れています。このモーゼル川はドイツ、ルクセンブルク、フランスにまでまたがるながーい川で、ここの葡萄畑のぶどうから作られたワインをモーゼルワインといいます。

そんなワインを友達におすすめされて、トリア初日の夜に一緒に飲みました。

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友達はチーズが大好物で、この日はシチューとトースト、そしてチーズにモーゼルワインをいただきました。ヨーロッパのチーズって本当に美味しいんですよね...!友達はチーズが安くて美味しいからドイツにずっと居たい〜と言っていました。モーゼルワインはたしか飲みやすくて美味しかったのを覚えています!

それからの10日間は、友達にトリアの街を案内してもらったり、友達の大学の授業に一緒に出てみたり、大学の友達を紹介してもらったりと、友達のドイツ生活を一緒にプチ体験しました。

ドイツもとっても寒くて、ジーンズを履いててもそれを通り越して痛さを感じる寒さでした。近くの池は凍っていて、アヒルたちはなんとその上を歩いています。笑

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ベルギーでも寒すぎてニット帽を買いましたが、トリアでもH&Mでさらに暖かいストールと手袋を購入しました。(後日ニット帽はトリアのカフェで紛失...短い命だった...)

さて、この時すでに新年が明けて数日。
日本ではお正月におせちやお雑煮を食べてお正月を存分に味わいますが、この年はフランクフルトで年越しに花火をしたくらいであまりお正月という感覚がありませんでした。そんな中、友達の家ではおしるこを一緒に作りほうじ茶もいれて、ゆっくり一息つことができました。こんな日本らしいものはすごく久しぶりでなんだかやっとお正月気分を味わうことができました。

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長い旅では毎日移動や観光をしていると正直疲れてしまいますが、ここではこの旅の休憩ポイントという感じで友達の家でまったり過ごせたと思います。

ここで、友達に教えてもらったドイツのプチ情報をいくつか。

1. ドイツにはトルコ人の移民がたくさんいて、その影響でケバブ屋さんがたくさんある

2. ドイツ人はファッションよりも防寒第一なので服がダサい人が多い(フランス人と比べるとより際立つ!)

3. トリアのジェラート屋は冬はマフラー屋に変身する(アイスの看板があるのにマフラー売っててなんだか不思議)


ほんとにプチな情報でした。笑


ではここからはトリアの街について。

アコーディオンみたいなジャバラで繋がったながーいバスが町の交通手段で、それに乗って街の中心部に行きました。

最初に言ったようにトリアはドイツで最も歴史の古い街で、古代ローマの遺跡群や大聖堂などがまとめて世界遺産に登録されています。

その世界遺産の一つはトリア大聖堂で、ドイツの中でも最古の大聖堂であり4世紀に創建されたそうです。
前回の記事で書いたケルン大聖堂と、もうひとつマインツ大聖堂と合わせてドイツの三大大聖堂と呼ばれています。(マインツ大聖堂はフランクフルトより少し西側にあり、三つの大聖堂は意外と全て近い距離にありました。)

この日は雪も降り、大聖堂の中庭はこんな幻想的な景色になりました。

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もう一つのトリアのシンボルとしても知られる世界遺産は、ポルタ・ニグラと呼ばれる巨大な門です。
この門はローマ遺跡群の一つで、高さは30m、2世紀末に造られました。(この時日本はまだ弥生時代後期です。恐るべしローマ帝国...!)

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ポルタ・ニグラは黒い門という意味でその名の通り薄黒い色をしてるのです。この門は遺跡群の中でも保存状態がかなりいいそうです。この写真は夜なんですが、ライトアップされてるのもまたいい感じで迫力があります。

他にもローマ遺跡の巨大浴場の跡地や円形劇場がトリアには残っています。皇帝浴場の跡地すぐ近くにはピンク色のかわいい宮殿もあり、ここは写真スポットとして友達がオススメしてました。この宮殿は今はオフィスやコンサート会場として使われているそうです。

日本ではあまり知られていないトリアですが、歴史があり見どころも様々でした。もう一度世界史をよく勉強したくなります。


さて、ドイツといえばソーセージとビールのほかにジャガイモが定番です。トリアにジャガイモ料理専門のジャガイモレストランがあるとのことでそこに連れて行ってもらいました。

注文は友達に任せて、ビールと名物のクネーデルというドイツ料理を頼みました。

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ビールのグラスがでかい...!さすがドイツです。
私は友達に教えてもらい飲みやすいビールを頼みました。肝心のメイン料理クネーデルは写真が残っていなかったのですが、Googleで画像検索したらこんな感じででてきました。

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肉団子ならぬ、ジャガイモ団子の料理です。その大きさは拳よりも一回り大きいくらいで結構ボリュームあります。マッシュポテトをもっとモチモチさせたような食感です。中身はいろんなレシピがあるそうですが、こちらのレストランでは中に肉団子が入っていました。

このおっきな団子が2つ、ちょうど右下の画像ような感じで出てきました。ジャガイモって結構お腹にたまるので友達とシェアして充分お腹いっぱいになりました。


<ルクセンブルク>

最初に載せた地図からもお気づきの通り、実はトリアはルクセンブルクとの国境がめちゃくちゃ近いのです。ルクセンブルクの人が週末トリアにお出掛けしに来たりすることもよくあるそうです。

私はたまたまイギリスの留学先にルクセンブルク人の友達がいて、ちょうどその友達が休み中実家に帰っていたので連絡をとってみました。すると、なんと彼のお家に招待してくれることになりました。

ということで急遽2泊3日でルクセンブルクに滞在することになり、その友達がトリアまで車で迎えにきてくれました。トリアからは車で30分もせずにルクセンブルクの国境を越えられます。本当に近い!
夕方にルクセンブルクに移動し、彼の家族にもご挨拶をして家の中を案内してもらいました。(めっちゃいい家だった...!) 友達は大学で日本語を勉強していて、私が日本人だからかご両親と弟くんは突然の訪問にもとても寛容で優しく接してくれました。

その日は夜に映画を見に行くことにしました。ちょうどその時インターステラーが公開されていて周りからの評判がいいと2人とも気になっていたので見ることにしました。

ルクセンブルクはとても小さい国ですが(神奈川県くらいの大きさ)、なんと外国人が人口の約半分を占めていて、ルクセンブルク語、フランス語、ドイツ語の3つが公用語となっています。英語も話せる人はかなり多いと思います。
ルクセンブルク人は小さい頃からフランス語や英語を学校で勉強し、2.3言語話せるのが当たり前です。友達もルクセンブルク語(ドイツ語の方言のような感じ)、英語、フランス語、ドイツ語、そして日本語も!多言語を話せて私は羨ましくてたまりませんでした。

さっきは映画の話をしてたのにこの話を挟んだのには理由があります。話を戻すと、早速映画館に行き、もちろん日本語版はないのでオリジナルの英語版を選んだのですが、なんと字幕がフランス語とドイツ語両方同時に表示されていたのです!かなり違和感でしたが、これは先ほど言った通りルクセンブルクの公用語と多くの外国人移住者がいることが関係しています。

見たことある方はご存知の通り、インターステラーはめちゃくちゃ長い映画で3時間くらいあります。そして宇宙の4次元とか5次元とか日本語でも難しい内容を英語で聞き、さらにフランス語とドイツ語の字幕表示によってなかなか映画に集中できず後半眠くなってしまいました。。
途中友達と「長いね、、」と苦笑い(笑) 評判がよく期待して見ましたが私には理解が難しくて疲れてしまいました。。 (最近日本語字幕でももう一回見たけどそれでも100%理解できなかった。笑)

、、、とこのように、ルクセンブルクではいろんな場面で多言語表記があることがひとつの特徴と言えます。
他にはスーパーにはレジがいくつもありますが、各レジの上には国旗のマークがあり、例えばポルトガルの国旗があるレジはポルトガル語対応可、イギリスの国旗があるレジは英語対応可、などレジの人がどの言語を話せるか1発で分かるようになっています。さすが、外国人に優しい国であり、おもしろい国ですね!


さて、翌日は友達にルクセンブルクの街を案内してもらいました。この日は雪は降ってなかったですが空気は冷えて景色は真っ白。

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ルクセンブルクは要塞(侵略から守るための壁)で囲まれていて、それを境に要塞の下はおとぎ話のような旧市街、要塞の上はモダンで発達した新市街となっています。

旧市街は今回のヘッダー写真です。ジブリに出てきそうな景色ですよね。とても穏やかでしたが、夏は広場で野外コンサートをやったりして賑わうそうです。

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ルクセンブルクは金融事業が発達しており、新市街は景色が一変し、近代的なビルが立ち並んでいます。(ルクセンブルクは裕福な国です!) 

この日は新市街にあるオシャレな通りのレストランに入ってお昼を食べました。

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名前は覚えられなかったですが、真ん中のパイに鶏肉のシチューがけされたフランス料理で、すっごく美味しかったのを覚えています!(名前が知りたい...)
ルクセンブルクはグルメの国らしく、どんなレストランに入ってもだいたいおいしい料理が食べられるそうです!またヨーロッパでは昼からお酒を飲むのは当たり前で、私たちも白ワインを一緒に飲みました。

当時大学生だった私にとっては昼からお酒飲むなんて優雅だな〜って思ってましたが、こっちの人はお酒の強さがまず日本人と違うので、仕事があったとしても昼に1.2杯飲むのは普通だそうです。さらに日本人は飲酒運転に厳しいですが、こちらではわりとゆるく、1.2杯飲んだところで捕まることはありません。ちなみにスペインでも同じで、今は私もこちらの生活に慣れて昼から飲むのがごく当たり前になっています。笑


レストランの近くにはオシャレなお店がたくさん並んでいて、食後にルクセンブルクで有名なケーキ屋さんにふらっと立ち寄りました。店内は広く、2階建てになっています。2階にはチョコレートやマカロンも売っていて全部キラキラしていました。。

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(お店の名前はoberweis、リンクがうまく反映されなかったのでインスタのスクショです。)

このお店に入ってこの日が1月6日キリスト教の祝日(東方三賢人の公現祭)だということに友達が気がつきました。 スペインでもこの日は特別なお菓子を食べますが、フランスやルクセンブルクではガレット・デ・ロワ(王様のお菓子)と呼ばれるケーキを食べます。この祝日については以前こちらの記事で書いたのでよかったらこちらも見てください。

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ガレット・デ・ロワはさくさくしたパイ生地のケーキで、中には甘いアーモンドペーストが入っています。スペインでこの日に食べられるロスコン・デ・レジェスと同じく、ケーキの中にはフェーヴという小さい陶器の人形が埋め込まれています。そして王様の冠がついてくるのも同じですね!

このケーキを買って帰ったのですが、家に帰ってみたら友達のお母さんもガレットデロワを買ってきてたらしく、見事に被っちゃいました(笑)
私は留学前に日本でケーキ屋で働いていて、そのお店でも年明けにガレットデロワを売っていて知っていたので、本場でガレットデロワを食べれて嬉しく思いました。中に入ってた陶器の人形は記念にもらってここでの1つのお土産となりました。


ルクセンブルクでの最後の日は、地元の教会や友達の通ってた小学校に連れて行ってもらったり、お城めぐりをしました。
ルクセンブルクは小さい国ながらお城がいくつもあります。郊外にあるので周りは自然豊か(というか森)です。 ここは一番有名なヴィアンデン城という中世のお城で、中に入って部屋を見学したり塔から景色を眺めたりしました。
これは来る途中に車から撮った写真です。(この日も霧ががかってますね。。)

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まだ年明けだったので、開いているお店が少なくお城の周りは結構しんみりしていました。食事処を探すのに地元の人に聞いたりもしたんですがなかなか開いているところがなく、その後ヴィアンデン城の側に流れてる川沿いに1件レストランを見つけたのでそこでご飯にしました。

ここで食べたのはシュニッツェルという巨大カツレツ!顔よりも大きそうなサイズのカツレツがでてきました。そしてこの日はワインではなくビールを一緒に飲みました。シュニッツェルはドイツやオーストリアでよく食べられる料理で、カツと言えば日本人にも馴染みがありますがとんかつよりも薄くて平たいイメージです。

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ベルギー・フランス・ドイツに囲まれていて、隣国の料理が気軽においしく食べられるのもルクセンブルクの魅力の一つですね。まだドイツでシュニッツェルを食べてなかったのでここで食べれてとても満足でした^^


こうしてルクセンブルクでも友達にとってもお世話になり、充実した観光をすることができました。その土地の習慣や文化はやはりその土地に暮らす人に教わるのが一番です!

ちなみにこの半年後、留学を終えてから今度は彼が日本に遊びに来てくれたのでその時は鎌倉や浅草を案内しました。まさにギブアンドテイクですね。彼は今東京で働いてるそうです^^


では長くなってしまったので今回はこの辺で!

次回はトリアに戻って友達とドイツの遊園地へ。その後はフランスにも入りますよ〜




記事を気に入っていただけたらオススメしていただけると嬉しいです^^