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自分で自分のことを褒めてあげる。

例えば自分に期待してくれる人がいるとして、でもその期待に応える自信がないというのは、誰にでもある話じゃないだろうか。

自分がどういう人間でどういう価値があるとかって、自分では気づけない部分だったりするから、そういう意味では期待されるのは嬉しい。

だけどいろんな人と会って、自分よりもすごい人がたくさんいて、そういう人たちを見ると自分もまだまだだなって思う。

もちろんそれで頑張ろうと思う気持ちもあれば、まだ期待に応えられるような人間じゃないなって思うこともあって。

「まだ」っていうのは、時にすごく損な考えなのはわかる。足踏みするよりも、とりあえず動いてみないと分からない景色があることも。

だから今は「とりあえず動いてみてる」みたいな感覚だけど、手探りでどこに向かいたいのかよくわかってなくて道に迷う。

たぶんできないことって基本的にはなくて、大事なのは、できるようになるためにどうすればいいかを考えること。そして動くこと。

だって何かのプロをしている人も、最初は当然できないことばかりだったわけで。何かを試して失敗して考えて続けて、その結果が今だったりするわけで。

今でこそライターとして5〜6年働いているけど、果たして小学校を卒業した頃の自分が今の自分を想像していたかというと、そんなことはなくて。

幼稚園の卒業アルバムには、将来の夢の欄に「ふねのうんてんしゅ」って書いていたし、小学校の頃は絵を描いたり、何かを作ったりするのが好きだったし、中学校の頃はバンドを始めて漠然と音楽をしたいと思っていたし、高校の頃は当時付き合っていた彼女との家を建てたいと思ってインテリアデザインの専門学校に進んだ。

結局その彼女とは、専門学校に通っている時に別れた。目的を失った過程は、宙ぶらりんのブランコの上に片脚で立つみたいに不安定だった。前に揺れて後ろに揺れた。

親に学費を払ってもらっている事実と実のない2年制の学校を卒業した現実を前に、一応インテリア関係の仕事に就いた。

インテリア雑貨のショップ店員として働くけど、セール時には大声を出して、大して好きになれない商品の良さをアピールしたり、什器に並べられた商品を整理してもすぐにお客さんが乱してそれをまた整理するみたいな毎日が嫌だった。自分の接客で商品が売れても喜べなかった。たぶんきっとどこかで何かが引っかかっていたんだと思う。

そんな時、ふと昔のこと思い出した。小学校の時、作文を書くのが好きだった。先生は褒めてくれた。味のある文を書くって。それがすごく嬉しかった。みんなは作文の授業を嫌がったけど、俺は楽しかった。

小学校低学年の時、夏休みの自由研究で、田舎の愛媛県の風物詩である「牛鬼」の模型を作った。それで賞を貰って公民館で展示された。

小学5年生の時、図工の授業で書いた深海魚の絵で佳作を貰って、どこかで展示された。確か独創的な感性で良いみたいな感想を貰った。

小学生の頃は、外で元気良くドッヂボールをするような男の子じゃなくて、どちらかと言うと教室で自由帳にオリジナルのキャラクターや漫画を描いたり、ONE PIECEの写し絵描いたり、無駄に複雑な迷路をひたすら描いてそれを友達にやらせたりするような男の子だった。

無駄で言うと牛乳キャップの蓋を何百枚も集めて、そこにモンスターとそのモンスターの攻撃力とか守備力を描いて遊ぶなんてこともしていた。でも常に誰かはそばにいてくれたな。

たぶん俺は、何かを表現することが好きなんだと思う。27歳になった今も、カメラで写真を撮ったり、ギターやDTMで曲を作ってみたり、それこそ文章で何かを表現したり。

カメラや曲作りは趣味に、ライティングは仕事になって数年続いてるってことは、きっと今の自分にマッチはしているんだろうなと思う。

趣味は自由だから良いとして、仕事はいろんなルールや人との関わりやしがらみがあるし、こんなことしたくないなと思うこともやらなきゃならないことがある。

したくないならしなきゃいいという考えもわかるけど、組織に属している以上、そこにいることを選択している以上は、ある程度の我慢や妥協も必要で。

でもそのしたくないことや嫌なことの中にも、自分のためになったことはたくさんある。その時は嫌々でも、後になって「あー、あの時経験しといて良かったな」って思うことがある。

後にならないとわからないけど、経験したことってゆくゆく何かに繋がってるはずで、損なことはきっとない。

昨日の自分より今日の自分は何かしら成長しているはずだし、小学生の頃の自分より今の自分は想像できないくらいいろんなことができていると思う。

小学生の自分が今の自分にメッセージを贈るとしたら、「よくやってるよ、頑張ってるよ、これからも頑張れよ。」と伝えたい。

大人になるほど、「できるのは当たり前」になってきて、褒められるってことが減ると思う。だけど人間褒められたら嬉しいし、褒めてほしい生き物だ。

せめて、たまには、自分で自分のことを褒めてあげたい。よくやってる。頑張ってる。でも年末は体調崩しやすいんだから、無理し過ぎるなよ、と。

頑張れ私。負けるな私。西野カナか。

年末なので、自分自身を振り返ってみた。まとまりのない文章だけれど。

来年は、今年の自分よりも成長できますように。

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