愛とは

まるでお母さんのようだな。

そんな感想を持ちました。タカーシーさんの、パートナーさんに対する想い。

二人の子育ての経験のある私は、昨日のタカーシーさんの日記を読んで最初に抱いた感想です。

昨日の日記、まさに今現在、タカーシーさんが日々経験していることから身をもって実感することを、言葉に変えて吐露されているようでしたね。
内容はとてもヘビーなことなのに俯瞰する目をもってタカーシーさん独特の優しい言葉で表現されていました。

どうしたらその境地へ到達できるのだろう?なんて思いながら読みました。今の私にはとても難しいです。いえ、人間は愛するもののためなら、守りたいもののためなら容易くそのハードルを飛び越えられるのだということもよく分かっています。

それはまるで、私が元夫から子供たちを守りたい、と強く思った時の心情にとても近いと感じました。その時は自分のことなど二の次三の次。自分の存在や欲求などは意識できないほどに、まるで存在していないかのような感覚になったものです。

そういうとまるでマザーテレサのように聞こえるかもしれませんが、そんなに清く美しいものではありません。もっともっと、切羽詰まったような感じです。
「私が守らなければ、子供たちは潰れてしまう!」みたいな焦りと絶望感との間で必死でした。自分の存在を忘れてしまうほどの圧倒的な人生の課題。
自分の幸せや望みや希望など全く視野に入らないような絶対的プライオリティ。

今ののんびりした自分とは、かけ離れた強さと覚悟を持っていました。
よくあの状況を乗り越えてきたよなぁ。なんて今ではまるで他人の勇姿を見るようです。

その時は夢中でしたからなんとも思わずできたことですが、今となってはその決断と勇気を褒め称えたいような気持ちになります。

でもそれは自分のお腹を痛めた、愛する子供だからこそ持てる感情であると思っていたのです。親子という、ある意味自分の一部のような感覚を持ってして初めて得られる感覚というか。

それがパートナーといえども、他人に対して当たり前のように無償の愛を持って接しておられるタカーシーさん。すごくすごく、尊いことだなと思いました。

母親って、一種独特の、他に対しては同じ種類のものがない「愛情」を子供には持っています。よく言われる「旦那のためには死ねないけど、子供のためなら死ねる」といった感情です。

その類の愛情を、タカーシーさんのパートナーさんへの想いから強く感じるのです。どんなにしんどい場面でも、それを決して投げ出さず、当たり前のようにして受け止め、そしてパートナーさんと一心同体のようになって現状を受け入れる。その有り様が私は「余裕があるな」と感じるのです。人間としての余裕。凄いことだなと思います。

私にはとても想像がつきません。例えいくら愛していても、これまでのパートナーに対してそのレベルの愛情を獲得した経験はありません。想像もつかないです。自分、小さいな、と思います。


だから、昨日のようなタカーシーさんの日記を読ませていただいて、とても考えさせられます。これから先も、きっとそんな感情は他人には抱くことはできないだろうな、と。それってとても情けなく、悲しくて寂しい気持ちになります。

いつも自分が抱いている「人の役に立つ人間になりたい」という願望さえも、ただのエゴのように感じます。人が喜ぶ顔を見て、自分が認められたような満足を得たいだけなのではないか、と。

こんなネガティブなことを書くと、タカーシーさんはきっと「そんなことはないですよ」と言ってくださるのでしょうね。またそれが少し悲しかったりしてね。


愛する人の悲しみを自分の悲しみと捉え、愛する人の喜ぶ顔を見たいと一生懸命に行動を起こすタカーシーさん。あなたは本当に美しい人ですね。心からそう思います。そして、そんな人をパートナーに選ばれた奥様は本当に素敵な方だなと。


私は今でも子供たちのためならどんな事でもできるし、命を差し出すのも全く厭わないですが、これから先の人生において、同じレベルで愛することのできる人に巡り合うことはきっと無いだろうと思いますし、想像もつきません。それが私の人生なのだと思います。私という人間の価値観であり、貧しい考えなのだと。

だからこそ、こうして日々、タカーシーさんの日記を読ませていただく経験を積むことが私にとってとても価値のあることで、勉強であり、与えられた課題なのだと思います。それを改めて気づかせていただいたことに感謝いたします。
日々、ありがとうございます。


なんだか今日は懺悔のような日記になってしまいました。
自分の中にある、理想と現実を今一度見つめ直すことができました。

それではまた。


*アーカイブは下のマガジンから読んでいただけます。


#交換日記 #愛 #エッセイ  



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