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また、言葉に救われて

さっきまで、正直に言うと、死にたかった。

あまりこういう現実を書くのは最近
文学フリマもあったから避けていたんだけれど
今日はあまりにも、しんどかったから。


朝、目が覚めてすぐにわかった。
とにかく起きてすぐ、心がしんどいことを感じて。
キツい日だなと思ったけれど、薬を飲めば落ち着くと信じて
寝起きの身体に、水で流し込む錠剤が2錠。

30分経ってから少し効いてきても
明らかにダメだなとわかるほど、心が落ち込んだままだった。


始まった仕事は、まったく手に付かず
オンラインでの作業で準備不足が露呈して迷惑をかける。
「あ、この人ちゃんと準備できない人なんだな」って思われたんだろうな。
終始そのミスを引きずって黙り込み、オンラインは終了。

午後もまったくダメで、というか今週はずっとダメな感じで
一向に集中力は持たないし、気持ちも上がってこなくて
できれば横になりたかったけれど、最低限の始業態度を保ちながら
業務時間いっぱいまで、なんとかやり過ごした。

夜になっても気持ちは戻ってこなくて
むしろますます落ちていくばかりで
「もう今日は本当にダメな日だから、目を飲んでさっさと寝よう」
そう思ってご飯を食べてすぐ、1錠の眠くなる薬を飲んで
皿洗いすらせずに横になっていた。


こういう日は、必ずやってくる。
けれど、久しぶりだった。
『文学フリマ出展』という大きな目標があって
数日前までは気を張っていたのもあったのかもしれない。
その大きな目標を超えて、反動がきているのだろうか。

本当に久しぶりだった。
今日はずっと、生きるだけで精一杯だった。
だから寝て、また新しい明日を迎えれば、また切り替えられる。

早く寝たい、早く寝たい、早く眠れ。
そう思いながらも、少しだけスマホを見ていたとき
ふと、noteにアップされていた記事を目にする。

そして僕は、泣いた。
また救われた、言葉に。

文学フリマ東京38で、僕の本を買ってくださったティーさんが
丁寧に書いてくださった感想だった。

読むことが待ちきれなくて会場の外で開いてしまいました。

読むことが待ちきれなかったと、そこには書かれていて。
僕の本『余白』を隅から隅まで、ちゃんと目を通していただいた上での言葉が、そこにはたくさん並んでいた。僕がテーマにしていた『時間』も感じてくださっていて、本当に嬉しくて。

私は「深夜」のある言葉がとても響きました。

『余白』本文より

たぶん、この文章だと思う。
この一文は、僕も好きで、自分で読んでいても背中を押される。
そして今日、まさに僕は『深夜』のような気持ちだった。真夜中で、何も見えなくて、そこにある絶望ばかりにとらわれてしまっていた。

けれど、そう。
『夜明け前は、いちばん暗い』

ああ、僕は夜明け前だったのか。
ティーさんが書いた文章で、気付くことができた。
いただいた感想を何度も上から読んで、布団の上で、涙を流した。
気力が少し戻ってきて、この気持ちをいま書かなければいけないと思い
こうして、言葉にさせていただいている。

『余白』だけではなくて
『僕があなたに最期に伝えたいこと』にも感想を頂けていて
本当に、本を作った意味があったんだと
また改めて思ったし、生きる気力を与えてくれた。

またティーさんが何かを感じてもらえるような本を作ってみたい。
あなたの素敵な感想をまた聴いてみたい。
もちろんティーさんにも、表現してほしい。


絶望ばかり感じていた今日という日は
素敵な感想で涙に変わった。

また、言葉に救われた。
だから僕は、言葉が好きだ。
そして言葉を、その拙い言葉を
僕はこれからも信じたいと、思う。

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