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本を愛する人たち

ほんとうに、すごい熱量だった。


先日、地方で行われたとある出版社のイベントに参加してきて。

関東圏からだと、行くのもなかなか難しい距離ではあったけれど
タイミングや自分の状況も含めて
今回のイベントには参加した方がいいと感じたところ
友人からお誘い頂いて、一緒に行くことになって。


そこは、本を愛する人たちで溢れかえっていた。

その出版社の本を愛読する人が集まるイベントだったけれど
主催された方は、その地方で毎月、本にまつわる勉強会を開いていて。

本に対する好奇心旺盛な人たちでいっぱいになった会場の熱気は
いくつかの「本」に関連するイベントに参加したことのある自分にとっても
衝撃的な熱量だった。

イベントは夜から始まり
最初の登壇者でもある出版社の代表の方が1時間の講演。

その方とはご縁があって、直接お話しさせて頂いたこともあったけれど
いつも登壇された時に話される姿には、引き込まれる。

ご自身の自己紹介から、主催者とのご関係
そしてイベントのテーマに沿った講話。

いつもこの方からは、本にまつわること
それ以外のテーマに沿ったことを「問いかけられる」。

その「問い」に対して、決して答えを求められているわけではない。
その「問い」と向き合い、自分の中で咀嚼してみて
「どう感じたか」を、なんとかして言語化してみる。

その言語化した言葉を
イベント後半の参加者とのワークショップで語り合い
「ああだよね」「こうだよね」「そうだよね」と言いながら
わからなくてもよくて、むしろわからないことを共有しながらも
自分たちそれぞれの想いと向き合う時間が流れていく。


それはとても心地よくて、例えるなら
いつまでも浸かっていられるような、最高に気持ちいい温泉。

本を創る人の話をリアルで聴き
実際に本を読まれた読者の方の話も聴ける。

こういうイベントは本当に貴重だなと思う。

もちろん、いろいろな場所で行われていて
それぞれの性質があるだろうけれど
何度か参加させて頂いている、この出版社のイベントは
自分の中では感性をとても揺さぶられて、大好きだ。


僕も編集する側だからこそ
編集者の気持ちも知りたいし、読者の気持ちにも触れたい。

そして、では、自分に落とし込んだときに
どういう風に「編集」していくのか
どういう色が自分には出すことができるのか

ゆっくりと息を吐いて、一つずつ、少しずつ、考えていく。

世の中には、いろいろな編集者がいる。
たくさんいる。
それぞれの個性がある。

同じなんてことはない。
何が「正解」なんてことも。

自分はどうしたいのか。
自分はどう在りたいのか。
自分はどう生きたいのか。

自分はデキる方じゃないかもしれない。
だからこそ、ほんとうに1ミリずつ、ミリ単位で
言葉を重ねて、想いを重ねて、積み重ねて、やっていく。

そういう想いを、改めて感化させてくれたイベントだった。

やっぱり、本っていいな。

本のある毎日は、素敵だなと、思う。

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