「断捨離」と「ミニマリスト」に関する現時点での個人的見解 #note書き初め
以前「#本棚の10冊で自分を表現する」という記事を書いた中でも触れましたが、やましたひでこさんの断捨離本は、今の私の価値観を構成する中で欠かせない一冊になっています。
モノを減らそうと思った直接的なきっかけは引っ越しだったけど、新たに住み始めたおうちに馴染んだ今になっても、ときどき持ち物を見直して【要・不要】を判断することは続けている次第。
ただ、私自身は好きな本は紙で所有して並べたいと考える人間だし、推しのグッズ等を買い集める事に情熱を燃やす質でもあるので、持ち物を減らしたとしてもミニマリストになる事は無いだろうな……という考えはずっと根底にありました。
「今の自分にとって不要なモノを出来る限り持たない」ことを心がけてはいるものの、必要最小限のモノだけで生きるミニマリストになりたいわけじゃないんだよね、といった切り分けというべきか。
そのため、おそらく「断捨離」や「ミニマリスト」を価値観ではなく言葉のみで認識している方だとは思うのですが、それらを混同して語ったり否定したりする意見を目にする事がときどきあり、その度にもどかしい気持ちを抱いていたのです。
ひとまず私の中では、これまで「断捨離」と「ミニマリスト」を以下のように分けて考えてきました。
「断捨離」
今の自分に不要なモノを手放す事で、モノに対する執着から離れ身軽になるためのメソッド。
手放すのはあくまでも「使わないモノ」「不要なモノ」であり、趣味のものや好きなものは手放す対象には含めない。
「ミニマリスト」
生活に必要な最小限のモノだけを持って生きる人。
財布は手帳型スマホケースと兼用する、本は電子書籍で読む、など趣味に関するものも含めてモノを極力所有しない人。
「断捨離」に関してはやましたひでこさんが提唱する明確な定義があるので、それを咀嚼して自分の中に取り込んでいるのですが。
「ミニマリスト」に関しては、あくまでも「断捨離」の実践とは別の生き方として認識するために、自分の中でこのように定義していました。
だから私にはミニマリストの生き方は出来ないだろうな~、という諦めも込みで。
転機は大好きなプロレスラー・SANADA選手のスタイルブック『GIFT』きっかけで訪れました。
SANADA選手は2021年2月の、上記のインタビューの無料公開部分でも、ミニマリストに関する考えを語っています。
ただ当時の自分にはその部分は引っかからなかったみたいで、気付けたのは時が経って12月、スタイルブック『GIFT』の中でミニマリストになったくだりの発言を読んだ時でした。
「世の中に無駄なものが多い」
上記インタビューでも仰っているこの発言を、スタイルブック内ではもう少し踏み込んだ内容で発言されています。
それを読んで正直、驚いたんです。
人前に出る事を生業とする人間として、かなり攻めた発言なんじゃないかと。
ファンが仮に、度々発売するSANADA選手個人のグッズを、ひいてはプロレス観戦そのものを「無駄」と判断して排してしまう事は考えないのかと。
一方で、そういった忖度抜きで自分の信念を発信する事を厭わない姿に、率直に感銘を受けたのも事実です。
見応えのあるプロレスで魅了してくれるのであれば、無駄だと切り捨てる事は決して無い。
その点に関する自信も伺える。
普段は寡黙な方ですが、以前にもインスタグラムで自分の信念を長文で発信しており、根が真っ直ぐな方だという事は理解しています。
基本的に多くを語らず、試合で示す。
そんなプロレスの価値観への信頼もあり。
SANADA選手が語る「ミニマリスト」に対するスタンスを、当初の驚きを超えて素直な気持ちで受け止めることが出来ました。
と同時に「ミニマリスト」への向き合い方に、自分の中でも変化が訪れたのです。
改めて調べました。
私の中でも「ミニマリスト = 所有するモノを最小限にする」という認識しか無かったんですが、中にはその先を語られる方もいらっしゃいました。
最小限の物しか持たない代わりに、手許に置くのは
・ 自分が本当に気に入ったもの
・ 上質で使いやすいもの
だけとして、それを長く大事に使う。
ファッションに限らずファスト全盛な昨今。
安かろうと消費する事を続けていては終わりなどありません。
私自身、もともと「限られたお金なら推しに使いたい」という考え方の人間です。
だからその延長という視点なら、
・ 本当に気に入ったものだけを買う
・ 上質なものを買う
・ 使いやすいものを買う
いずれもすんなり理解できます。
不要なモノを手放して身軽になり、モノに対する執着から離れる。
その軽やかさを失わず、本当に気に入ったものだけに囲まれて生きる。
……あれ?
そしたらやっぱり「断捨離」と「ミニマリスト」って、明確に線引きする必要もないのでは?
余計なことに頭を煩わせたり執着したりしていたのは私自身だったみたいです。
などという事を考えた2021年の年末。
全然使っていないポイントカードや診察券を何枚も処分して、スッキリしたカードケースを前に清々しい気持ちになり。
その後、普段持ち歩く荷物で一番重くてかさばっているのがお財布だという事実に気付き、軽くて小さなお財布を探すためにネットショップを物色したりもしました。
その流れで、スーパーで買い物をしていた時。
いつもカバンに折り畳めるエコバッグ2つ入れてるけど、べつに2つも持ち歩く必要ないのでは?
そしたらカバンの中が空くし、もっと軽くて小さいカバンを選べば毎日のおでかけが身軽になるのでは??
と、買った食材を全部詰めても全然パンパンにもなってないエコバッグを眺めつつ、カバンの中で使われずに畳まれたままのもうひとつのエコバッグを思いながら考えました。
というわけで、2022年の最初の目標は
・ 軽くて小さくて使いやすいお財布を見つける
・ 仕事にも休日にも使える小さくて上質なカバンをお迎えする
です。
身軽であることは「断捨離」のスタンスを貫いてきた中で手に入れた、自分にとっても大事な価値観。
紙の本を買うことを通して好きな書店にお金を使いたいので、それ以外の部分でミニマリストに近づいてみたい。
なれるかどうかはさておき、本質を見誤らないようにしたいものです。