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写真を「楽しい」ともう一度思えた話

突然ですが先日、新しいカメラを買いました。

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『Nikon COOLPIX B600』
一週間という猶予期間では、一眼レフは使いこなせるようになる自信が無かったので今回もデジタルカメラです。そして店頭で他のメーカーの実機も試しましたが、結局使い慣れたニコンに落ち着きました。
今回はその話です。

これまでに使っていたデジカメ

noteにもコンパクトデジタルカメラ(以下コンデジ)で撮った写真に関する記事を書いた事がありますが、かつては同じクールピクスのS640というコンデジを使用していました。

S640は手のひらに載るぐらいの小ぶりで軽い機種でして、右手ひとつで簡単に扱えるカメラだったので、いろんなところに連れて行きました。

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その軽さも相まって、旅先から街中まで、どこで使っても文句なしの子でした。

ただ最近行方不明になってしまって、半年ぐらい姿を見かけていません。
いくら断捨離を心がけていると言っても捨てるはずはないし、でも部屋の中の電子機器をまとめて置いてある場所に無いので、どこを探せばいいのかもお手上げ状態で今に至っています。どこか出先に忘れてきたのかな。


「いいカメラを買おうと心に決めた」

という一文で終わる記事を、実は以前書いています。

こちらにも書いていますが、新日本プロレスは試合中の写真撮影を公式に認めていて、自分で撮った写真をSNSにアップする事も推奨しています。
(※ただし動画撮影は禁止)

とはいえ上記の記事を書くきっかけになった、10.16(←こうやって日付を数字で呼ぶのは新日独自の文化なんですかね?この日はジュッテンイチロク)両国国技館での初観戦の時は、きっと試合を観戦する事でいっぱいいっぱいだろうし写真撮ってる余裕なんて無いよな~~~と思ってたんです。
そう思ってたんですよ。
それなのに終わってみればわたしも好きな選手の写真を思いっきり撮りたい!ここぞの瞬間を自分の手で写真に収めたい!!!という熱がむくむくっと湧き上がっていたのだから不思議なものです。
次にプロレス観戦に行くのは納得出来る写真を撮れるカメラを買ってからだ、と心に決めました。



というわけで今回お迎えしたのが、最初に書いた『Nikon COOLPIX B600』です。
うちの職場は冬季賞与が毎年12月最初の金曜日に支給されるので、12月5日の土曜日に家電量販店に行ってきました。
購入にあたって気にかけたのは下記4点。

・ズーム機能が優秀
店頭実機で試してこれなら十分だと実感出来た。

・連写がしっかり出来る
店頭実機にはSDカードが挿入されておらず、実際の使用感が掴めなかったのでここは賭けに出た。

・そんなに重くない
ここは妥協した。プロレス観戦以外で使う機会があるか分からないし、片手で使えるコンデジと比べればどれも重いよな、と思う事にして。

・操作が簡単
SONYのコンパクトサイズながらズームもOKというカメラにも惹かれたけど、実際に触ったらちんぷんかんぷんになってしまったから結局使い慣れたニコンに戻った。デジカメを一から触るなら好きなメーカーのもので良いと思います。



猶予期間は一週間。
SDカードと一緒に買って、説明書を一読して、レンズキャップとストラップを装着して、実際に起動して初期設定をして、自分の部屋で試し撮りをしてから充電して。
そんなふうに事前準備をしておきました。

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これは試し撮りとして撮った、このカメラ最初の一枚。
バリィさんかわいい。


12.11 日本武道館

そして迎えた12.11
この日は新日本プロレスに所属するジュニアヘビー級の選手達にとって重要な大会でもあるBEST OF THE SUPER Jr. 27(以下BOSJ)優勝決定戦が行われる日でした。
毎年初夏に開催されるこの大会、今年は中止が発表されてましたが一転。年末近い時期に開催されるのが恒例となっている『WORLD TAG LEAGUE』という大会との同時開催が急遽発表されたのです。

今年のBOSJにエントリーされたのは10名。
10選手でリーグ戦を行い、勝利数によって得点が加算され、最終的にリーグ戦1位の選手vsリーグ戦2位の選手が、12.11日本武道館で優勝決定戦を行うというルールになりました。

わたしの大好きなプロレスラー・高橋ヒロム選手もジュニアヘビー級で、このBOSJにエントリーされました。
開催決定と同時に優勝決定戦が日本武道館で行われる事も発表されたのですが、ヒロム選手ならきっと優勝決定戦へと上がってきてくれる、そう信じてファンクラブ先行のチケットを申し込んだものでした。

その後リーグ戦はもつれにもつれて混沌を極め、リーグ戦最終日である12.6福岡大会開催前の時点で、同率1位(決勝に進める可能性のある選手)がヒロム選手を含めて4人いる状態でした。
優勝決定戦に進めるのは4人のうち2人だけ。
信じてはいたけれど胃が痛くもなりました正直…。

最終的にはリーグ戦1位がエル・デスペラード選手、2位が高橋ヒロム選手となり、12.11日本武道館で行われる優勝決定戦はその二人で争われる事になりました。
(なおリーグ戦ではデスペラード選手が勝利しています。ヒロム選手が限界まで追いつめられ自らギブアップを宣言するという、ヒロム選手推しのわたしからするとたいへん胸抉られる結果でした)

リーグ戦の屈辱を晴らし、優勝者として勝ち名乗りを受ける場面をきっと見せてくれる。そう信じて先日の金曜日、日本武道館へと向かいました。


実際に使ってみた

とりあえず新しいカメラの話をするために書き始めた記事なので、その結果をこちらに貼ります。分かりやすいように、10月と12月両方の大会に出場していた鷹木信悟選手のお写真で比較。
(これ以降、B600で撮影した写真はトリミングを除いて全て無加工です)

まず10.16両国国技館、2階6列目より。
iPhone7で出来る限りのズーム機能を使って撮影。

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雰囲気は何となく分かるものの…。
これなら撮らずに目で見る方がはっきり分かるレベル。


続いて12.11日本武道館、2階3列目より。
Nikon COOLPIX B600のズーム機能を使って撮影。

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一目瞭然!桁違い!!!
ズーム機能のお手本のように、マスクの装飾から眉間のしわまではっきり写っている!

いやもうほんとに嬉しかったです。
スマホのカメラの性能が桁違いに上がってきたと言っても、やっぱりこういうズームを多用する場面ではデジカメがまだまだ強い。


そんな感じでぶっつけ本番、試合を観つつ撮りました。
最初ゆえに自分がどのぐらい撮るのか想像がつかなかったので、とりあえず大好きなロスインゴベルナブレスデハポンの面々に集中して撮影。


内藤哲也選手。

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BUSHI選手。

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SANADA選手は納得出来る仕上がりのものが無かったです…。
大好きなので悔しい。リベンジしたいぞ。


そしてメインイベントで登場。
大本命高橋ヒロム選手。

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↑登場というこの大事な場面でヒロム選手にピントを合わせられなかったバカタレはわたしです。ぐぬぬ。

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試合前の一触即発な雰囲気が大好きなので、この表情を切り取れた事はたいへん満足してます。ふふふ。



結論から言うとこの優勝決定戦、とんでもない大事件込みで30分越えの激闘の果てにヒロム選手が勝利をおさめ、BOSJ27優勝の栄冠を手にしました。

終盤はもう撮ってる余裕も無く、祈るような気持ちで見入りました。今は声援も送れないので、観客として出来る応援は拍手のみ。立ち上がってくれ、頑張れ、頑張れという祈りを拍手に込めて。
だから本当に嬉しかった。
勝者としてのヒロム選手を見届けられた事、激動だった2020年の中でも一番の思い出になりました。

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↑夢って書いた右手でトロフィーを掴むヒロム選手。泣く。
(右下に写り込んでるのはレフェリーの手)

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テープ発射の後、ヒロム選手が青コーナーに登ってトロフィーを高々と掲げます。
その写真が上の方でリンクを貼った東京スポーツのサイトで使用されているのですが、わたしの席がちょうど青コーナーの正面だったんですよ。だからヒロム選手の万感の思いに満ちた表情への変化を、正面から撮る事が出来ました。

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最高の景色を見せてくれてありがとう。
君のことが大好きです。


難しいからこそ面白い

その後帰宅してから写真を見返したのですが、結果的には300枚ほど撮影していたんですよ。
ここまでは比較的うまいこと撮れた写真ばかりを貼ってきましたが、その後ろには沢山のもったいない写真があります。
なのでここからは大反省会。

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↑シャッターを押すのが早過ぎる。
(この後のグータッチが試合前の見せ場だと分かっていたのに)

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↑後ろ側、左上の観客席にピントが合ってる。
(内藤選手が動いてるからとかそんな次元じゃない多分)

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↑手前のロープにピントが合ってる。
(トロフィー抱きしめる最高の場面なのに…!!!)

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↑連写中にカメラを動かしてしまっている。
(右下に見切れてるヒロム選手、いい表情してるのに…!!!!!!!!)

そして最大の反省点は、初回起動後の初期設定で日付の設定をミスっている事。(この記事のヘッダ写真をご覧ください。泣)



思えばこれまでに動く被写体を撮ったのって、入間航空祭でブルーインパルスの撮影に挑んだ一度きりのような気がします。

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速度はめちゃくちゃ速いものの「次は右から左に飛ぶ」といったように毎回動きの予測が簡単に出来るので、それほど難易度は高くなかったと思います。
連写機能の無いコンデジだったからこそ、慎重にシャッターを押したものでした。



そして今回クールピクスB600を使用してみて、優秀なズーム機能や連写機能が付いているからこそ生じる難しさというものがある事もよく分かりました。

ズーム機能は便利だけど、ズームにするという事はそれだけ写る範囲を狭めてしまう事なんだと今更ながら思い知った。だからこそ先ほど貼ったヒロム選手がほとんど見切れてしまった一枚のように、少しの手ブレが致命的なミスになってしまう。

連写機能については、この機種は7枚まで連写が出来るみたいだけど(使いながら知るという)、連写後は画像保存のためシャッターを押せないタイミングが生じてしまう。内藤選手とBUSHI選手のグータッチを撮り逃したように、その僅か数秒のタイムラグで決定的な瞬間を撮れずに見逃してしまう事も起こり得る。

プロレスに限らずスポーツ写真全般に言える事だと思うけれど。
難しいです。



でもだからこそやりがいがあるのも確か。
実際撮った写真見返してて、これ撮れたのめちゃくちゃ嬉しいなって感激した写真もあったし。
難しさを前に発奮出来るというのも、最近あまり無かった実感です。

と同時に、写真を楽しいともう一度思えた事が嬉しかった。
以前noteにも書きましたが、写真を撮るのは確かにずっと好きだったけど、それが純粋に自分の中から芽生えたものなのか、それとも憧れの人と一緒にいたいという欲求からの手段として生じた楽しさだったのか、自分の中で区別がつかなくなっているところがあったんです。

でもプロレス写真を通して感じたこの楽しさは、憧れの人は関係ない、完全に自分の中から湧き上がってきた楽しさだと自信を持って言える。
だからこそ胸を張れる。


まとめ

とりあえずSANADA選手のお写真をリベンジしたいし、ヒロム選手も次のBOSJ開催まではトロフィー持ってくると言っていたのでトロフィー持ってる姿を撮りたいし、内藤選手とBUSHI選手が勝利を収めるところも見たいし。
また撮る事も含めた観戦をしに行く気満々です。
武道館の2階スタンド席からの眺め、リングが近くて感激したものでしたが、一緒に行った恋人が「後楽園ホールはもっと近いよ」と言っていたので後楽園ホールにも行ってみたいです。しばらくは地方遠征は自重した方が良さそうだし。

あと実際観戦してみて思ったのですが、もし今後スマホではないカメラ持参での観戦を検討している人がいらっしゃれば、カメラストラップは長めにしておくと楽だよと言いたいです!
わたしは最初長めにしておいたのですが、歩くときにカメラが揺れて不便だと感じて短め(カメラがみぞおちの辺りに来るぐらい)にして会場に向かったんですよ。そしたら観戦中もずっと首からカメラがぶら下がってる状態になってしまって首がキツかったので、両手で持っている時以外は重さに耐えるか前傾姿勢になって観戦せざるを得ませんでした。
普通に座った時に脚の付け根にカメラを置けるぐらいの長さがちょうどいいのかも。これ言うまでも無い基礎知識だったらごめんやで。



あと観戦前の初期設定にあたって、以前noteを漂っていて見つけた、こちらの方の記事を参考にさせていただきました。

この方の記事は全部読みました。
知っておいて良かった情報ばかりだったのでお勧めです。



以上です。
撮る事に熱中し過ぎてしまうと目の前の試合展開に集中できなくもなるので、そこらへんのバランスも見極めつつ。
新しい相棒のB600と、もっと仲良くなれるように頑張ります。