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目が光る

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連載小説です。(あらすじ)ある日、眩しくて目覚めた男。鏡を見ると、なんと目が電球になっていた。ある病気だと診断された男は専門家の女医を訪ね、同じ病気を持つものたちとともにその謎の…
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#連載長編小説

目が光る(11)

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どうやら火はすぐ鎮火したようだった。

尻に火がついた人は何とか話すことはできるようで、その話ぶりから判断するに軽傷のようである。

むしろズボンが破けて、あらぬところが丸出しになっている方が問題だった。

一方、顔から火が出た少年はというと、それは重傷だった。まともに話すこともできない様子である。

しかし、周りは妙に安心しているように見えた。まだ火が消えただ

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