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「ウェルネス×チーミング」琉球ウェルネスの“ウェルネスオフサイト”で実現した組織のワンチーム化!〜アクシス株式会社様の事例〜

こんにちは、琉球ウェルネス広報担当のサオリス・ユーフラテスです。  
急成長中のベンチャー企業では、組織の拡大に伴い、求心力の低下や組織の分断といった課題に直面することが少なくありません。

アクシス株式会社も例外ではなく、「50人の壁」に加え企業固有の課題に直面した経験があったそうです。そこで、組織のワンチーム化を目指し、琉球ウェルネスのオフサイトを導入いただきました。

本記事では、アクシス株式会社代表の末永さんと、執行役員の〆木さんに、ウェルネスオフサイト導入の背景やオフサイトの効果、継続支援を希望いただいた理由についてお話を伺いました。


働く個人に価値を提供するワークテックカンパニー

ーー 御社の事業内容と事業モデルについて教えてください。

末永さん: 
 弊社は「ヒトと I T のチカラで働くすべての人を幸せにする」というミッションのもと、2030年までに日本一働く個人を幸せにするワークテックカンパニーを目指しています。働く上での悩みは人それぞれで、個別性が高いです。そのため、「働く個人」のニーズに合わせた50の事業を創り、その事業を通して「働く個人」の生涯をサポートしていきたいと考えています。

現在は、転職エージェント事業、キャリアコーチングサービス、転職ノウハウメディア、eラーニング事業の、4つの事業を通じて個人に価値提供を行っています。

ーー業界特性や業界の中における御社の強みについて教えてください。

末永さん:
 現在12期目を迎えていますが、創業以来一貫して、働く個人に価値を提供することを重視してきました。一般的に、HRや人材業界は企業の経営資源という文脈で語られ、企業向けのソリューションビジネスだと捉えられています。

しかし、弊社が「ワークカンパニー」と呼ばれる所以は、働く個人をエンドユーザー顧客として捉え、企業ではなく個人に価値を提供するという特徴にあります。

従来の人材業界では、個人がおざなりにされてきた傾向があります。しかし、今後10年から20年の間に労働人口が大幅に減少することが予測され、SNSなどを通じて個人が情報を容易に入手できるようになっていく状況下で、企業よりも個人から支持される人材関連の会社でなければ、将来性はないと考えています。

急成長に伴う組織課題と「50人の壁」

ーー御社のような急拡大中のスタートアップ・ベンチャーにおいて、組織が直面する課題について教えてください。

末永さん:
 一般論的なスタートアップやベンチャーが陥りがちな観点と、弊社アクシスがゆえに陥ったことについて、2つの観点で分けてお話しします。

 一般的な観点での課題としては、「50人の壁」と呼ばれる現象があります。弊社の場合、2012年創業時点では、実質ひとりで運営をしていましたが、2018年に組織化を決断し、正社員の採用を開始しました。組織化から6年ほどで「50人の壁」に直面したと言えるでしょう。

組織が30人から50人規模に拡大していく過程で、社長の意志や会社のビジョンの引力が強い「求心力」型の組織から、個人の意志が強調される「遠心力」型の組織へと向かってしまうことがあります。

当初は社長だけで全体を把握できていましたが、拡大する組織をまとめるためには、マネージャーを介さなければならない状況になりました。この際に、マネージャーとの意思疎通や目線合わせ、さらにその先にいるメンバーに、アクシスのクオリティや基準を伝達しきれないといった問題が生じ、弊社も例外なく「50人の壁」にぶつかりました。

 そこに加えて、アクシス固有の課題にもぶつかりました。

弊社の組織が50名を超えるまで、ほとんどが20代の未経験メンバーで構成されていたこと、そして、50人前後の規模の会社では珍しく、複数の事業を展開しているという点です。もちろん、ビジョンや思いに基づき、意図的に行ってます。しかし、経験豊富な人材が不足しているなかで、事業ポートフォリオを複数に分散させることは、ある種の兵力分散とも言えます。その結果、マネジメント人材がさらに分散し、それらを統合する際の難易度も上がってしまいました。

〆木さん: 
 3年前に組織崩壊が起こり、そのタイミングでマネジメント層の人材が抜けていきました。その後、メンバー層からマネジメント層へと引き上げる形で組織を再編成しましたが、結果として、マネジメントの経験が浅いマネージャーが増えてしまいました。このため、組織運営の難易度がさらに高くなり、その状況が約3年間続いていました。

オフサイトで目指す組織のワンチーム化

ーー琉球ウェルネスのオフサイトに期待する役割はどのようなものでしたか。

末永さん:
 組織のワンチーム化をテーマに、オフサイトを依頼しました。各事業責任者が事業ごとの最適化のみを考えるのではなく、事業はあくまでアクシスのビジョンを実現するための手段のひとつです。社員は事業部に所属しているのではなく、アクシスに所属しているのだという意識を持ってもらえるよう、メンバーの認知を変えていきたいと考えていました。

 組織崩壊が起こって以降、僕自身も、自分のマネジメントの在り方を見直したり、自分を疑うようになりました。それまでは、僕の求心力に頼ってメンバーを引っ張るような組織運営をしていましたが、組織崩壊を経験してからは、あえて「求心力」から「遠心力」に切り替えることにしたんです。新しく入社したマネージャーを中心に組織を作り、僕自身はフロントに立つことを控えていました。

しかし、ふと組織を見渡してみると、アクシスの独自性や魅力が失われつつあると感じたんです。たとえ事業や組織が安定したとしても、アクシスが大切にしている価値観やビジョンが体現されていなければ、組織や売上が成長しても意味がないと強い危機感を抱きました。

メンバーのみんなが口々に「今の組織は好きじゃない」と言っていたんです。組織の一員でありながら、「自分たちの組織を好きではない」と言っているメンバーたちを見て、かつてのアクシスのようにコミットメントが高く、ビジョンに向かってみんなで一丸となっていた頃の状態に戻したいと考え、「遠心力」から「求心力」へと再び切り舵を切ることを決めました。

組織での役割という鎧を脱ぎ捨てて、ひとりの人として向き合う

ーー実際にオフサイトを実施されて、経営幹部会の組閣にチャレンジをされてみての感想や効果はいかがでしょうか。

末永さん:
 目的を達成し、ワンチームになることができたと思います。オフサイトを通して相互理解が深まったことで、メンバーどうしの関係性に変化が見られました。加えて、アクシスの存在意義や、僕がなぜミッションやビジョンを大切にしたいのかということをメンバーが理解し、腹落ちしてくれたようにも感じます。オフサイト後も、毎朝15分、経営幹部会で朝会・朝散歩を行った上で、各事業部に戻るような習慣を作ったことも効果的でした。

これまでも何度も同じようなことを伝えてきましたが、場所を変えて、対話に没頭できる環境の中で共通体験を積むことで、ようやく理解してもらえたのかもしれません。

オフィスや東京都内の会議室でビジョンやミッションについて話しても、ベースとなる相互理解や共通体験がない状況では、僕が何を言っても「はいはい、社長がまた言ってるよ……」と受け流されていた可能性があります(笑)

〆木さん: 
 以前の組織では、基本的に会社のことよりも自分が担当している事業のことを優先する傾向がありました。みんな自分の持ち場を守ることに意識が向いていて、末永の言葉は遠い存在のように感じられていました。組織内での会話も、それぞれが自分の持ち場を守る立場からの発言が主でした。

「会社を進めていく人」というよりも、「担当事業を進めていく人」という認識が強く、他の事業にはあまり興味や関心がない状態だったんです。事業を守るという立場上、事業間での競争意識やプライドもあり、お互いにあまり関与し過ぎずに距離感を保とうと、棲み分けているような状況でした。

そのため、みんなでひとつのことについて議論したことがありませんでした。

 オフサイトでも、初めは会社での役割がある状態で話していましたが、ウェルネスな体験を通して、次第にひとりの人間として話すようになっていきました。◯◯事業部の◯◯さんではなく、ワンチームの中のひとりとして話すような感覚に変化していったのです。

日常から離れて、会社での自分の役割を忘れていくような体験の中で、役割ではなくひとりの人間としての立場で話せるようになったんだと思います。このチームで仕事をする目的や、共通の目標に向かってひとりの人間同士で話し合うような体験でしたね。

このような体験は、日常の中で実現するのは難しいと思います。

ーーオフサイトのなかで印象に残っている場面はありますか。

〆木さん:
 社長がはしゃいで川に飛び込んでいた姿が思い浮かびますね(笑)会社では合理的な話題が中心になりがちなので、そのような場面を目にすることは難しいですよね。無邪気に遊んだりするときこそ、本来の自分が表れる瞬間だと思います。社長がはしゃぐ姿を見て、他のメンバーも一緒に川に飛び込んだりしていましたね。瞑想などを通じてリラックスした状態を作ることで、日頃身につけている鎧が脱げていくような感覚がありました

オフサイトの効果と継続支援の重要性

ーーオフサイト実施した後に継続支援を決められた理由を教えてください。

末永さん: 
 充実したオフサイトを体験した後、日常業務に戻った時に実践し続けられることの方が重要だと考えています。当時の幹部会のメンバー6人は全員男性で、論理的思考タイプが集まる構成でした。 

オフサイト後の継続的なミーティングを自社で行うことは可能ですが、議論の方向性が偏ったり、発言する人が固定化してしまう傾向があったんです。そこで、第三者にファシリテーターを務めていただくことで、遠慮や忖度なく対話や議論に集中できるという点は、自分たちだけで運用するのとは大きな差があると思います。

オフサイトを実施した後、時間の経過とともに日常に慣れていってしまうのは避けられないことです。オフサイトをサポートしてくれた福地さんに来ていただくことによって、体験としてのオフサイトの記憶が蘇りやすいのではないかとも考えました。

ーー実際に継続支援を受けてみての効果や組織の変化があれば教えてください。

末永さん:
 僕らは幹部会を二つの構造に分けて運用しています。ひとつ目はA面で、ビジネスにおけるテーマで建設的な議論を行うメインのモードです。ふたつ目はB面で、ビジネス以外の場面で相互理解や関係性を構築・維持するための場として設定しています。

フォーマットがないと、何を目的にどのようなテンションで関わるべきか、誰が何をアジェンダに持ってきて、どのような議論をするべきかが曖昧になり、結局フリートークになってしまうことが多々ありました。経営者や役員が毎回アジェンダを持ってくるような主従関係も構造上働きやすいため、幹部会に枠組みを導入していただくことで、ある程度フォーマットに則った議論を進められるようになりました。その結果、メンバー全員が発言しやすくなるという効果がありました。

〆木さん: 
 オフサイトを経て、コミュニケーション量が増えたと感じています。以前は事業責任者同士で、他のマネージャーがどのような仕事をしているのかについて会話や相談がありませんでした。しかし現在は、「これについてはどのように考えますか?」「一緒に考えてくれませんか?」「ちょっと話を聞いてくれませんか?」といったコミュニケーションが格段に増えたように感じます。

コミュニケーション量が増えた理由は大きくふたつあると考えています。

ひとつ目は、「ワンチーム」というコンセプトが生まれたことです。これまでは各自が自分の担当領域を守るだけで、チームとしての意識がありませんでした。しかし、ひとつのチームとなり、協力して会社を前進させようという幹部の認識が揃ったのです。

ふたつ目は、相互理解が大きく進んだことで、お互いの考え方や人となりを知り、気軽に相談できる雰囲気が生まれたことが挙げられます。

「ウェルネス×チーミング」独自性ある“ウェルネスオフサイト”

ーー琉球ウェルネスについてどんな印象をお持ちですか。

末永さん:
 ウェルネスとチーミングを組み合わせた取り組みは、琉球ウェルネスならではの独自性があると考えています。

例をあげると、「スゴイ会議」や「識学」のように、成果を出すために組織コンサルティングやファシリテーションを提供する企業は多数存在します。しかし、ウェルネスな体験を通じて、会社のゴールやビジョンに向かってチームを統合していくことで価値を生み出すことができるのは、琉球ウェルネスならではのものではないでしょうか。唯一無二のサービスだと思っています。

〆木さん:
 自分たちの課題を的確に捉えていただき、それに基づいた提案をいただけたことが大変嬉しかったです。琉球ウェルネスに入っていただいたおかげで、自分たちの発想だけでは解決できない課題に対するサポートを受けられたと感じています。

 継続支援に関しても、福地さんの対応に感銘を受けたことがあって。当初の設計通りに進めている最中に、当社の組織変更が発生し、どのように対応すべきか相談したのです。一般的に、計画していた方向性が途中で変更となれば、嫌な顔をされるものだと思います。ところが、福地さんは「組織が前進したのだから、設計のアップデートが必要ですね。それは素晴らしいことですよ!」と前向きに捉えてくださり、当初の設計から柔軟に調整してくださいました。研修パッケージを提供するのではなく、この会社をどのように前進させるかという観点でご支援いただいていることを強く感じました

 チームビルディングや人・組織の変革は非常に困難で、時として事業の停滞を招く可能性があります。そのような状況下で、福地さんは柔軟にアプローチを変更し、目標達成に向けて私たちと共に考え、寄り添ってくれるサポーターである、という印象を持ちました。

ーー琉球ウェルネスのサービスをどんな人に紹介したいですか。

末永さん:
 一般的に経営者は孤独だと言われています。その孤独の原因はさまざまありますが、特に自分が信じているビジョンを理解してもらえないことが多いと感じています。

現場の視点からすると、日々数値目標ばかりを課され、社長がまた理想ばかり語っていると思われてしまうような構造があります。経営者としては、「理想を実現するためにやっている事業だから」との思いがあるのですが、現場にはなかなか伝わらないのです。

このような状況が経営者の孤独を生み出し、「何のための会社なのか」と迷いが生じてしまうのです。本来は、ビジョンを実現するために会社を起業し、事業を展開してきたはずなのに、その感覚を失いかけてしまうんです。

だからこそ、孤独を感じ、本気で一緒にビジョンの実現を目指してくれる仲間を増やしたいと考えている経営者に、琉球ウェルネスの取り組みをおすすめしたいです。
ひとりでできることには限界がありますからね。

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