探してもいなかった。でも真夜中に突然の光が見えたかのように現れた女の子。その心が欲しくて、男は寿命を失う。でも本当は遠い昔から決まっていた。二人が出会い恋に落ちることは。二人に残…
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#みえないひかりがみてみたくて
Last Song.Last Name...#16
深々と雪が積もる。
電車の窓から見える景色は
段々とその白が薄れていく。
融解したのか、降らなかったのか。
わからないけど、確かに彼女が待つその場所へと近づいている。
いつものモニュメントで彼女は先に待っていた。僕はその姿を見つけて慌てて駆け出す。
「ごめん。寒かったよね。」と声をかけた。
「寒かった。けど、心はあったかかったよ。」
と彼女らしいセリフが鼓膜をかすめる。
優しく確かにそう聞こえたセ
ずっとあなたを照らすから#17
彼が亡くなった。
大学を卒業する数ヶ月前。
全校生徒が集められた。
そして理事長が彼の死を告げた。
そして彼が生前に遺した文があると言った。
私はその言葉を信じることが出来なかった。
そして私の名を呼んだ。
この手紙を読むにふさわしいと理事長が
言った。
「凪波光君、前へ。」
気がつけば
私は全身の力が抜けて、床へ
身を任せていた。
それからどれくらい時間が経ったかも
わからずに、やっと友達の力