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尾頭造りがなぜ綺麗に見えるのか

尾頭造りがなぜ綺麗に見えるのか

本来の美は自然に元からある姿を良しとする。
尾頭造りはその食材の生であるときの姿を、そのままにして盛り付けるようなものであるから、それは単純に美として捉えられやすい。
また、上に盛る身は魚の骨に合わせて盛る人も多いが、それでは遊び心が足りない。
そこで、連なる山のように立体感を持たせて盛ると、それもまた美と感じられる。
また、先程の骨に合わせて盛ることについて、肯定的な捉え方を述べるとすれば、その

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天ぷらの仕込み。
見ての通り、普段使わないような野菜でも一度あげてみると新たな面が見えてくる。
ほとんどのものは天ぷらにしてもその旨味を保つ。
気になるものはためらわずなんでもやると良いだろう。
その探究心から大きな発見が生まれる。

鮪の漬けは近年勘違いされがちである。
漬けは醤油に短時間漬けるようなものは偽物であり、それでは漬ける意味がない。
鮪に霜をふり、酒、味醂、醤油等を合わせた漬けだれに半日程度つけて、ねっとりとした時が漬けの最大の美味なタイミングである。

親鳥
ひねて硬くなった身はスープ用にされてしまいがちだが、旨みが詰まり、その筋張った硬い肉にかじりつくこともそれはそれで良い。
梨をおろして味をつけたものやトマトと紫蘇に柑橘を絞ったものをつけて食べてもまた美味しい。

サワラ 
その名の通り腹が浅いことが特徴だ。
この綺麗な身を見るだけで、焼き霜造りや西京焼きと美味な料理に心踊らされる。

料理は簡単なちょっとした一手間で一気に見た目を良くできる。
難しいことは考えずに、自分のできる範囲で自信を持ち、少し手を加えてみると良い。
何か別の食材に応用することもできる。
この写真が椎茸の天ぷらによく入れる飾りをラディッシュに入れただけのものであるように。