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プロジェクト成功の秘訣3 プロジェクトフォックス始動

 先回は、もう一人の幹部社員をポジティブマインドにする方針から方向転換し、展示会という絶好の機会でプロジェクト・フォックスを始動する戦略を実行することにしました。

 いよいよ私は展示会でプロジェクト・フォックスを始動します。

プロジェクト・フォックス

 さて、皆さんだったら会社のコストが300万近くかかっているこの展示会でどんな行動をとりますか?

 同僚の幹部社員に
 「入社したばかりで何も分かってないだろうから、勉強のために色んな所を周って来ていいよ。どうせブースに居ても何もできないだろうから。」
 と、プチディスられ笑顔で対応していても、心の中は"メラメラ"です。

 内心、
 「ビジネスのことを解ってないのは、どちらか思い知らせてやろう」
 と、表に出さない私の中の悪魔ちゃんが呟いていました。

 私はまず、
 「勉強のために、他の展示場みてきていいですか?」
 と、確認を取ります。当然、許可は頂けたので私はコッソリ鞄からPCを取り出し、展示会場をブラブラしながら良さそうな商材やサービスを展示しているところを見つけると、
 「代表者の方お願いします」
 と展示場にいるスタッフに声を掛けます。
 普通に代表者を出してくれるところもありますし、代表者が不在の場合もあります。

 代表者が不在な場合は、
 「責任者の方お願いします」
 と、言って責任者の人と代わって貰います。
 そして、今回のプロジェクトのMVVやSpirit、事業内容を伝えて代表者に話しを聞いて貰わなければいけない理由を説明します。

 そうこうして、日を跨いで3日間の期間で20人位の代表者の方とお会いしました。

 そして、約10社(+5社は見込み)は合意ベースで私のプレゼン内容に賛同してくれました。トークとジェスチャーと作成したプロジェクト資料だけの勝負です。難しい表現や英語の表現は極力避け、わかりやすく説明しました。

 難解な言葉や、英語を使う方をよく、ベンチャー企業や若い世代で見かけますが、私の経験則上そういった言葉の使用はミスコミュニケーションを起こしやすいです。実は使っている方も意味をしっかりと理解できてなかったりする場合も散見されます。

 また、同じ略語でも複数の意味を持つものがあるので、その略語を使った認識に違いが生じている場合があります。

 それなのにもかかわらず、皆さん難解な言葉や英語や流行り言葉を使いたがります。それは、なぜでしょう?
 ・カッコいいと思っているから?
 ・仕事ができる様にみられると勘違いしてるから?
 ・自分に酔っているから?
 理由は人それぞれあるかも知れませんが、コミュニケーションって何のためにあるんでしょうか?

 コミュニケーションは話しを伝える相手のために発すべきで、相手の理解を得て自身の利益に繋げる活動だと思います。

 ただの自己満足で喋っていては、相手には伝わりません。究極、どんな人にでも理解してもらえる様な話し方をしなければならないのです。

 よく、営業の現場で難解な表現や英語が飛び交っていると、大体、何も決まらなくて終わることが多いです。

 「何か良さそうな感じはするけど、何だかよくわからない」
 と、いう現象が生じているためです。
 ※このnoteは教育の側面も含んでいるので、敢えてM&A業界やターンアラウンドの業界で使用している用語などを使用して表現しています。理由は、解らないことを調べる癖をつけて欲しいからです。

 話しを展示会に戻します(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
 ハードネゴシエイトは究極です。
 「私を信じて、私の言うとおりにしてください」
 なんです。

 あと、私は絶対に嘘は付きません。嘘をつくと、癖になりますし、一度失った信用を一瞬で失ってしまいます。
 ※嘘つきな時期はありました

 思わず、相槌などで間違った事実を伝えてしまったら、必ずタイミングを図り、
 「すみません、さっき思わず頷いてしまいましたが本当はこうです」
 と、事情を説明します。

 でも、この様に伝えることで相手は私を信頼できる人間だと感じてくれます。

 この様にネガティブの要因をポジティブな要素に変えていくのもハードネゴシエイトに必要です。

 例えば私はその時、入社7日目~9日目でした。皆さん、これはネガティブ要因ですか?ポジティブ要因ですか?

 私は嘘はつきたくないので、一般的に考えたらネガティブな要素であるこの事実を逆手に取ります。

 「私は、〇月〇日入社です。先程、説明させて頂いた内容も資料も6日間で作成しました。私は、ターンアラウンドやM&Aを専門にしてきていて、様々な事業を立て直してきました。なので、この短期間でスキームを作成できるんです。だから、これだけ喋れるんです。」
 と、毎回伝えました。

 これは、結構、効果的でしてだいたいの社長さんは声を上げていました。

 極めつけに
 「これだけ、大きなプロジェクトを推進していくには私の様なエネルギッシュな人間がダイナミックにエレガントに推進していかないとシュリンクしたり形骸化してしまいます。確かに、私の様に代表者の方をいきなり呼びつけて、プレゼンをしだす人間はいないかも知れません。でも、だからこそ使命感を持って情熱的に最後まで同じ熱量で自分の人生を投げうって仲間を大切にして、やりきることができるんです。」

 代表者の方は
 「情熱的なプレゼンありがとうございました。大変素晴らしかったです。貴方の熱意はよくわかりました。是非、御一緒しましょう。」
 と、合意しました。

 後で、会社を調べたら年商が100億以上ある会社でした。
 他にも上場企業の社長さんなども同様に味方に引き入れていきました。

 ここまで、きたら勘のいい方は私が、何をしていたか想像できているかも知れませんが、私はその斜め上をいったと思います(笑)

 私はこの展示場で、
 「代表者だしてください」
 「代表者だしてください」
 と、狂った様に言い続けて、プレゼンをし続け、プロジェクトに参加する信頼できる仲間を集めたのです。

 スキームはこうです。
 業界は身元バレするので言いたくても言えないのですが、ある業界の1種類の事業を私の会社はしています。今後、顧客対象と接点のある企業のM&Aを実行してその顧客に対して、商材を販売していく予定でした。

 私はそれをマクロ的な視点でプロジェクトの計画を立案しました。つまり、顧客は当然、うちの顧客であると同時に同業界異事業の顧客対象にもなり得る訳です。私たちが事業展開している領域はM&Aをした会社を含めても2領域です。顧客の生活部面も含んで考えれば異業他者も含めて年収-貯金分の潜在的なcashポイントがあります。

 つまり、そうした附帯商材を販売する協業先を同事業で1社ずつ集めて、浮気しない、裏切らない、新しい事業者は全員の承認制にする等の約束事を定めて代表者を勧誘していったんです。

 今後、М&Aをしていくには莫大な投資キャッシュフローが必要になります(MAX100億です)。当然、エクイティーファイナンスなどを考える人が多いかもしれませんが、今回はプロジェクト全体のグランドデザイン代500万円と販管費、協業商品開発費用としてDoneしていったのです。

コンセンサス

 展示会の初日に自分のプロジェクトの仮説が正しいことが判明しました。初日は5名程の社長を引き込んだので、ここからがまた大変です。

 今度は代表にこのスキームを承認してもらわなければいけません。

 また、もう一人の幹部社員の対策も考えなければいけません。
 この方は、何を提案してもすぐに否認するので、ディスられた結果、代表の認識が曲がってしまうと承認速度が遅滞します。

 そのため、私は夜に代表に電話をしてZOOM会議を行いました。

 代表にも同様にプレゼンを実施し、連合軍の仲間として参加する企業様を伝えると、小躍りする位喜んでました。
 注¹代表はそんなキャラではありません(笑)

 代表は、
 「すぐに突撃しましょう」
 と、言いましたが、
 「代表者は今日だけ来場したみたいです」
 と、伝えながら一気に私の要望を叩きつけます
 「代表、cashを10億集めたらタワマン買ってください」
 代表は
 「歩合が10%は高いなー」
 とのことだったので
 「なら、20億集めたらタワマンでいいですよ。展示会終わったら契約書巻いてください」
 と、自分が更にワクワクになれる環境を整えていきます。

 結果、代表とのコンセンサスは問題なく取れました。しかし、問題はまだあります。もう一人の幹部対策です。

 私は代表に
 「代表、今回の件は私が展示場ブースでガジガジ(私はハードネゴシエイトのことをガジガジとかガシガシとか表現します)したことは○○さん(もう一人の幹部社員)には言わないでください。あくまで、代表の繋がりだということにしてください。でないと、私へのディスリ度が増えますので。」
 と、伝えました。

 私は、この展示会で結果的に口頭合意ベースで、3億弱相当の資金拠出を取り付けました。最終合意が何社できるかはわかりませんが、それはプロジェクトの進行状況でお伝えしていきます。

 ただ、この成果を私がだしたとなれば10ヶ月間成果をあげられなかった幹部社員の顔を潰すことになり、それは同時に私へのディスリ攻勢が更に激化していくことが懸念されました。

 そして、それは現実になってしまいます(´;ω;`)ウッ…

ガシガシ

 さあ、今回のおまけは営業?ハードネゴシエイト?...簡単にプチガシガシする手法をお伝えします(*^^*)

 ガシガシするには、要求を相手にハッキリ伝えることから始めます。究極的にどの会社も売上を立てたいので、「お金払ってください」なんです。

 でも、私みたいに
「cashが欲しいんです」
 と、言うことができない人のためにいくつかのテクニックをお伝えします。

【社長、私の値引き以上にできる人はいません】
 と
【社長、私の値引き異常にできる人はいません】
 これは言葉遊びですが大抵の社長は、割引を求めてきたとしても、これでそれ以上割引しなくても笑って許してくれます(笑)

【買ってくれないなら○○円出すんで貰ってください】
 これは、商材を進めた時にどうしても買ってくれない時に試してみてください。
 「このサービスめちゃくちゃいいので、導入しましょう」
 「いや、要らない」
 「本当にいいサービスなんです」
 「いや、今回はいいよ」
 「なら、私がサービス料金○○円払うので導入してください」
 「え!」
 「絶対、御社の役に立つので」
 「んー」
 「私に払わせてください」
 「いいよ。そこまで言うなら、適正価格で払うよ」

 これは、どちらも私が実際にして成果をあげたエピソードです。

 最初からガジガジするのは少し勇気がいるなっていう人はこちらを試してみてください。きっと面白いレスポンスを返してくれます。

 また、重要な要素としては、伝え手が創り出す空間で交渉相手に自分をどの様な印象を与える人物に演出をしてるか、になります。

 私は、コミカルで情熱的で知見が高く、言うべきことは言うけど、決断されたら逆らわない(自分の思い通りにするため日を変えて何回もプレゼンしにいきますが...(笑))、表面上は絶対服従で素直。と言うキャラを演じます。

 そうやって取引先の代表者や自社の代表を虜にしていくんです。

 なので、皆さんも、代表者の求める人物像を考え、演じてください。そして、それはそんなに難しいものではないです。

 そうすれば、価値ある仕事の舵取りが来る日も近いと思います(*^^*)

 最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
 このコラムは私の個人的な知見に基づくものです。他で主張されている理論を批判するものではないことをご理解いただいたうえで、一考察として受け止めて頂き、生活に役立てて頂けたら幸いです。


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