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ロサンゼルス在住 バージニア州高校留学 考えるより感じることの方が得意なので、ものを…

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ロサンゼルス在住 バージニア州高校留学 考えるより感じることの方が得意なので、ものを書くのが好きです。 旅、日常、音楽、イベント、映画、などなど。 ご依頼はryotajn@gmail.comまで

マガジン

  • マイケルジャクソンが好き

    とにかくマイケルが好きで、それだけでやっていたら思いがけない経験をしていました。

  • アルバムレビュー

    好きなアルバムについて、偏愛たっぷりに書いとります。

  • 朝日記

最近の記事

マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスで彼のダンサー達に認められる話⑤

まさかと思ったが、名前が呼ばれた。もう一度、踊ることができる。そして何より、認められたのだ。 この時再度ステージに呼ばれたのは、自分を含めて3人だった。一人は恐らく10代後半の女の子。とにかく楽しそうに、自分のスタイルを入れて踊る姿は、ずっと見ていたいと思った。もう一人は完全にマイケルの"Billie Jean"の格好をした20代前後の背の高い男の子。彼もまた、マイケル愛を感じさせてくれるダンスだった。そして、もちろん唯一のアジア人である自分。 ステージに立つと、リッチが

    • マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスで彼のダンサー達に認められる話④

      ベガスはいつも、浮き足立っていた。 世界中からの観光客と、世界中を模した派手な建物の中、それはあの時の自分もそうだっただろう。でも当たり前だ。だってこれからマイケルのダンサー達が自分のダンスを見るんだから。10年以上、憧れ続けたあの人達が。浮き足立ちすぎて、長距離バスのドライバーに今回のコンテストのことを伝えていたぐらいだ。優しい、熊みたいなおじさんで、スポーツサングラスの奥にニンマリ笑う目が見えた。「頑張ってこいよぉ!」と大きく肩を叩いてくれた。普通に痛かった。 早速会

      • マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスで彼のダンサー達に認められる話③

        もうなんとなく、自分の「マイケル人生」はひと段落したように感じていた。もうこれ以上のことはないだろうと思っていた。マイケル本人の振り付けやバックダンスを担当した、伝説的なダンサー達と仕事をさせてもらえたらそう思っても無理はないだろう。正直、飽和状態だった。 ではこれからどうしたいのか。「マイケルになりたい」という11歳からの夢は、なんとなくだけど叶った。これ以上どうやって、もういないマイケルに近づけばいいのか分からなかった。なんとなく悶々としていた。 そんな時に出会いはあ

        • マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスで彼のダンサー達に認められる話②

          前回からだいぶ間が空いてしまったが、早速続きを書きたいと思う。 三年間のアメリカ高校留学を終えて帰った日本は、想像よりも窮屈だった。大学に進学する労力と、ダンスというやりたいことがしっかりわかっているのに、それを無視して勉強するのなんて考えられなかった。次の目標は、ダンスの本場ロサンゼルス。せっかくなら、本場で学んでみたかった。マイケルが暮らした、その土地で学びたかった。 そんな高い志とは裏腹に、貯金を続けながらの日本での生活は逆カルチャーショックの連続。アルバイトをしっ

        マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスで彼のダンサー達に認められる話⑤

        • マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスで彼のダンサー達に認められる話④

        • マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスで彼のダンサー達に認められる話③

        • マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスで彼のダンサー達に認められる話②

        マガジン

        • マイケルジャクソンが好き
          5本
        • アルバムレビュー
          3本
        • 朝日記
          3本

        記事

          マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスでマイケルのダンサー達に褒められるまでの話①

          ずーっと、好きなことしかしない子供だった。折り紙が嫌いで幼稚園に登園拒否し出した辺りから、そのわがままの片鱗を見せ出した。聞き分けのいいようで、実はヤバイというなんとも厄介な子供だったと自覚している。 そのヤバさは、11歳の頃にある出会いによって開花する。 マイケルジャクソン。 名前こそ知っていたものの、洋楽に無縁の家庭で育った自分にはあまり接点のない存在だった。当時急死した彼の姿は、至る所で目にした。ディズニーランドで彼がアトラクションになっているのを目にした時、僕は

          マイケルジャクソンに憧れた少年がベガスでマイケルのダンサー達に褒められるまでの話①

          あなたは悪くない

          たまに、自分の行動に驚くことがある。今思うと、よくあんなことができたなと。18ぐらいの自分はもっと大胆で、たった5年前の自分の行動力に嫉妬してしまう。 こんなことを友達と、長い間話したなと思ったらもう朝の5時だった。それって、衰えたということなのか。はたまた、沢山学んで知識がついたから、何を恐るべきかも学んでしまったのか。これって仕方のないことだよね、という結論で僕らは眠りについた。 自分への驚きは、決していいものばかりではない。なんであの時、あんなことを言ってしまったん

          あなたは悪くない

          「大丈夫だ自分!」言い聞かせnote

          「最近なんか楽しそうだね」 言われてびっくりした。だって全然しんどいから!もちろん心から友達の笑ったり、そういう瞬間はある。だけどその時間は本当に一瞬だし、それ以外の大半の時間はこれからどうやって生きていこうかとか、どういう働き方が自分にあっているんだろうとか、そういうことを考えては日々悶々としている。 「本当はモテてるのに、選り好みし過ぎなんじゃないの?」 言われて、持っていた皿を投げたくなった。驚きと、「そんな訳ないだろ」というツッコミと、「実はそうなのか…!?」と

          「大丈夫だ自分!」言い聞かせnote

          ガブリエレ・ミュンターのささやき

          つい先日、コロナになってからクローズしていたLACMA(Los Angeles County Museum of Art)が再オープンしていたので行ってきた。日曜日の午後、天気はいつも通りからって晴れていたので、家族連れやらカップルやら、沢山の人で賑わっていた。 おっと、いけない。このままでは美術館レポートになってしまうところだった。そういうのは他の人がもっと高いクオリティでやってくれているので、そういう方達にお任せして。 とてつもなく古いもの、数年前につくられたもの、そ

          ガブリエレ・ミュンターのささやき

          思い出の古典落語

          自分には、幸運なことに16年来の友人がいる。小学校1年生だった7歳からの友人。数字にすると恐ろしくなる。2人でくだらないことを言っていたら、子供が高校に入学するまでに育つまで時間が経っていたんだから。 自分は今アメリカで、その友人の彼はまだ地元にいる。実家を出たいわけでもないらしい。実際に彼と同じところに住んでいたの、16年のうちの7年ぐらい。それもまた恐ろしい。なので、長電話がメイン。3時間だと、「今日はあまり話さなかったな」と思う。5時間話すと、やっとしっかり話した感が

          思い出の古典落語

          映画という名のCM〜CHANELからのプレゼント

          心に残るコマーシャル、あなたも一つはあると思う。あのCMのおかげで出会えた曲や女優、色々いると思う。生活の中に不意に飛び込んできて、新しい情報を落としていく。それは媒体がテレビからYouTubeに変わっても、変わらない。 多くのハイブランドのコマーシャルは、もちろんお金がかかっている。そこでトレンドを生み出していると言っても過言ではない(だから高い買い物になる訳だけど)。CHANELのコマーシャル、特にフレグランスと呼ばれる香水のシリーズはいつだって独創的でアートに振り切っ

          映画という名のCM〜CHANELからのプレゼント

          新・青春映画の金字塔「ブックスマート」で観た、不安定な美しさ。(ネタバレなし)

          これっていつの時代も、どこの国でもそうだけど、若さってめちゃくちゃ大きな価値を持っている。だから歴代のおとぎ話の悪役は若さを狙ってくるし、爺さん婆さんは五分に一回は自分が若い時の話か、今の若者の話をしてくる。それって面白いくらいどこでも変わらない。 だからだろうか。人はハイスクール映画を無性に見たくなる時が来る。未だにバック・トゥ・ザ・フューチャーは観るって大人も多いんじゃないか。映画の中とは文化こそ違えど、あの高校の時の良くも悪くも「不安定な」空気感はみんな好きで、いくつ

          新・青春映画の金字塔「ブックスマート」で観た、不安定な美しさ。(ネタバレなし)

          Maggie Rogersが書いた手紙〜「Heard It In A Past Life」で打ち明けた、ここまでの旅路

          音楽の素晴らしいところって、思い出にぴったりと寄り添ってくれるところだと思っている。あの曲を聴けば地元の夕焼けが見えてくるし、あの曲は水の匂いを放つ。同じ曲でも人によって思い出はもちろん違うし、それがまた美しい。人の思い出の曲の話って、その人の人生がちょっぴり覗き見できたみたいで嬉しい。 「作り手にもこれと同じことが言えるのではないか」 そう思ったのはメリーランド州出身のSSW、マギー・ロジャースの待望だったデビューアルバム「Heard It In A Past Life

          Maggie Rogersが書いた手紙〜「Heard It In A Past Life」で打ち明けた、ここまでの旅路

          ヒロインとして、 Carly Rae Jepsenが魅せるラブストーリー〜「Dedicated」で見せた彼女の進化

          恋愛って、どうしてあんなに難しいんでしょうか。長い人類の歴史の中で星の数程統計はでているはずなのに、未だに完全に攻略出来る人は少ない。むず過ぎん?だけど難しいからこそ、やっぱり素敵なヒロインのラブコメを観てしまうんだよね。 カーリーレイジェップセンは、これでもかと真っ直ぐに、恋の物語を三作目のアルバム「Dedicated」でも紡いで見せている。1人の女性として、恋愛というフィルターを通して自分の気持ちをクリアに投影していく。そんなフレッシュで儚い感情が真空パックされたのが、

          ヒロインとして、 Carly Rae Jepsenが魅せるラブストーリー〜「Dedicated」で見せた彼女の進化

          カップラーメンとタロットカード

          「内見1日目」とか書いたけど、多分あれはもう最初で最後だろう。他に条件がいいところもなかったし。2軒とも、メリットとデメリット含めたら互角の実力。でも気持ちは1軒目に靡いている。ので今日の終わりには連絡しに行こうかと思う。荷造りとか色々面倒にはなるけど、これもやってしまえばすぐのはず。昨日は引っ越しを思い立って24時間以内に内見を2軒もした自分が凄く誇らしかった。けどお金がないのでカップラーメンを誰より誇らしげに食べた(1人だったけど)。宇宙でカップラーメンとか食べる人って、

          カップラーメンとタロットカード

          内見1日目

          今までだったら、絶対に重い腰を上げなかったであろうことをやろうとしている。引っ越しだ。とある事情で、ノースハリウッドから少し南下してコリアタウンに引っ越そうと思っている。お店も駅にも近い良い物件が二件見つかったので、今日はこれからの内見をしに行く予定。ものの2時間程のリサーチで内見まで漕ぎ着けた昨日の自分に大きな拍手と尊敬をしている。一度決めてしまえば、結構簡単に出来ることって多いんじゃないだろうかと思い始めている。チャラついて見られない様に、今日は茶色いジャケットをパーカの

          内見1日目

          朝の10分そうじ

          高校時代を過ごしたバージニアに1週間滞在して、ロスに帰ってきてから数日経つ。何にもない田舎で、この1週間で高校3年間で行ったところほぼ制覇したんじゃないかってぐらい何もないところ。だけどいかにストレスフリーだったかは、後から見た銀行の残高がはっきり教えてくれた。気が大きくなってたんだろう。逆に言うと、ロスにいる「自分の嫌いな自分」が顔を出し始めたのがわかる。呼吸は浅くなってるし、何かと他人と自分を巻き込んでいる。別に他人は自分のことなんて全く気にしていないはずだから、その人の

          朝の10分そうじ