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旅の最中もMr.Childrenに殺されて、そして、救われていた

東京から熱海の旅を終え、今日の朝に夜行バスで、大阪に帰ってきた。

東京の街並みに疲れる自分がいて、熱海の自然に癒される自分がいた。刺激と癒しの両極端を、味わうことができた旅。帰りの夜行バス。熱海からのバスがなかったため、神奈川の秦野まで電車で移動する。初めての土地に困惑し、どのバスに乗れば、高速バスのバス停に着くのかがわからない。おそるおそるバスの運転手さんに、「このバスは東名バスストップに向かいますか?」と尋ねてみた。

運転手さんは「このバスに乗れば、東名バスストップに着きますよ」と言って、僕のことをご丁寧に、バスの中へと案内してくださった。バスに揺られながら、旅の写真を漁る。楽しかった思い出ばかりがずらりと並ぶデータフォルダに、僕の胸が震える。気がつくと、東名バスストップに着いていた。周りは真っ暗で、車の通りもやけに少ない。「ここで本当に合ってるのかな?バスを逃して大阪に帰れなかったらどうしよう、、、」とひとりで不安になっていた。

バスが来るまで1時間もあるから、仕事をしようとPCを開く。不安があるから仕事もはかどらず、ずっと時計と地図ばかり眺めていた。バスが発車する3分前に、高速バスがやってきて、胸をなで下ろす。ホッとしたのも束の間で、疲れているはずの体がなかなか睡眠モードに入らない。気を紛らせるために、Mr.Childrenの楽曲をシャッフルで流してみた。ちなみにミスチルは僕と同年齢。28歳の僕が生まれたその年にミスチルがデビューしたから、ご縁があるのかなとか思ったりもしている。

シャッフル再生を選択し、1番最初に流れたのが「Prism」。

自分に嘘をつくのがだんだん上手くなってゆく
流れ行く時代にしがみつく僕を笑い飛ばしてよ
Mr.Children/「Prism」

なんだか、ふと無性に泣きたくなった。深夜の高速バスの中、大人になるにつれて少しずつ自分に嘘をつくのが上手くなってゆく自分がいたことに気づく。いや、最初からわかっていた。わかっていてあえて気づかないふりをして、自分から逃げていただけだ。自分の感情を押し殺して、他人に合わせる自分がなんとも情けなくなってしまった深夜高速。

僕は自分を変えるために、旅に出た。そして、東京でたくさんの人に出会った。楽しかったのは事実だけど、たくさん話を聞いて、気疲れもしたし、満足いく旅だったかと言われると、「なんとも言えない」が僕の答えだ。たぶん何にも変わっちゃいない。旅に出ても変わることはないと知っていて、なお変われなかった事実に、疲弊している自分がいる。

人に合わせることに慣れてしまった自分が嫌だった。「優しいね」って言われるたびに、「また人に合わせてるね」って言われているような気がして、胸が苦しくなる。「優しい」は褒め言葉なのかもしれない。でも人に合わせることしかできなくなった僕からすれば、「呪いの言葉」でもあるのだ。

遠慮はいらない
思うがままに生きればいい
無限大にあるきっと可能性は果てしない
転んだなら這いつくばったって進もう
立ちすくんでいようが歩いていようが
時計の針は進むぞ allright
Mr.Children/「PIANO MAN」

次に、「PIANO MAN」が流れた。今の自分を、肯定する励ましのうた。東京に来て思ったのは、「人は思ったよりも他人のことを気にしていない」ということ。そんな人たちを横目に、自分ももっと楽に生きていいんだなと、思える自分と出会えたのは何よりの収穫。自分の可能性を狭めるのは、紛れもなく自分自身だ。自分の限界はここじゃないといかに思えるかどうか。今の自分に納得するのではなく、もっと貪欲に攻めていかなくちゃならない。

より良い景色を見るためには、努力が必要だ。でも闇雲に努力しても意味がないから、報われるための努力を続けていく必要がある。人間は自分の満足したら、そこで終わってしまう。

東京、熱海の旅は無駄じゃなかった。何も変わっていないと自分で言っていたけど、変わらないことを決めることができたのは、自分の中で納得感のある選択肢でもある。自分を変えるために、そして、変わらないことを決めることができた旅。

東京、熱海の旅に出て、自分の人生にはMr.Childrenが不可欠なことが、改めてわかった。Mr.Childrenに殺され、そして、救われる人生。これからもMr.Childrenに熱狂しながら生きていたい。

そして、僕も「PIANO MAN」の登場人物のように自分の可能性を信じて、人生を前向きに生きていこう。

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