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搾取されない生き方をするには?    橘玲著『裏道を行け』を読む


☆☆☆☆★面白い!情報量多い!

ネタバレ注意

ようやく読み終わりました。

かなり面白い内容。

橘玲氏の作品は久しぶり。

とても知的でどこかキケンのにおいもして。

そんな物の視点あるのかー!って知的好奇心フル稼働でドキドキしながら読み進めていくんだけど

ひとつの考察の根拠となるエピソードや実験についての例がA、B、C、D…

え、まだ続くの?ってくらいあって、情報量多すぎてスラスラ読めない。

読み終えるまで時間がかかりました。


ここでおさらい。

ふつうに生きていたら転落する。
知識社会化が進み、人生の難易度がますます上がっていくーー。
残酷な「無理ゲー社会」を攻略するための
たった一つの生存戦略とは?
才能のある者は人生を攻略(HACK)し、
才能のない者はシステムに搾取(HACK)される。
常識やルールの「裏道を行け」!

本書の説明より


人を最も揺さぶる事柄は「生存」「生殖」のふたつ。

これまでモテ、お金(金融)と、人が本能的に反応してしまう点を分析してハックする人たちが現れた。

さらに脳の特定部位を刺激することによって快感をうむハックはギャンブルの世界で利用されている。

そして近年人が他社からの評価を気にする特徴とマッチしたSNSに、多くの人がハマっている。

ザクっとまとめるとこんな感じ。


前編において自由意思ではなく本能的な反応を利用したハックについて説明されていて

ハックされる(カモの)人はあくまで自由意思だと思っている(ハックに気づいていない)。

そんな感じで本書の例では、女性が一晩で男性に恋に落ちその日のうちにベッドを共にする。

あるいは勝率にまったく関係しないボタンをひたすら押し続けてコインゲームにハマっていく。

本書では冷静に記載されているんだけど、めちゃくちゃ怖いことが書かれている。


90年代ってテレビやラジオの力が大きすぎて、有名人がこれ流行りますよ!っていうと皆んながそれを買いに走った。

バスケをしない人までがバスケットシューズを次々コレクションしていって、プレミアアイテムを巡って殺人事件まで起きた。

当時思春期だった僕は一方でテレビの流れに乗ろうと必死だったし、他方、好きでもない曲を聴くのにうんざりしていた。

あの頃ってほんとテレビやラジオのCMって超巨大な力をもっていて、大多数の人がそれに振り回されていた。

90年代って不況だって言いながらまだまだお金が余っていた時代だった。


この本で改めて誰かに操られる術があるって知ることができたし、

しかもその技法は日々アップデートされていて、

こちらも常にアンテナはってないといけませんね。


自衛のためにも一読する価値ありです。






いまこちらを読んでます。
こちらもね、面白いですよ。
海外の刑務所ではギャングの派閥があった方が治安がいい。
イギリス海軍よりも海賊社会の方が秩序があった。
などなど。
偉い人がそれぞれ自己啓発本を書いてるけど、それって検証されてるの?ってことが書かれてます。
こちらも情報量ハンパなくてなかなか進みません。


ディストピアといえば『フォールアウト』、アマプラでみましたか?
コレはおもしろ!予備知識ゼロでみたけど世界観も映像も凝りすぎ。
意識高い系VS泥水啜って生き延びた人たちの構図が、コミック版ナウシカを連想します。

PS5でゲーム、ほとんどやってなくて、久しぶりにゲーム始めました。
画面がグルグルして酔うよ〜〜
少しずつ進めてます。

気に入りすぎてアートブックまで買ってしまいました。

名作!子どもの頃、ラストのナウシカの行動があまりに暴力的すぎてその暴力っぷりはAKIRAを超えてる!って怖くなりました。
コミック版のクシャナ、最高です。


ブレードランナーの未来像って、子どもの頃のディストピアさがエモい。酸性雨ってあれからどうした。
現代よりもさらに生きづらそうな社会なんだけど、荒廃した世界の映像美にため息でます。ストーリーというより環境映像っぽく楽しめる。好きな作品。



うちの子ノエルにちゅ〜るをあげます。