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音楽理論

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初心者向けに楽譜やコード(和音)の知識をご紹介。演奏に役立つヒントや作曲に使える技法などを紹介していきます。
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#音楽好き

「音楽なんて楽譜無くてもできるっしょ」と思っている方へ

楽譜というのは音楽をやる上で大事なコミュニケーションツールとなります。 これからポピュラー音楽をやりたいと思っている方向けに覚えておいて損はない、楽譜や音階(スケール)、和音(コード)の知識を皆さんにご提供します。 ・ 音の読み方 皆さんがよく聞く「ドレミファソラシド」。これはイタリア語です。日本語では「イロハニホヘト」で表します。「イ」が「ラ」にあたり「ハ」が「ド」にあたります。また英語では「ABCDEFG」で表します。「A」が「ラ」にあたり、「C」が「ド」にあたります。

音程を制す者は、コードを制す!? Part2

https://note.com/ryosasaki0620/n/n1bbaa61cb359 今回は音程を細かくご紹介していきます。 その前に前回の問題の答え合わせです。 前記事をまだご覧になっていない方はぜひそちらも読んでいただけると幸いです。 いかかでしたか? では本題にまいりましょう。 音程を細分化すると・・・ 音程は度数に「完全・長・短・増・減」などの文字が頭について細分化されます。 ここで必要なのが半音と全音です。 半音と全音 半音は音程における最小単位で

教会旋法と全音音階

今回は教会旋法など様々なスケールを紹介します。 では前回の答え合わせから始めましょう。 まだこちらはご覧になっていない方は、こちらもご覧ください。 いかがでしたか? では本題にまいりましょう。 教会旋法(チャーチ・モード) 教会旋法は元々中世ヨーロッパの宗教音楽で用いられてきた音階のような音の配列のことで、次第にメジャースケール、マイナースケールにとって代わられました。しかしラヴェルやドビュッシーなど近代の作曲家によって利用され始め、ジャズではマイルス・デイヴィスが使用す

調を制す者、音楽を制す

今回は調(キー)をご紹介します。 今の音楽は「調」をもつ調性音楽でほぼ構成されており、この調を理解することで受けられる恩恵がたくさんあります。 スケールとコードのお話が何度か出てきますので、こちらも合わせてご覧ください。 では前回の答え合わせから始めましょう。 いかがでしたか? あくまで模範解答となります。 では本題にまいりましょう。 調とは何か? 調とはと曲が特定の音階に基づいて構成される音の組織のことです。 厳密にいれば違うかもしれませんが、「ベース(低音域)がC

調のあれこれ

今回は調を更に詳しく見ていこうかなと思います。 前回の記事と合わせてご覧ください。 短調のダイアトニックコード 例えばキーがCマイナーの場合、使われるスケールはCナチュラルマイナースケールが基本的には使われます。 よってこのキーのダイアトニックコードはCナチュラルマイナースケールの音が使われているわけです。 しかしマイナースケールにはハーモニックマイナースケールとメロディックマイナースケールもあります。これらは使われることは無いのでしょうか? ちょっとこちらを聞いてくだ

耳コピを楽にするための基本術

今回は耳コピをするうえで、私が実際に行っているやり方をご紹介します。 耳コピは絶対音感が無い人でも訓練さえすれば、だれにでもできるようになります。やり方さえ押さえてしまえばできます。要所要所のポイントを挟みながらご紹介していきますので、さっそく見ていきましょう。 ①まずは全体像を把握する。 まずは曲全体の構造を把握することから始めます。ここでは1曲をまず全部聞いてどのような構成をしているのかチェックします。 例としてKinKi Kids『硝子の少年』を挙げましょう。 構

私の耳コピ事情

今回は実際に私が耳コピする際にどのように行っているかを紹介したいと思います。 こちらの記事を基に説明いたしますので、合わせてご覧ください。 では早速見ていきましょう。 ①構造の確認今回はMr.Childrenの『HANABI』を例として挙げながらご紹介します。 まずはこの曲がどのような構造をとっているかを確認します。 メモを使って書き留める方がいいでしょう。意外と忘れてしまいますから。 この曲の構造は以下の通りです。 イントロ0:00~ 1番Aメロ0:28~ 1番Bメロ

コードの役割

今回はダイアトニックコードにおいて各々のコードがどのような機能を持つかをご紹介していきます。 ダイアトニックコードについてはこちらを合わせてご覧ください。 では早速参りましょう。 TSD ダイアトニックコードの中で重要なものが3つあります。 例としてCメジャーダイアトニックコードを使います。 重要なものは1番目、4番目、5番目のコードです。 1番目のコードはトニックコード(主和音)と呼ばれます。 4番目のコードはサブドミナントコード(下属和音)と呼ばれます。 5番目のコ

コード進行の分析をしよう!

今回は実際に曲を分析していきたいと思います。 前回の内容を踏まえて書いていますので、こちらをご覧になった後で読むとより一層分かりやすいと思います。 では前回の答え合わせです。 覚えましたか? では本題にまいりましょう。 王道的な進行、カノン進行 以前も紹介したかもしれませんが、パッヘルベル(1653~1706)の『カノン』という曲があります。 この曲のコード進行は様々な楽曲に応用されています。 俗に「カノン進行」と呼ばれているものです。それはどんなものなのか、さっそ

音楽の句読点?終止形の色々

今回は音楽における終止形をご紹介していきます。 こちらの記事と合わせて読んでいただくとより理解できると思います。 では早速見ていきましょう。 完全終止完全終止はダイアトニックコードの5番目のコード、すなわちドミナントコードから1番目のコード、トニックコードへと向かっていくものです。 この終止形は「終わった」感が強く、曲の最後や曲中の段落的区切りなどで使われます。 またドミナントコードからトニックコードに向かうことを「ドミナントモーション」といいます。 カデンツの形でい

セカンダリードミナント

今回はセカンダリードミナントというコードの技をご紹介します。 これを使うことにより一時的な転調効果を表すことができます。 こちらの記事と合わせてご覧ください。 ではどのようなものなのか、さっそく見ていきましょう。 ダイアトニックコードの5番目がカギ?セカンダリードミナントとは 「ダイアトニックコードの5番目のコード、つまりドミナントコードをトニックとする調(キー)から、そのドミナントコードを一時的に借用する」 というものです。 文章で表すとかなり「?」が頭の中に浮かび

サブドミナントマイナー

今回はサブドミナントマイナーについてご紹介します。 そこまで難しい内容ではないので、気楽にご覧いただけると思います。 こちらの記事と合わせてご覧いただければより理解度を深めることができると思いますのでぜひ。 では見ていきましょう。 サブドミナントマイナーって?サブドミナントマイナーはキーがメジャーの時に、同主調のサブドミナント、およびサブドミナントの代理コードを一時的に借用することです。 例えばキーがCメジャーの場合、 同主調であるCマイナーのサブドミナントコード、およ

コード進行の分析をしよう! Part2

今回は楽曲のコード進行の分析を行います。 セカンダリードミナント、サブドミナントマイナーを学んできたのでそれが使用されている楽曲をチョイスしました。 まだセカンダリードミナント、サブドミナントマイナーについての記事をご覧いただいていない方はこちらと合わせてご覧ください。 ではまいりましょう。 セカンダリードミナントを使った楽曲 今回は『まちぶせ』という曲を使ってコードの分析を行います。 こちらの作詞作曲は荒井(松任谷)由実さん。 歌は三木聖子さんがオリジナルで、一般的

コード進行の分析をしよう! Part3

今回も引き続きコード進行の分析をやっていこうと思います。 こちらと合わせてご覧ください。 では早速始めましょう。 サブドミナントマイナーを使ったコード進行 今回は徳永英明さんのデビュー曲、『レイニーブルー』を使ってコード進行の分析を行います。 まずはキーの判別です。この曲のキーは何でしょうか? セクションごとに区切って、終わりのコードを調べてみましょう。 答えはEメジャーでした! わかりましたか? ではサビのコード進行を見ていきましょう。以下の通りです。 1:1