Ryo Sasaki

音楽理論の紹介や作曲、他の作曲家のアレンジなどをアップ 気になったものの勉強記録なども…

Ryo Sasaki

音楽理論の紹介や作曲、他の作曲家のアレンジなどをアップ 気になったものの勉強記録などもたまにあげている、気ままな人間です。

マガジン

  • 一歩進んだ音楽理論 和声学編

    和声についてのあれこれをご紹介していきます。

  • 動画

    自身が作曲、編曲した作品をYouTubeにて発信したものをまとめたものです。

  • 楽曲解説集

    クラシック音楽の作品を解説していきます。 主に曲構成、和声などを分析しています。

  • 楽曲解説集 ショパン

    ショパンの楽曲解説をまとめたものです。

  • 自作曲発表

    自身が作曲した作品を定期的にアップロードしていきます。 主にクラシック音楽です。 聞いていただけたら幸いです。

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自作曲 タランテラ 変イ長調

自作曲です。 タランテラ 変イ長調です。 結構前に作った作品ですが、個人的には気に入っているので少し手を加えてアップロードすることにしました。 ショパンのタランテラの影響を大きく受けていますが・・・ 聴いていただけたら幸いです。

    • 今日の1曲 ゴドフスキーによる別れの曲

      今日の1曲はゴドフスキー(1870〜1938)が編曲したショパンの別れの曲です。 ゴドフスキーはショパンの練習曲を編曲してショパンのエチュードによる練習曲を書きました。当然Op10-3である別れの曲も編曲されているのですが、なんとこの曲は左手のみで演奏することが指示されています。左手のみしか使えないことでこの曲の難しさをさらに引き立たせるものになっています。 この他にもOp10-1やOp10-12(革命)なども左手のみで演奏するように編曲がなされています。興味のある方は聴

      • 今日の1曲 プーランク 田園のコンセール

        今日の1曲はプーランク(1899〜1963)の田園のコンセールです。 1927年に作曲されたチェンバロと管弦楽のための作品であり、いわゆるチェンバロ協奏曲の一つです。なぜこの時代にチェンバロを使った作品が書かれたのかというと、チェンバロ復興の立役者、ワンダ・ランドフスカという人物の委嘱によってこの作品が書かれた、という経緯があります。 オーケストラは金管楽器も採用しているので、チェンバロとの音量の差が大きく、音響面で苦労する作品になっています。 両端楽章はニ調で書かれ、

        • 今日の1曲 エルガー チェロ協奏曲

          今日の1曲はエルガー(1857〜1934)のチェロ協奏曲ホ短調です。 1918年に作曲されたこの作品は近代のチェロ協奏曲の中ではよく演奏されるものになっています。冒頭のチェロのカデンツァが印象的で、この部分はフィナーレの最後でも再現されます。全4楽章構成で緩ー急ー緩ー急で作られています。第1楽章と第2楽章はアタッカで繋がっており、第2楽章では急速なスピッカートが楽章を支配しています。 この作品の知名度を高めたのは間違いなくジャクリーヌ・デュ・プレによる演奏でしょう。動画も

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          プロコフィエフの問題作

          プロコフィエフ(1891〜1953)は20世紀に活躍した作曲家の中では群を抜いてメロディーメーカーであった作曲家だと個人的に思います。交響曲第1番やピーターと狼など親しみやすいメロディの数々は、彼のメロディーメーカーとしての才能を提示しているようなものです。とはいえ、彼の作風の特徴としては調性音楽の範囲にとどまりながらも、鋭い不協和音や大胆な音楽的な構成を前面に出していたので、時に不評を買う作品もありました。ここではそんな作品群を紹介していこうと思います。 1 ピアノ協奏曲

          プロコフィエフの問題作

          偶成和音 一歩進んだ音楽理論 Part 50

          今回は偶成和音というのを紹介します。これはとある和音の構成音の転位、修飾の結果、違った形体、他の低音位、他の和音を偶然的に形成したものをいいます。偶成和音が形成された結果、例えばI→II→Iというカデンツを無視した進行も多々発生します。それでは詳しく見ていきましょう。 1 偶成形体、偶成低音位、偶成音度とある和音(A)の構成音の転位、修飾によってAの他の形体を生成する場合があります。これを偶成形体といいます。 例を挙げます。 ソプラノの根音の下方転位が生じた結果I7の和

          偶成和音 一歩進んだ音楽理論 Part 50

          今日の1曲 スクリャービン 練習曲Op8-12

          今日の1曲はスクリャービン(1872〜1915)の練習曲Op8-12です。 スクリャービンはモスクワ音楽院で音楽を学んでいたとき、あのラフマニノフと同級生であったことが知られています。ラフマニノフは後期ロマン派の作風で最期まで作曲していましたが、スクリャービンは後期に無調へとたどり着き、4度堆積による神秘和音というものを創り出しました。なので前期はロマン派風の作風、後期は無調と作風が大きく変わるのが特徴です。 今回紹介する練習曲Op8-12はまだ無調に辿り着く前の初期の作

          今日の1曲 スクリャービン 練習曲Op8-12

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          自作曲 舟歌 ホ長調

          今回の作品は舟歌ホ長調です。 中間部は舟歌らしくないけど、あえてそうしてみました。 聴いていただければ幸いです。

          自作曲 舟歌 ホ長調

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          今日の1曲 メンデルスゾーン ヴァイオリンソナタ

          今日の1曲はメンデルスゾーン(1809〜1847)のヴァイオリンソナタヘ短調です。 1823年に作曲された、わずか14歳の時の作品です。先人の作曲家たちの影響が強く残っていますが、少年時代の作としては見事なほどの完成度を誇っています。 第1楽章はヴァイオリンのみで演奏される序奏付きのソナタ形式で書かれています。書法の面では古典派によるソナタ形式を参考に書かれており、特異な部分は見当たりません。最後は序奏のフレーズを再現して静かに終結します。 第2楽章は変イ長調による緩徐

          今日の1曲 メンデルスゾーン ヴァイオリンソナタ

          2025年度ショパンコンクール 簡単な楽曲紹介

          ピアニストにとってのオリンピックのような存在、ショパン国際ピアノコンクールが2025年に開催予定です。 課題曲の発表がありましたので、何曲かをピックアップして紹介していこうと思います 1 第1次予選1次予選の前に予備予選もあるのですが、ここでは省略します。 1次予選の課題曲は ・以下のエチュードから1曲 Op10-1 Op10-2 Op25-6 Op25-10 Op25-11(木枯らし) ・以下の曲から1曲 ノクターンより Op9-3 Op27-1 Op27-2 Op

          2025年度ショパンコンクール 簡単な楽曲紹介

          今日の1曲 イベール フルート協奏曲

          今日の1曲はイベール(1890〜1962)のフルート協奏曲です。 1932年に作曲されたこの作品は全3楽章で構成されており、ソナタ形式-三部形式-ロンド形式と古典的なつくりをしています。 オーケストラは二管編成ですが、金管楽器はホルン2本とトランペット1本と小規模になっています。 第1楽章は短めのソナタ形式になっており、演奏時間も5分もかからない短い楽章です。独奏フルートは細かい音符で常に動き回っており、無窮動風です。楽譜には調号が書かれていませんが、明確に調性はヘ短調

          今日の1曲 イベール フルート協奏曲

          今日の1曲 サン=サーンス 死の舞踏

          今日の1曲はサン=サーンス(1835〜1921)の交響詩『死の舞踏』です。 フランスの詩人アンリ・カザリスの詩にインスパイアされて作られたこの作品は、1872年にまずは歌曲として作曲されました。その後、1874年にオーケストラの作品へと生まれ変わり、歌曲の旋律は独奏ヴァイオリンへ置き換えられました。 この作品は情景描写が多く表現されており、例えば冒頭のハープによるD(レ)の音を12回鳴らす場面は、真夜中の12時に墓場に死神が登場するシーンを表しています。 続いて独奏ヴァ

          今日の1曲 サン=サーンス 死の舞踏

          今日の1曲 ブラームス クラリネット五重奏曲

          今日の1曲はブラームス(1833〜1897)のクラリネット五重奏曲ロ短調です。 1891年に作曲されたこの作品は、ブラームス晩年の傑作の1つとして知られています。1887年に作曲したヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲を最後にオーケストラを伴った作品は書かれずに、ピアノ曲、歌曲、室内楽曲の作曲を中心として活動します。 ブラームスはクラリネットを用いた作品を晩年に4つ作っており、1891年にクラリネット三重奏曲とこの五重奏曲。1894年に2つのクラリネットソナタを作曲して

          今日の1曲 ブラームス クラリネット五重奏曲

          今日の1曲 パッヘルベル 組曲嬰ヘ短調

          今日の1曲はパッヘルベル(1653~1706)の組曲嬰ヘ短調です。 パッヘルベルといえばカノンですよね。 この曲だけにスポットがあたりがちですが、実はパッヘルベルはオルガンの大家だったのでオルガン作品を数多く遺しています。特にコラール前奏曲は100作品以上が確認されています。そのほかにもコーラル変奏曲、フーガ、シャコンヌ、トッカータ、リチェルカーレなどオルガンを使った作品を作曲しています。他には宗教的な作品も遺しており、※1マニフィカト(Magnificat)に関しては数

          今日の1曲 パッヘルベル 組曲嬰ヘ短調

          今日の1曲 グリーグ ホルベアの時代から

          今日の1曲は、グリーグ(1843〜1907)の『ホルベアの時代から』です。 この作品は1884年にピアノ独奏曲として作曲され、翌年に弦楽合奏に編曲されました。題名にあるホルベアとはデンマークの作家ルズヴィ・ホルベアのことをさします。 この作品はホルベアの生誕200周年を記念して書かれたもので、5曲からなる組曲なのですが、ホルベアが生きていた時代の舞曲を使用してします。生まれは1684年なので、音楽の世界ではバロック音楽後期にあたります(J.S.バッハの1歳年上)。また、ド

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          今日の1曲 モーツァルト ピアノソナタ第4番

          今日の1曲はモーツァルト(1756〜1791)のピアノソナタ第4番K282です。 1775年に書かれたこのソナタは、緩徐楽章からスタートするのが特徴です。楽章が進むにつれてテンポが速くなっていくので、ベートーヴェンの月光ソナタを彷彿とさせる作り方になっています。 第1楽章はソナタ形式ととれますが、再現部における第1主題が再現されないことが特徴です。推移部のフレーズが少し現れて第2主題へ進むというような構成になっております。 第2楽章は2つのメヌエットからなる楽章で第1メ

          今日の1曲 モーツァルト ピアノソナタ第4番