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友情は「複数性」を持ち、愛情は「排他性」を持つ。

先日、鳥取県立図書館で『友情の哲学』という本を読みました。

この本の中で「男女の友情は成立するのか?」という章があり、そこに書かれていた内容にとても納得させられてしまいました。

その章に書かれていた内容をザックリ要約すると、

友人関係とパートナー関係は『複数性』と『排他性』によって区別される。
友情は『複数性』を許し、愛情は『排他性』を欲する、という特徴がある。そして、愛情の排他性の強さは男女で大きく異なり、通常は女性のほうが強い排他性を抱きやすい。(妊娠出産などの生殖機能の差による)
そのため、一方(主に男性)が恋愛感情を発露すると、もう一方は友情の複数性を脅かされると感じて関係の壊れる確率が高まる。

という感じの内容です。なるほど『複数性』と『排他性』で考えればわかりやすいのか!と。

これまでの僕は、「男女の友情は成立するけど “愛” と “性” を混同させて考えるからややこしくなる」という説を唱えていましたが、

違う角度から「恋愛の排他性には他の関係性(主に友情)の成立を妨げる強さがある」と考えれば、男女の友情に否定的な人が多いことも納得できます。

つまり、『男女の友情は成立し得るが不安定である』、という説明がもっとも正しそうだなと。


さらに本書では、『家族』についての言及もあり、

家族になれば恋愛の排他性は緩和される。夫婦になった途端に「友達と遊んできてもいいよ」という会話が増えるのはそのためである。

という部分も納得度が高かったです。


これらの内容をどう受け取るかは自分次第な気もします。

浮気性っぽい男性が「俺は恋愛感情を抱いても独占欲がないから男女の友情は成立するんだ!」と言い訳に使うこともできますし、

モテるために「相手の独占欲を満たしながら複数性を許していく」という接し方を模索するのもひとつです。

いずれにせよ思想の幅が広がる良い示唆だなと。素敵な学びになりました。


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というわけで、今日の記事は以上です。
ふわっとした結論になりましたが、読んでくれた方に何かしらの気づきがあれば嬉しいです。

では、またあした〜!

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