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2019年5月の記事一覧

話を聴く専門家/傾聴ボランティア

話を聴く専門家/傾聴ボランティア

今年度から傾聴ボランティアが来てくれています。

私がちはる塾で研究の勉強をしたことで、福祉サービスを利用されている方々が望むサービスとは何かということを考えるようになりました。

たとえば、日中活動を提供する事業所では、利用者の皆さんがそれぞれの力を発揮できるプログラムを用意します。楽しんで取り組んでいるように見えます。でも本当にそれで満足しているのでしょうか。そんなことを考えるようになりました

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注意される人から感謝される人へ

注意される人から感謝される人へ

05月11日(土)から早稲田大学のエクステンションセンター中野校で向後千春先生の「アドラー流子育て講座」が始まりました。私も娘二人の父ということ、またそれ以上にアドラー心理学はあらゆる援助場面に応用できることから受講しています。今回もそこで学んだことを障がいのある方への支援場面でどのように活用できるか実践報告を交えて考えていきます。

講座内容は以下のようになっています。

05月11日(土)am

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【人権について】ドレッシングは誰がかけるのか

【人権について】ドレッシングは誰がかけるのか

障がいのある方の支援をしています。もう30年以上も経ってしまいました。何年続けていても、ついおろそかになってしまうことがあります。大事なことを忘れないためにここに書き留めます。

人権は意識していないとすぐに落ちてしまいます。また、人権を意識するポイントは生活、支援のあらゆる場面に存在しています。たとえば食事のこんな場面にもポイントがあります。

サラダにドレッシングをかけます。私たちはある程度の

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失敗から立ち直る力を身につける権利

失敗から立ち直る力を身につける権利

障がいのある方の支援をしています。もう30年以上も経ってしまいました。何年続けていても、ついおろそかになってしまうことがあります。大事なことを忘れないためにここに書き留めます。

私が経営している社会福祉法人は社会福祉法人の中でも小さな社会福祉法人です。制度が変わる前は「小規模法人」と言われていました。もっとさかのぼると始まりは障がいのある方のご家族が自主的に始めた「地域作業所」でした。横浜には地

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こだわりも大事なライフスタイル

こだわりも大事なライフスタイル

私の職場である生活介護事業所(障がいのある方たちの日中活動先)に、私の子どもが友達と一緒に遊びに来てくれました。子どもたちは不思議なことがいっぱいあったと言っています。その一つに「トイレにはいるときにサングラス」というのがありました。今日はそのことについて書きます。

自閉的な障がいのある方の中には、毎日同じ服を着たり、いつも同じ物を持ったり、いつも同じ動きをしないと納得できない方がいます。他人か

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これが普通なんだ…

これが普通なんだ…

10連休も今日で終わりです。子どもたちは憂鬱な夜を迎えています。

その子どもたちに話を聞くと、このゴールデンウイークで一番楽しかったことはクローバー(私の事業所)ですごしたことだと言います。旅行よりも?と聞くと、家族旅行は定番って感じだけどクローバーはハプニングの連続がたまらない、あんなに笑ったのは久しぶり、とのことです。

子どもたちが来てくれた3日間、利用者のみなさんも楽しそうにしていました

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笑顔の向こうにある哀しみや辛さに気づこう

笑顔の向こうにある哀しみや辛さに気づこう

障がいのある方の支援において利用者も支援者も笑顔でいることは絶対条件です。しかし、支援者は利用者の笑顔を勘違いしていることがあります。さらにそれが人権侵害になってしまうことがあります。多くは次の2つです。

支援者が誤解している利用者の笑顔

・支援者が怒っているから笑顔をつくっている
・その場の雰囲気で苦笑いをしている

支援者の言葉が、100%利用者に届いていると思っているのは支援者の自己欺瞞

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「働き方改革」は難しい

「働き方改革」は難しい

福祉サービスを提供する事業所において支援者(従業員)の長時間労働と休憩時間の確保は大きな課題です。

障がい者支援の事業所では同性介護が原則です。行政からも同性介護をするように指導を受けています。しかし、そのとおりに事業を実施すると労働法を順守することができません。

小さな事業所は、支援者が2人か3人です。たとえば支援者の男女比が男2人、女1人だとします。そうすると女性職員が休憩している間は女性

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