見出し画像

【入門】フードバンクについて学ぶ

先日、社会学に関する講義で「フードバンク」についての話題があがった。

耳にしたことはあるが、実際どういった活動をしているのかはわからない。従ってこれを機にフードバンクについて調べてみようと思う。

1 フードバンクとは

フードバンク:「食料銀行」を意味する社会福祉活動。
まだ食べられるのに、さまざまな理由で処分されてしまう食品を、食べものに困っている施設や人に届ける活動。

Wikipediaによると、1967年、倉庫を提供した教会の名を採り、世界初のフードバンクである「セントメアリーズフードバンク」がアメリカで誕生した。

日本では、元アメリカ海軍の軍人で、上智大学留学生のチャールズ・E・マクジルトンが2002年3月に日本初のフードバンク団体を設立、同年7月に東京都から特定非営利活動法人(NPO法人)の認証を受けた。2004年からは団体名をセカンドハーベストジャパンと改めた。

2017年時点、北海道から沖縄県まで全国80カ所以上でフードバンク活動が行われている。

2 食品ロス問題

ITパスポート試験合格への道 (14)

フードバンク活動の背景の一つが「食品ロス問題」

日本では年間約1,927万トンの食品廃棄物が排出されている。
その中にはまだ十分食べられるにもかかわらず廃棄されている食品、いわゆる「食品ロス」が多く含まれている。食品関連事業者からは約357万トン、一般家庭からは289万トン、合計すると年間約646万トンもの食べ物が、まだ食べられるにもかかわらず廃棄されている。
これは、世界全体の食料援助量(2014年、320万トン)の約2倍に匹敵する量だ。

3 貧困問題

ITパスポート試験合格への道 (15)

背景のもう一つが「貧困問題」

日本は、OECD諸国の平均と比べて「相対貧困率」が高くなっている。相対的貧困率は、国民全体の所得の「中央値」に対してその半分に満たない所得の世帯人数の割合を示す数値で、所得格差の大きさを表すと言われている。

日本の貧困問題は年々深刻となりつつあり、貧困世帯で暮らす17歳以下の子どもは全国で280万人余りに上り、子どもの7人に1人の割合となっている。

フードバンク団体は、子どもや保護者の食生活への支援を通じて貧困対策に貢献している。

4 主なアプローチ

☑地域住民との連携
広く一般家庭からも食品の提供を呼び掛けている。活動の一つに「フードドライブ」がある。フードドライブは各地域のフードバンク団体が行政窓口や公共施設、NPO法人、社会福祉協議会などの事務所に食品の回収BOXを設置し、実施している。

☑行政との連携
寄贈を受けた食品の提供先には様々な施設がありますが、それらの施設に入っていないシングルマザーや子供、高齢者などの世帯もいる。地域の中で孤立し、見えにくい困窮世帯を支援するには、行政との連携が必要不可欠である。

☑子供の成長への支援
フードバンク活動は、いま目の前にある「食品ロス」「貧困」の解決に取り組んでいるだけではない。一人でも多くの子どもが健康で活き活きした大人になることを支援したい、そんな将来の日本のための活動でもある。フードバンク活動は、貧困で十分な食事をとることができない貧困世帯の子供への食料支援を通じて子ども達の成長を支援している。

5 フードバンクで扱う食品・扱えない食品

画像3

加工食品の場合、賞味期限が1ヶ月以上のものを受けている。
フードバンクでは、食べ物を右から左へ横流しするのではなく、
“マッチング”といって、必要なものを必要な数だけ必要なところへ渡している。そのマッチングのための時間や、賞味期限内に確実に、
きちんと使っていただくため。(生鮮食品はこの限りではない)

一人一人に出来ることがあるのかもしれない。


参考サイト



この記事が参加している募集

今後の記事の質向上のための資金として使わせていただきます!