燃え尽き症候群の反対側へ
みなさん、燃え尽き症候群・燃え尽き状態のご経験はありますか?
Ryoは何度かあります。
・高校最後の、部活の試合も終えた翌日(しかもが学力テストの日でした)
・仕事で、大事なPJTが終わった後
自分でも思います。なかなか物事に切替が下手な人間だなと。
一つの出来事が終わっても、その後の生活、仕事が続くはずなのに、
なにも手がつかない。何にもやる気も起きない。なんのために今これをしているのかも分からなくなりました。
仕事の時は、特にモチベーションがかなり下がり、働いている目的や意義も失って、毎日が廃人に近い状態でした。
■燃え尽き症候群の原因
燃え尽き症候群の原因は、一つのことに集中して頑張りすぎることが挙げられます。
頑張ることそのものは、成長するうえで、非常に大切なことですが、自分の限界を超えて無理に頑張りすぎてしますと心が折れてしまいます。
努力に見合った結果が得られなかった場合には、さらに頑張るのではなく適度な息抜きをいれることを心がけましょう。
■燃え尽き症候群の予防
まずはストレスをためないために適度な息抜きをすることが大切です。
燃え尽き症候群になりやすい人は、自分に対してストイックな方が多いため、頑張り続ける方が多いのですが、適度な休息を取ることも目標達成に必要なプロセスであることを意識しましょう。
ストレス解消には、趣味を持ったり友人との会話、バランスの取れた食事、適度な運動なども挙げられますが、まずは充分な睡眠をとるようにしましょう。睡眠は身体・精神両面の回復にとても重要です。
こうやってみると、燃え尽き症候群になる人はとても頑張り屋で好感を覚えますが、やはり何事にも休息が必要ですね。いま、何かに熱中・没頭している人は、こころまで消耗していないかを、どうかこころ配りをしていきましょうね。
一方、燃え尽き症候群の対概念にあるというのが、ワークエンゲージメントです。
バーンアウトした従業員は、疲弊し仕事への熱意が低下しているのに対し、
ワークエンゲージメントの高い従業員は、心身の健康が良好で、生産性も高い状態になります。
ワークエンゲージメントが高い状態ですと、
①心身の健康が良好で睡眠の質が高い
②仕事への満足感や組織への愛着が高く、離転職の意思や疾病休業の頻度が低い傾向にある
③自己啓発学習への動機付けや創造性が高く、役割行動や役割以外の行動を積極的に行い、部下への適切なリーダーシップ行動が多いと言われます。
ワークエンゲージメントが高い状態って、会社にとっても、本人にとっても良好な状態ですよね。
高めるためにはどうしたらよいのでしょうか。
■ワークエンゲージメントを高める方法
①個人の資源を充実させる
個人の資源とは、ポジティブな心理的状態を生み出す個人の資源を指します。人それぞれにある内的な要因です。
「自分はできる」と信じ、組織に貢献できるという自己効力感や楽観的な考え方、困難を乗り越える力などが挙げられます。個人の資源を充実させることは、仕事内容や職場、上司などに満足しているかを図る指標・従業員満足度を高めることにもつながります。
②仕事の資源を充実させる
仕事の資源とは、仕事へのモチベーションやパフォーマンスを高め、ストレス軽減に要因のことです。上司や先輩、同僚など外部から与えられるもので、目標の達成や個人の成長を促す役割を果たします。主に、以下のようなものが挙げられます。
・仕事量などの負担の軽減
・適切なフィードバック
・上司によるコーチング
・正当な評価
・上司や同僚のサポート
・仕事の権限移譲・裁量権の付与
・キャリア開発の機会
・ミッションの多様性
例えば、仕事量が多すぎるとエネルギーを維持できません。また、裁量権がなければ、自己効力感が失われてしまうでしょう。自己効力感とは目標を達成するための能力を持っていると自覚することで、「自分ならできる」と思える状態です。仕事の資源を充実させるためには仕事量適切に調整する、メンバーの裁量を認める、サポート体制を整えるといった施策が求められます。働きやすく、やりがいを感じられる環境を用意することが、ワークエンゲージメントを高めるポイントです。
個人の資源と仕事の資源は、ともに充実していることが大切です。
しかし、自己効力感等の個人の資源は仕事の成功体験を積み重ねて培われるもので、まだ経験の浅い従業員に成功体験を積ませるには、外部から与える仕事の資源が必要です。
そのため、まずは仕事の資源を充実させるための支援や職場環境の改善、従業員エンパワーメント(部下が自分で判断・行動できるための環境つくり)の実施が欠かせません。仕事の資源が充実することで個人の資源が充実する、といった好循環ができるよう、外部からの環境つくりが求められます。
このように、いかに燃え尽き症候群を防ぎつつ、対概念であるワークエンゲージメントを高めるか、を会社としても個人としても意識していきたいですね。
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