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2021年新作テレビドラマ放浪記

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2021年のテレビドラマの感想記録です。
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#杉咲花

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第10話)」大切な人が側にいれば、夢は加速していく

冒頭、生見愛瑠、演じるハチ子の結婚式から始まった最終回。先週から一年後という設定。生見と戸塚純貴の結婚は、話の中で特に必要はない気がするが、生見のウェディングドレスは鮮やかで目の保養になった。この子、来年はもっとドラマに出てくる予感はありますね。今回は意地悪の役だったが、もっと明るい役が似合いそうです。とりあえず、チェックです。 そして、最終回は、鹿児島から杉野が格好良く帰ってくるのかと思ったら、杉咲には、自分が帰っていることを話さずに、ストーカーまがいに彼女を追いかけると

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第9話)」相手のことを思って別れを選ぶという、ベタな恋愛話?

ラストは、別れのシーン。来週が最終回ということの布石のような、なかなか刹那いシーンだった。杉咲は、杉野が就職のチャンスを掴めるように、彼を鹿児島に送り出そうとする流れ。まあ、最初からそうだが、基本はベタな恋愛ドラマなのだ。そこが、ホッとするという視聴者が多いことは確かだったりもするのだろう。 先週は細野佳央太が、駅のホームに落ちたのか?というところで終わって、悲しい物語なのか?とも思えたが、細野と待ち合わせていた小関裕太が、間一発で助け。慌てて駆けつけた杉野が怪我をするとい

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第8話)」求められるものは、自由に振る舞えるようにしてもらえる愛?

ラスト、ホームを歩いてる細田佳央太が映し出されて、「まさか」とは思ったがそういう展開だったようだ。そう、白杖の人は黄色いタイルが歩く頼りであり、ホームの仕切りのように貼ってあるタイルはそのためのものだが、普通に彼らが歩いているのを見ても、結構危険な感じがする。普通の人でも押されて危うい時があるもので、そういう意味では、都会の駅にはホームドアが必要だということなのでしょうね。とにかく、ドラマとして死という流れにはしないでほしい。だって、恋が実りそうなところじゃないですか?このド

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第7話)」視覚障害者の夢と、脳内に画像を送信できるようになる夢

二週間ぶりの第7話。話も終盤で、杉野遥亮と鈴木伸之が杉咲花の家で行われる奈緒の誕生日に招待される話。そして、いないはずだった父、岸谷五朗が帰ってきて、男同士話すことになるという流れ。岸谷が鈴木を気に入り、杉野にはちょっときつくいう感じは何か恋の温度差によるものなのだろう。なかなか面白かった。 そして、初めの方で視覚障害者の夢はどんなものだ?という話が出てくる。これは、初めて聴く話だった。過去に見えていた人は、それなりに過去の経験で普通に夢を見ることもできる人もいるということ

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第6話)」マラソンの伴走と恋の伴走と

このドラマ、毎回、視覚障害者の生活の問題の一つ一つにフォーカスを当てることで成立している感じで、観ている方としてはとてもわかりやすい。ある意味、回を飛ばしても理解できる感じなのは、テレビドラマにとっては有効だと思う。 今回は、マラソンの伴走をする話から、恋模様のお話に。そして、最後に杉咲と杉野のキスでまとまる感じ。まあ、恋の花が咲き続ける回でしたね。 今回の主役は杉咲の同級生の田辺桃子。彼女は走ることでは負けたくないということで、マラソン大会に向けて特訓中。障害物につまづ

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第5話)」クリスマスに何が起こるのか楽しみな感じ?

そう、昔からこのクールのドラマの終着点の多くはクリスマスにあったりする。とはいえ、医療ドラマとかサスペンスとか日本沈没とかは、そんなもの知ったことじゃないかもしれないが、王道の恋愛劇にはやはりそのエッセンスが必要だろう。ましてや、今年もリアルな年末はあまり賑やかにはならないだろうから、ドラマぐらいは幸せなクリスマスを描いて欲しかったりする。 そういう意味で、今回の話は杉野遥亮が、クリスマスに母親に逃げられ、クリスマスのイルミネーションにあまり良い思い出がないという話。それを

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第4話)」白杖の子が仕事場に新しい風を吹かせるということ

主人公が白杖の女の子という以外は、ベタな恋愛劇である。しかし、そんなものに涙するような作りがこのドラマが好評な所以なのだろう。今回は、杉咲花が初めてのバイトをする話。最後に仕事ができた時の喜びが見ている方に伝わってくる感じは高揚感に満ちていた。まあ、これほどうまくいくためには、杉咲の「仕事がしたい!迷惑かけたくない!」という思いがあるということだ。そう、何事にも全力で向かえば、それが笑顔に変わる。そんなことを思えるドラマに仕上がっている。それは、作り手の思い出もあるのだろう。

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第3話)」ほんの小さな成長物語が世の中を支えたりするのではないか?

普通でない2人が出会って、自分を変えていく物語である。そう、障害者の物語という点よりは、あくまでも、ちょっと足りないと言われる人間が成長していく話である。そして、それは健常者と言われる人と何も変わりないではないかと思わせるところにこのドラマの良さがある。3回目で二人はお互いが必要なものとしてラストを迎えた。 先週の最後、姉の奈緒が二人とあってしまい、一瞬で妹を連れ帰ったという顛末。そして、今回はその次の朝、料理をする杉咲の姿から入る。視覚障害者が料理?と思ったが、こういうふ

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第2話)」これくらい、優しさに満ちた世界ならいいよねっ!ていう後味の良さ

障害者を扱ったドラマなのに、悲しみよりも優しさが勝っている。そう、マイノリティーを守るという話が多くなってきた中、その行動は無駄でないのだなと感じられるドラマである。ドラマの中で、障害者の気持ちが、健常者の気持ちと並列になることにより、いや、交差することにより、人が本質的に持たねばいけないものを思い出せる。主役、二人の優しさにもあるのだが、その二人を囲む人々の優しさも含め、色々考えさせられる。 今回は、お風呂のシャンプーとコンディショナーの見分け方の話し方から入る。私は知っ

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」個々人の足りない世界を認め合う恋愛物語。描き方に新しさを求めたい!

うおやま原作のコミックを松田裕子が脚本を書いたドラマ。杉咲花演じる弱視の少女と、杉野遥亮演じる社会から疎まれるヤンキーの男の恋愛話である。ともに、普通の社会生活にいないことで、感じ合うものがあるということか?初回の出会いから、心がなんとなく通じるまでのところは爽やかで良い感じではあった。ただ、その障害を持っているという以外に、あまりドラマとしての新しさが見えないところは、不安。松田裕子は、前作「レンアイ漫画家」においても、コミ障にある主人公をあまりうまく描き切っていなかったの

「おちょやん」ラストは力強い演出で凄みを増す。そして杉咲花は確実に成長した

BK制作の朝ドラ「おちょやん」が今日、最終回を迎えた。最後は、久しぶりに「鶴亀家庭劇」に出演する主人公、千代の舞台が中心。その舞台を観に、ゆかりの人が集まっている風景。そして、亡くなった親族たちも最後に駆けつけ、ここに、私も知っている浪花千栄子が誕生した感じの結末だった。 そう、私が知ってる浪花千栄子は、映画やテレビで関西弁を巧みに操る女優さんだった。そして、「巨人の星」とか観ていると、オロナイン軟膏のCMで出てくるお母さんというイメージ。その私の知っている彼女が、苦労して