文学探訪(4)「くだもの」

くだものといえば、誰でもすぐにいくつか思いつくだろう。

では、小説のタイトルに、くだものの名前が入っているものを思いつくだろうか。

読書好きな人は、梶井基次郎の『檸檬』をすぐに思い浮かべるかもしれない。

これは、大正14年(1925年)に発表されたものだが、かなり有名である。受験国語の問題にもよく出題されている。

梶井基次郎の『檸檬』と同じく、小説の中にくだものが出てくるのは、芥川龍之介の『蜜柑』である。大正8年に出版された。

芥川龍之介を知っている人は多いだろうが、『蜜柑』という小説までは知らなかったという人もいるだろう。

もともと『私の出遇った事』というタイトルで出版されたが、のちに『蜜柑』と改題されたのである。

この小説には、醜い田舎娘が汽車の窓から蜜柑を投げている様子が描かれているのだが、詳細についてはあえて触れない。

興味がある人は、読んでみるとよいだろう。短編小説なので、読むのにそんなに時間はかからないだろう。

ここまで、8人の作家が出てきたので、下記にまとめておこう。

①川端康成②森鴎外③安部公房④有島武郎⑤三島由紀夫⑥幸田露伴⑦梶井基次郎⑧芥川龍之介

以上

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