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la la la 46. ”怒り”に震える時ほど”伝えかた”を大切に(By 東の魔女)

こんにちは。このこと、とても大切なことで、本当に始まった時から書こうと思っていたのですが、タイミングがどうも合わなくて、今になりました。とても大切なことをお伝えします。瞬発的な「怒り」ほど、あなたにとって不利益なものはないし、瞬発的な「怒り」ほど「何も生まない」ものはないということ。生むのは、損失、ダメージ、不和、怨恨などマイナスのものばかりです。
”青い怒り”は時にエネルギーになります。
肚の奥でふつふつと燃えているような怒りです。その怒りは、共に過ごし飼いならしている本人も大変であって、大変だってわかっていて怒っているわけですからその怒りにも責任をとっていると思う。(この青い怒りは鬱憤や個人の不満とは違います。ストレスや鬱憤じゃなくって、もっとちゃんと人生をかけて向き合っているものです。例えば自然災害の被災者であるとか、理不尽で不本意な形で家族を失くしたとか、そういう、抗えない大きなものにじぶんたちの人生がねじ伏せられていく怒り)

でも瞬発的な「稲妻」のような怒り、そしてその爆発ほど、周りを傷つけ、そしてじぶんにも大きな損失を被るものはありません。

瞬発的な怒りに任せてそれを爆発させると、本当に爆弾と同じで、
破壊だけで何も残らないし、相手には「怒ってる」ってことだけしか伝わらないのだ、と言うことは、じぶんの経験で学びました。

先日じぶんがとても大切にしている個人的に製作した絵本を、とあるイベントの打ち上げで話した絵本の出版社の方に見せる流れになりました。
話を持ってきたのは向こうの方だったのに、絵本を送って以降「原稿拝受」の連絡を含め一切の連絡が来なくて、原本しかない本なので居所が気になりメールをしたが返信なし、出版社に電話しましたが取り次いでもらえず、次の日ポストに「まことに申し訳ありませんが出版は・・・・」みたいな手紙が入っていました。
じぶんの大切な作品が、頼んでもない査定にかけられそして不合格の烙印を押されて帰ってきたような感じでわたしは珍しく怒り狂ってしまい、なんか一応便箋2枚ほどの読書感想文みたいなのも手書きで添えられていたのですが、全てが一方的で、電話口にも出なかった彼の臆病さに対する怒り(わたしは彼を臆病者だと思ったから)があったわたしは手紙もビリビリに破いて、その勢いで「出版を頼んだつもりなんかないし、とりあえずわたしの大事な作品を返せ(怒)」みたいなメールを打ってしまいました。

この出来事で何が伝わったかというと、皆様が今読んで「あちゃー」と思ったように、笑、当然何も伝わりませんでしたし、何も生まれませんでした。
ただ、わたしが「烈火のごとく怒った」ことが伝わっただけです。
大事なことを、何も伝えることができませんでした、自分の怒りのせいで。
そして何も伝わってないのに関係だけが悪くなるという後味の悪い結果になりました。次の日に謝罪文が無機質に印字された書面と一緒に絵本が投函されていました。もちろん連絡は一切ありませんでした。最悪の後味での絵本の帰還です。わたしはただただズーン、と凹みました、この一連の全てに対して。

爆発させた怒りのせいで「むつかしいタイプの作家さん」と思われ、
何も伝わってないわけだから「よっぽど出版したかったんじゃない」と思われたかもしれません。
相手はわたしの怒りパワーでおそらく相当量の被爆をしたと思うし、もうわたしとは関わりたくないでしょう。それと同時に、相手がどこかでわたしの名を目にした時「ああこの人にいやな思い出がある」という”被爆に対してのネガティヴな記憶”は、その文字やSNSを通して、実はじぶんに少しづつ返ってきてしまいます。この”ネガティヴな返り血”をどうかあなどらないでもらいたいのです。

わたしはさっき「被爆」と書きましたが、怒りによる損傷はまさに「被爆」そのものです。目に見えていないだけで、その宛先となった人間のエーテルを破壊し、そこから心的、肉体的苦痛に反映され、トラウマという形で何度も蘇ります。まさに長期的被爆にもなるのです。
子供に対して「怒る」と「叱る」が違うというのはこういうことです。だから絶対叩いてはいけない。「叩く」という行為はかなり具体化された”爆発”の形です。より具体的にエーテルが損傷されます。エーテルに傷をたくさん作るのは、目に見えないけど、目に見えない部分が、虐待されている子供と同じ状態になっているってことです。焼けただれたり、青じんだり、腫れたり膿んだりしてるってことなのです。

「叱る」時、親は怒ってなくても、怒ってみせる形で「叱る」ことがあります。それは教育ですね。その奥に愛があるから。でもじぶんの怒りに任せて言う「ちょっと掃除したばっかなのにこぼさないでよここに!!」みたいなのはそれはただ本人が怒っているだけで、叱ってはいません
同じように「こら!ダメよ!」と言う同じ言葉でも、
その奥に「怒り爆弾」が炸裂しているのか、大切なことを教えてあげたい「愛」や「愛しみ」が炸裂しているのかで、子供がしたことはあまり関係なくなってしまいます。こっちの怒りを爆発させているのなら、それは親子であっても弱者に対する力あるものの「攻撃」なのです。

怒りって本当に恐ろしいのです。
長く深く、長期的に相手の人生に影響を与えてしまいます。

だからわたしは今流行っているMe Too運動も、いいことだけれど慎重にやって欲しいと思うのです。そんなつもりないことで「パワハラ」と言われちゃって心を病む男性たちも、わずかですが、います。つまり「男性から女性」へのセクハラやパワハラという言葉が定着することにより、
それが同時に、強い女性から弱い男性への”セクハラ””パワハラ”と烙印する「逆ハラスメント」になることもありえるからです。(男が女より強者だってデフォルトでは決まってないですよね。強い女、弱い男だっています)

また同時に、まだまだモラルや人権意識の低い日本で、なんとなく流れでMe tooに参加した、そこまで心が強いわけでない、そこまで準備ができていなかった女の子が、逆に報復されてもっと傷つくようなケースも、考えなくてはいけません。つまり「怒り」にともなう案件は、それによる相手の社会的地位の失墜、それに対する逆恨みからの報復、とか、そこいらまで考えてからそれでも「Me Too!」とやらないと、危険です。社会を変えていくことって、危険を伴うのです、だからやるなら強い意志を持って。皆がやってるから「Me Too」というのはわたしには少し危険に感じます。

この写真はサントリーニ島の海岸です。サントリーニは白と水色が美しい夢のセレブ島のように言われていますが、逆側はゴツゴツした岩肌が続きます。この島は何度も火山の爆発によって沈んだり、人が住めなくなったりしていて、このように海岸沿いの岩たちは焼け焦げて真っ黒だったりします。

わたしはこの島に降り立った時、自然の「怒り」の名残をとても強く感じました。わたしにとってサントリーニは「怒れる島」でした。今にもこの島が再び「怒ったら」と思って、ドキドキしながら時間を過ごしたのを覚えています。自然も神様もそうなのですが「怒る」ということはいつも「破壊」とセットなのです。怒ることは破壊なのです。
そして自然も神様も、怒った時にする破壊が凄まじくて我々人間は小さな仕返しもできませんが、
人間同時でこれが起こるときは、必ず何かの形でそれが返ってくると思って欲しいです。だからなるべく、怒らないで。あなたの安全のために。

最後に、それでも人間だから「怒り」こみ上げてきますよね。
そしてそれを相手に「言わずにはいられない」気持ちもとてもよくわかります。(わたしは仲のいい男ともだちに、昨年、怒りに任せて水をかけてしまい、そこから9ヶ月ほど絶縁になりました。つまりわたしは全然”できた人間”ではありません。でもだからこそやってみて失敗して、反省して、そして今、お伝えしています。)

そんなときはなるべくまずは怒りを冷ます。時間をあけてください。
それから「怒ってる」ことには理由があるわけだから、その核心に迫る出来事をどうやったら相手にわかってもらえるか、そして解決ができるかを考えてください。
「あー、あの人怒ってるわ」って、怒ってることだけが伝わったら失敗です。(怒ってることを伝えたい人は、返り血覚悟で怒っていいです。怒ってることを伝えたいんだから)

じぶんだったら。強い怒りを当てられた時って、だいたいまず、無意識ですがエーテルが破壊されてるので、しばらく頭が真っ白というか「しーん」となって茫然として、それから次って「とにかく怒らないで欲しい」って思いませんか。怒ってるのやめてほしいから、なんでもいいから謝ったり、関わるのをやめたり、もしくはタフな人だと怒り返したり。
これだと何も伝わりません。”怒り”というテンションだけの破壊キャッチボールになってします。だから、怒りに震える時ほど”伝え方”を大切に。

これは何かしらのクレームとかを伝える時も役立ちます。怒りに任せて返金させたりするのもできなくはないですが、怒りを感じると向こうはリスクヘッジで場合によっては「遮断」することが多いので、これからも関わりたい相手であれば、上手な言い方をして向こうが「そうかそれは申し訳なかったなあ」となるような形が望ましいかなと思います。
もちろん「ちゃんと怒らないと」何もしてくれない企業とかもあるから、
そこはとにかく見極めが肝心です。

とにかく、なるべく ”破壊” 以外の選択肢で物事を解決してゆけたら。

(サントーリーニ島。2016年 10月)

それではらるらるらん♪
ラララ世界で会いましょう☆ 

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<ラム子より不器用さんたちへ>
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