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自分も相手も大切にする~アサーティブ~


【はじめに】

 仕事で働く中で誰しもが人間関係で悩んだ経験はあると思います。
特にあらゆる専門職が働いている医療機関ではそれぞれの職種ならではの権利や主張、業務内容の業際(線引き)等を明確にする文化が根強いと感じます。
つまり端的に言うと職員間の「自己主張」が強い業界なのではないかと思います。

そこで必要なコミュニケーションスキルの一つが
「アサーション(assertion)」という考え方です。
看護職等では特に馴染みのある言葉だと思いますが、まだまだ医療機関内にはしっかりと根付いていないのではないでしょうか。
今回はこの「アサーション(assertion)」の重要性を書き記したいと思います。


【アサーション(assertion)とは】

〈定義〉
「相手の立場や権利を侵すことなく、自分の意見・感情・権利も抑圧せずに適切に表現すること」

つまり自分と他者を公平に尊重(大切)するということです。
自分の意見だけを主張するのではなく、相手の意見もしっかりと尊重しながら互いの折り合いをつける、そのようなイメージです。

アサーションを理解する上で、まず多くの人は相手や状況によって「3つのタイプ」に分かれると言われています。

(3つのタイプ)
・自他尊重
「アサーティブ(assertive)」

・常に自分よりも他者を優先し、自分のことを後回しにする
 「ノンアサーティブ(non-assertive)」

・自分本位であり他者を踏みにじる
 「アグレッシブ(aggressive)」

ノンアサーティブとアグレッシブの例を挙げるとするならば、目上には腰がとても低いが部下には横柄な態度をとる上司等が一つの例です。
目上にはノンアサーティブ、部下にはアグレッシブということです。

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【アサーティブになれない理由】

 日頃多くの人がノンアサーティブな状況ばかりになる事が多いのではないでしょうか。
理由としては以下を挙げる事ができます。

・結果や周囲を気にし過ぎている
・物事の見方や考え方がそもそもアサーティブになっていない

ノンアサーティブの人は一見すると「相手に配慮し、気遣いのできる良い人」と思われがちですが、実際には自分を大切にできておらず自分に正直でない為、自信がなく不安を感じ自分を責めている人が多いという傾向があります。


【DESC法】

 では少しでも「アサーティブ(assertive)」になるにはどのようにすると良いのでしょうか。
その方法は「DESC法」を用いることです。

【DESC法】

① D:描写する(describe)
  ~相手の言動を客観的に描写~

 E:表現する(express)
  ~自分が感じていることを表現する〜

③ S:特定の提案をする(specify)
  ~相手や自分の特定の言動や状況の変化に対して提案をする〜

④ C:選択する(choose)
  ~提案した案について選択を促す〜


無題

①~④の手順を歩む事によりアサーティブに物事を考え提案する事ができるようになります。まずは意識的に相手に提案をしなければならない場面でDESC法を活用する練習を行うと良いと思います。

【最後に】

 働き方が多様化している昨今、今後ますます個人の価値観が重要視され外部環境も更なる変化が起こると予想されます。
そのような環境下では「自分だけが良ければよい」という考えや他者の意見に合わせ反応しすぎるのも辛くなります。
 だからこそ自分と他者を公平に大切に扱う「アサーティブ」という考えがより一層必要となるのではないでしょうか。

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