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強くなるために、どん底を経験しよう。

「行ってきまーす...」

と、妻に声をかけ、向かったのは、とあるネットカフェ。 その日もまた、転活=転職活動をするために、いつもの ”通勤をしている風” に家を出て、狭い部屋にこもりに行くのだった。

既に辞表を出してしまい、転活を始めていた。そして、次の会社は・・決まっていない。有休消化はあと〇〇日。目途が立たなかったら、いよいよ無職になってしまう・・。

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30代後半の頃の話。買収された企業出身の部長、ということで、色んな苦労が重なり、胃痛になるほど精神的に参ってしまった。体にまでキタことが分かった時点で、辞めよう、と決めた頃のこと。

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GenZee、今は、経済的余裕と時間的余裕があり、また心身共に健康を保てていますが、「人生のどん底だ~」と思える、数々の経験をしました。それらを乗り越えることができたおかげで、今は人よりは多少は、心が強くなれた、のでは、と思います。その一部を列挙すると、

【肉体的どん底】

✔︎ 高校1~2年、軽量の体では先輩達にぶっ飛ばされる、ラグビー漬けの毎日。多分、右足の小指は折れていたと思うが、病院に行ってない。立ったまま気絶した仲間も。台風で練習休みになってくれと、テルテル坊主を逆さに吊るしたことも。

✔︎ 20代、ブラック鬼部長スタイルが蔓延る、某電話会社の立ち上げ時代。「やる気のあるやつは、7時半からの戦略会議に出席せよ」との一言から始まった、朝7時半出社の日々。遅刻すると帰らされる。その後数年続く、緊張の朝。深夜まで仕事した後の、朝6時起きの生活は、辛かった。(*現在はそんな働き方していません)

【経済的どん底】

✔︎ 大学4年生、家賃1万1千円の木造2階建てのぼろアパート住まい。四畳半の部屋の窓を開けると、そこは、真っ青な空・・ではなく、弁当屋さんの調理場裏。よって、ゴキブリがよく訪れた。その弁当屋のおばちゃんが、時々窓から、ほかほかな弁当の余ったおかずの差し入れをしてくれたことが、経済的な救い。(※両親の名誉のために補足すると、もっと送るよ、と言ってくる仕送りを、極力頼りたくなくて、頑なに断っていた。)

 【精神的どん底】

✔︎ 中学時代、「今日から俺は!」を100倍暗くしたような、荒れた田舎の中学。「こんな町、絶対抜け出してやる」と、毎日誓った。

✔︎ 20代新婚、札幌に飛ばされた。見てもらえる当てのない報告書を毎日FAXし続ける。朝8時過ぎに出勤した時に限って、鬼部長が7時半に電話を入れていた。掛け直すと、「札幌でぼーっとしてるんじゃねぇ!」と、チコちゃんの10倍の怖さで怒られ、更に底に沈む。

✔︎ 30代半ば、やっと外資系企業が自分に向いている、と思えたのに、その会社が日本企業に買収される。そのあと数ヶ月間、買収された側の部長として、半沢直樹並みの陰湿な大人のイジメに合う。

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どん底をどう乗り越えたか

では、そんなどん底と思った時期、苦境からどう這い上がったのか?

「信頼できる人に相談すると良い」という記事も目にします。でも、普段の悩み事は友人や家族に相談することがあっても、どん底の時は、心が弱っているので、相談する気になれませんでした。さらけることができないのです。その他にも、「休む」とか、「旅に出る」とか、多くの方法論を見ました。

が、結局のところ、人それぞれであって、これという正解はないんだと、今だから思います。いくつも乗り越えてきた結果、老兵となったGenZeeが見出した、”どん底から這い上がる方法”は、次の4つです。

① 反骨のエネルギーに変える

何とか努力でカバーしよう、”逆境を反骨心に変えて這い上がろう”、と試みてみる。ゲスな話だけど、経済的などん底時には、絶対金持ちになって好きなもの買うぞ!、というエネルギーに変換しました。 しかし、反骨心で乗り越えられるものもあれば、全く歯が立たないものもありました。

② 成功に導かれるための試練と捉える

そういう時には、”このトンネルの先に必ず出口がある”、とイメージし、信じようとしました。ロッキーやジャッキーの映画の逆転勝利のシーンを頭に浮かべたものです。 でも、どん底期間が長いと、徐々に、”やっぱり無理か・・” と、不安になってくるもの。信じ切るのはなかなかに難しいです。

③ 地道にコツコツ仕事、生活を続ける

何ヶ月もかかり、もう底から這い上がれることはないか・・と思った時は、半ば諦めて、淡々と日々をこなしました。一旦無になったのです。たまには、ずる休み、仮病もしてみました。 それで元気を多少回復したら、また①、②にシフトしました。

④ 時間が解決してくれるのを、待つ

時には、この①~③をぐるぐる回ったりもして、もがき続けることもありました。が、”腐って何もしない”、”全てを投げ出す”、みたいなことだけは、しませんでした。そして、ある時、法則を発見したのです。

”出口のないトンネルはない”、ということ。そして、”時間が解決してくれる” という事。 どんな不遇な状況でも、それを忘れた頃に、ふと事態が好転していた、と思う時が、必ず来たのです。

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腐らずに生きてれば、いつか時間が解決してくれる

世の中、本当にもっと、どん底な人たちはたくさんいると思います。小生のどん底なんて、浅い底、だと思います。ただ、当時のGenZeeにとっては、数々の苦境は、正にどん底、と感じられました。

だけど、あの苦境を乗り越えられたんだから、これからも何とかなるさ、と思える心の強さを得ることができました。今後また裸一貫、ぼろアパートに住むことも平気。肉体的な苦痛には耐えられる、と思うようにしました。

それと、もう一つ大事な収穫。どん底にいる人の気持ちがわかるようになりました。なかなかどうしてあげることもできない、聞くしかできない、という状況もあるけれど、でも、その辛さはよく分かります。

幸いにもどん底から脱出できた時には、この苦境はワクチンのようなもの。将来また来るであろう、どん底に耐えられるための、免疫力をアップできた。と、考えるようにすると、どんどん耐性が上がっていきます。だから、

強くなるために、若いうちに、どん底を経験しよう

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なお、冒頭のシーンのその後は、無事、転職先が見つかりました。その後、紆余曲折ありながらも、また転職に成功し、GAFAの一角でグローバルリーダーを担うなどして、順調にキャリアを積んでいくことができました。それは、キャリアアップ ノート ”侍編”にてご紹介します。

以上、老兵の 『実践!キャリアアップ ノート』 ”足軽編” でした。

こちらにも、理不尽な話を記事にしています。↓

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