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よいのはる
2020年11月11日 20:09
大学院時代の恩師に、心から尊敬している先生がいる。その先生はフランス文学・哲学界のたいへんな権威だが、その範疇に留まらない知識の豊かさ、思考の鋭さを持ち合わせておられる。数えきれないほどの文学作品を読んできたであろう先生が、「文学とは何か」という問いに対する、非常に簡潔な一つの答えを提示してくれた。今日はそれについて思い出すままに書いてみたい。例えば、こんな文章があったとしよう。
2021年1月13日 23:45
言葉は時々、人を縛る呪いになる。大学生の頃、フランス文化論ゼミに所属していた。それまでフランスの文化について、さほど深く学んでいたわけではないけれど、研究でフランス語が必要になったことと、担当の先生が指導熱心だったために選んだゼミだった。いわゆる「キツい」ゼミとして学内で有名だっただけあって、こなす課題も多く、ハイレベルな要求に耐えられずに離脱した人もいた。私はそんな中でも、先生の個