【出世の法則】自滅の刃
ロッシーです。
会社で出世する人を見ていると、際立った成果を出したから出世しているという人はほとんどいないように思います。
もちろん成果はきちんと出しているんですが、それはヒットレベルの成果であって、ホームランレベルではありません。
だから、周囲からすると
「なんであの人が出世しているの?大したことしていないじゃない。」
という評価になりがちです。
でも、「大したことをしていない」と簡単に言いますが、それにはもっと深い意味があるのではないでしょうか?
そのあたりもう少し掘り下げて考えてみたいと思います。
致命的なミスをしない
「大したことをしていない」というのは、際立った成果を出していないという意味もありますが、逆に言えば、
「致命的なミスをしていない」
と考えることもできます。
致命的なミスや大失敗をやらかしている人間に対して、「あの人は大したことをしていない」とは言いませんからね。
致命的なミスをするような人間は、やはりどこかに脇の甘いところや判断が下手であったりするわけです。そういう人間が上に立って致命的な意思決定をしてしまうと、組織としては取り返しがつきません。
特に大企業ではそうでしょう。だから、致命的なミスをするような人間を出世させるよりも、ミスが少ない人間を優先するのは当然のことなのだと思います。
ある程度組織が大きくなると、小回りの利くベンチャーの社長とは求められる資質が違うのは当然です。
よく、「日本企業の社長はミスをしないことだけで昇りつめてきた人たちだから使えない」という批判がありますが、イケイケドンドンのベンチャー社長とは役割が違うのですから、それを批判しても仕方がないように思います。
悪手が少なければ勝てる
将棋では、「悪手が少ない」と勝てることが多いです。
対局で負けるのは、自分で悪手を指してしまい、それが敗着となるケースです。
つまり「自滅」です。
相手から「好手」を連発された結果負けるということはほとんどないです。よほどの実力差があればそういうこともあると思いますが、棋力が拮抗している場合、一方的に好手を繰り出せるようなことは稀です。
だから、勝つためにはいかに自分の悪手を減らし、相手に悪手を指させるかが大きな要因になるのです。
出世も同じ
出世も将棋と同じ部分があるように思います。
私が今までに見てきた経験でも、同じ職位の二人がいたとして、片方は役員までのぼりつめ、片方は定年再雇用となっているようなケースがありました。
役員までのぼりつめた人は、やはり安定感があるんですよね。ミスをほとんどしませんし、仕事を任せてもきっちりとやってくれるという印象があります。つまり悪手が少ないのです。
逆に、定年再雇用となった人は、勢いはあるのですが、自分勝手に判断をして動いたり、言動にややいい加減なところがあり安定感には欠けていましたね。つまり悪手が多いのです。
いくら10の成果を出していても、1の悪手があればそれで帳消しです。
やはり悪手をいかに減らすかというのは非常に大事なことなのだと思います。
自滅を防ぐには
では、自滅しないためにはどうすればいいのでしょうか。
私もよくわかりません。そんなに簡単に分かるものでもないと思います。
ただなんとなく感じるのは、
「とにかく勝ってやろう!」という気持ちが強すぎると、自滅しやすい気がします。
勝とう勝とうと思い込むと、冷静になれません。
人に対してもエゴが強くなり、敵を作りやすくなります。
だから勝とうとするのではなく、「負けないようにしよう」くらいがちょうどいい塩梅なのかなと思います。
将棋でもそうだと思います。
自陣の守備が疎かなのに、勝とうと思って踏み込んで攻める ⇒ 相手に受け止められて攻めが切れる ⇒ 反撃をくらって負ける
というパターンは多いです。
「負けないようにしよう」と思っていれば、攻める前に自陣の守備に一手をかけるということができるわけです。
勝とう、攻めようという気持ちは大事ですが、それは自滅の刃になることも常に頭に入れておいたほうがいいのでしょうね。
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