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ここで独立できるスキルは身についた。やりたいコトを応援してくれる会社フーテン

2021年に設立された「株式会社フーテン(以下フーテン)」。企業理念に「お前じゃなきゃダメなんだ!」を掲げ、現在は浅草に3店舗を構えている。カフェ、スナック、バーとそれぞれの業態は違うものの、一貫しているのは人と場所がつくり上げる「コミュニティの強さ」だ。そこで今回は、フーテン設立以前から社長の佐藤さんと共に仕事をしてきた、スタッフの松橋諄奈(まつはしともな)さんに入社の経緯から現在の働き方、そしてこれからの展望について聞いてみた。

●私の居場所はここにあった

――はじめに、これまでの経歴について教えてください。

松橋諄奈(以下、松橋):私の生まれは福岡県大牟田市で、育ったのは大阪府岸和田市です。学校は中高一貫校の智辯和歌山を卒業し、その後は立教大学に進みました。

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▲フーテンが運営するカフェ「ほしや」の店長・松橋さん。愛称はトモナ

――学歴エリートですね。なかなかアルバイトもできなそうですが?

松橋:大学生になり、ケーキ屋兼喫茶店のバイトを始めました。ただ、4年生になったタイミングで就職活動が忙しくなり、昼間のバイトが難しくなりまして……。そこで、友達が働いていた池袋のスナックを手伝うことにしました。いま思うと、そのスナックが私の飲食店における原点であり、接客のルーツになったお店です。

――始まりの場所だったと。どんなお店でしたか?

松橋:35歳で独立したばかりのママが経営しており、常連さんがメインのスナックでした。色恋営業は必要なく、むしろママからは話の盛り上げ方や、お客さんにより楽しんでもらう方法など、現在にも活きるスキルを学ばせてもらいました。

――貴重な体験でしたね。

松橋:はい、学生バイトの私にも優しかったです。結果、そのスナックでは1年ほどしか働いていませんが、今でもママから学んだことは守っていますよ。特に、機嫌の悪いお客さんのなだめ方はママ流だと思います(笑)。

――なるほど。肝心な就活はいかがでしたか?

松橋:無事に大手の生命保険会社に入社することができました。ちなみに私の就職先の条件というのが「安定した収入」「充実した福利厚生」それと「人と関わる仕事」。なんとなくデスクワークよりは人と喋る仕事の方が向いていると思ったんですよね。

――では、三拍子そろった職場に就職できたわけですね。配属部署というのは?

松橋:総合職で入社したものの、入社当初は営業職を経験しました。手前味噌ですが、営業成績はそこまで悪くはなかったと思います。ただ、ストレスの溜まり方が尋常じゃなくて……。

――なぜですか?

松橋:お客さんと喋っていると、ふと距離を感じるんです。おそらく、私が生保レディだから警戒していたとは思うのですが、それまでそういう目で見られたこともなければ、人に拒まれた経験もなかったので余計に悲しく、辛かったです。同時に、人と関わる仕事を望んでいたものの、これは私のしたかった仕事ではないと感じました。

――理想の仕事とは違っていたと?

松橋:「飲み屋で出会っていたら、絶対にもっと仲良くなれるのに!」と、いつも思っていました(笑)。そんな憂鬱な日々のなかで、たまたま友達と訪れたお店が「ほしや」だったんです。

――偶然、訪れたのですか?

松橋:いえ、きっかけは私の友達が「ほしや」を立ち上げた1人の後輩だったんです。当時「ほしや」はまだプレオープン中だったので、2017年1月ごろだったかな? そして、そのときに初めて佐藤さんと出会ったんです。

――どんな印象でしたか?

松橋:今とは真逆のイメージです。無口でお酒も飲んでおらず、これぞバーテンダーという印象でしたね。一方で私はというと、友達とワインを3本空けており、ベロベロの状態で絡んでいまして(笑)。しかも、その勢いのまま「ここで働かしてくれ」と言ったそうなんです。……でも、まさかその一言が現在にまでつながるとは微塵も思わなかったですよ。

――酔った勢いだったんですね。佐藤さんの返答は?

松橋:「いいよ!」と軽い返事でした。なので、酔った勢いとはいえ、その話をした一週間後にはノー残業デーの水曜日だけ、お店を手伝うことにしたんです。

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▲当時の佐藤さんと松橋さん。2日連続で朝まで飲んだことを機に打ち解けたそう

――そこまでして「人と関わる仕事」を欲していたんですね。久しぶりの飲食業はいかがでしたか?

松橋:楽しかったですし、なにより「やっぱり私の居場所はここなんだ」と実感することができました。そのため、初出勤から1ヶ月後には保険会社を休職し、週6で「ほしや」に出勤していました。そして、半年後には保険会社を辞める決意をしましたね。

――1年半で辞職したと。ちなみに働く際に「ほしや」の給与や福利厚生はチェックしていましたか?

松橋:全く気にしていなかったです。多分、それ以上に保険会社がストレスだったんでしょう。くわえて、佐藤さんも面白かったですし、話もスムーズに進んでいたので。

――別の飲食店を検討しても良かったのでは?

松橋:考えていなかったです、最初はただただ運命だと思っていましたから(笑)。とはいえ、続けていくうちに葛藤が生まれたのも事実です。当時はまだ23歳だったので、何も考えずに働き始めた「ほしや」にこのまま骨を埋めていいものかと。そこで、一旦ほかの仕事もしてみようと、昼間に事務の仕事を始めました。

――また、忙しくなりそうですね。

松橋:そうなんです。事務の仕事を週5日、「ほしや」を週3日。さらに、修行のつもりで新宿のゴールデン街のお店を週1日、中井のたこ焼き屋を週1日、佐藤さんのお母さんのスナックを週1日……今では考えられない量を掛け持ちしていました(笑)。

――会社員時代とは違ったハードモード……休むヒマもなかったのでは?

松橋:月曜日の夜しかなかったです。たしかに、たくさんの門を叩いたことで、めちゃくちゃしんどい日々でした。でも、それ以上に人脈は広がりましたし、学びのある日々だったと思います。

例えば、中井のたこ焼き屋のオーナーは、政治からスポーツ、アニメ、漫画、ドラマ、映画、音楽、全ジャンルに強くて、引き出しが多いんです。でも、ふと聞いたときに「本当はどのジャンルにも興味がない。あくまで、お客さんの話題になっているから見ている」と言っていたんですよね。そのときに“話題を増やすってこういうことなんだ”と学びました。

――良い経験になりましたね。

松橋:そして、なによりも飲食業をやればやるほど、面白いと感じられたんです。だから、1年後には事務の仕事を辞め、完全に飲食業一本に身を固められたんだと思います。

●奮闘していたバイト時代

――「ほしや」に入ったのが2017年2月。今年で6年目を迎えますが、まずは当初の仕事ぶりについて教えてください。

松橋:あまり苦労した覚えはないんですよ。強いて言えば、新規のお客さんにまた来店してもらうのが大変だったかもしれません。今では常連さんも多く、毎日いろんなお客さんが来てくれます。でも、オープン当初は誰にも知られていなければ、ここは人通りも少ない裏通りだったので、来てくれたお客さんにひたすら喋りかけていたんですよね。

――新規のお客さんを必死にリピーターにしていたと。

松橋:「営業」と思われるかもしれませんが、佐藤さんは“いかに新規のお客さんと仲良くなるか”という方針だったと思います。余談ですが、2019年のラグビーワールドカップのときは特に奮闘していましたね。「ほしや」にたくさんの外国人旅行者が来てくれたのですが、誰も英語が話せなくて……。もしかしたら、6年間で一番きつかったかも(笑)。

――現在の「ほしや」からは考えられないですね。

松橋:じつは、今でも新規のお客さんが一番訪れてくれるのは「ほしや」なんです。紹介で私たちに会いに来てくれる人、浅草観光のついでに寄ってくれる人、ご飯を食べに来てくれる人、内装を見に来てくれる人、それぞれの目的は違うものの、いろんな方々が遠方から来てくれています。

――なるほど。また、当初は見知らぬ土地だと苦労も多かったと思います。近隣のお店に飲みに行くことはありましたか?

松橋:数店舗に顔は出していましたが、今ほどは馴染めていなかったと思います。その代わり、私は目黒に、佐藤さんは新宿に家があったので、仕事終わりにはよく2人でゴールデン街に繰り出していました。ハードスケジュールながらもそれが唯一の楽しみでしたね。

――それもまた意外な過去です。話を聞いていると、大きな失敗や苦労はなさそうですね。

松橋:あ、いま失敗談を思い出しました……。働き始めたころ、お客さんからメニューに載っていない「卵かけご飯」をオーダーされたことがあったんです。卵かけご飯なんて誰でもつくれるじゃないですか? だから佐藤さんに何も断らず、提供したんですよね。そしたら、佐藤さんから「いくらで売るつもり? 原価計算もできないのに勝手に提供するな」とめちゃくちゃ怒られて。

私は私で「じゃあ、原価計算を教えてよ!」と盾突いて(笑)。でも、それから「わからないことはすぐに聞く」を繰り返しているうちに、徐々に1人でもお店が回せるようになっていきました。

●松橋さんが思う、フーテンの3つの魅力

――そういった失敗を積み重ね、2020年1月に店長になられました。親も喜ばれたのでは?

松橋:じつは私の親は当初、飲食業に反対していたんですよ。というのも、中学校から大学まで私立に通わせてもらい、言ってしまえば教育にお金をかけてくれたわけです。でも、飲食業って学歴は関係ないじゃないですか? 保険会社を辞めることは賛成でしたが「せっかく学歴を持っているのに、その学歴を使わないで働く気?」と言われたことがありまして。だから、昼間に事務の仕事を始めたのは、親を悲しませたくないのも1つの要因だったんです。

――なるほど。親にはいつ報告されたんですか?

松橋:店長になったタイミングで伝えました。やはり、自分の身が固まるまでは心配をかけたくなかったので。満を持して報告したところ「やっぱりね。事務の仕事は辞めていると思ったよ。あんた、変な時間に電話かけてくるんだもん」と言われました(笑)。そして今では熱意も伝わり、応援してもらっていますよ。

――理解してくれて良かったですね。では、店長に就任してからの業務内容を教えてください。

松橋:接客はもちろん、仕込み、発注、領収書管理、伝票整理、シフト作成……ほぼ全ての業務をしています。就任する1年前から「ほしや」に関わる業務のほとんどを任されていたので今では慣れたものです。

また、月末には来月の売上目標を立て、お客さんにどういうアプローチをするのか検討してきました。例えば、来月でいえばフードに力を入れるフード強化月間にしています。あとは、営業時間も私が決めますし、黒板メニューも私が自由につくっていますね。

――営業時間や黒板メニューも店長の裁量なんですか?

松橋:はい。フーテンは「自由度が高いところ」が魅力の1つだと思います。私もこれまで、さまざまな企画を採用してもらいました。

――例えば、どんな企画をされましたか?

松橋:私が店長になった時期ってちょうど緊急事態宣言の1回目のころだったんです。なので、佐藤さんからは「お店を休もう」と言われたのですが、私の性格上一度休んでしまったら怠け癖が付いてしまうんですよね。だから、佐藤さんには「お弁当の販売」を提案しました。

――店長になってから初めての企画ですね。反響はいかがでしたか?

松橋:とても好評でしたよ。毎日お米は15合炊き、多いときには1日に30食は売れましたから。また、佐藤さんからは店長が私に変わったことで、お客さんが離れてしまうことを懸念されていました。しかし、かえって私が店長になったことで新たに“料理”が「ほしや」の武器に加わり、一種の宣伝効果を生みました。

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▲当時「ほしや」が販売していた、松橋さんお手製のお弁当

――新店長が定着する、良いきっかけにもなったわけですね。

松橋:そうですね。また、フーテンは「やりたいコトがすぐに実行できるスピード感」も魅力だと思います。例えば、新メニューを1つ考案する際、一般企業だったら企画を立ち上げ、プレゼン資料・試算表をつくり、上司に報告し、そのまた上司に許可もらい……正直、準備段階でモチベーションが下がってしまうじゃないですか?

――たしかに、面倒ですね。

松橋:有機野菜は良い例だと思います。現在「ほしや」では有機野菜を販売しているのですが、もともとはお客さんから「コロナで有機野菜が売れず、農家さんが困っている」という話を聞いたんです。そして、そのときに「ほしや」でも販売できないかと考えたんですよね。

閃いてからすぐに佐藤さんには「お店で有機野菜を売りたい。とりあえず今週末は畑に行ってくる」とだけ伝えました。そして、自分のなかで見通しが立ったので次の週から野菜販売をスタートさせたんです。

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▲今では「ほしや」の代名詞となった野菜販売

――スピーディーかつ、佐藤さんも柔軟ですね。

松橋:そう思います。最後に、私が「ほしや」で長いこと勤めようと思えた魅力があります。それが「企画力が養われるところ」。ここに入るまで、私のなかの飲食店のイメージって、ただフード・ドリンクをつくって提供するところでした。でも「ほしや」は飲食のほかに、さまざまな企画も強みにしていたんです。お店の周年をはじめ、お餅つきだったり、お花見だったり……。

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▲「ほしや」5周年記念のポスター。テーマは「ドライフルーツ」

松橋:しかも、みんなで企画するイベントに関してはしっかりと収支管理表をつくり、そのイベントをどう面白くするか、みんなでブレストするんですよ。飲食店というより企画会社のような(笑)。1つの企画をみんなで動かす経験というのは、これからの人生でも活かせるスキルだと思います。

――ただの飲食店に留まらないと。ちなみに松橋さんのなかで、印象深かった企画はありますか?

松橋:昨年から始めた「おでん」はその1つだと思います。当時は2度目の緊急事態宣言中だったのですが、どうにかしてお客さんに喜んでほしかったんですよね。そこでまずは時短営業でお酒を飲みにくる人は減るだろうから、軽いつまみよりもしっかり食べられるメニューをつくろうと考えたんです。

また、コロナの影響で冬でも店内の換気は必須で、お客さんには寒い思いをさせてしまっていました。でも、おでんなら身体は温まるし、屋台感覚で楽しめるじゃないですか? さらに日持ちもするため、食材ロスが減らせて一石二鳥だったんです。

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▲人気メニューとなった「ほしや」のおでん。併せて日本酒を置き、熱燗も楽しめるようにしたそう

――まさに逆転の発想ですね。

松橋:厳しい状況でしたが、思った以上におでんは活躍してくれました。自分の企画の売れ行きや、成果が目に見えるのは気持ち良いものです。いずれにしても「思いついたコトをやってみる」というのは、とても重要なことだと学びました。

●失敗を恐れず、目標に向かっている人はウェルカム

――現在「ほしや」には何名スタッフがいますか?

松橋:社員・バイトを含めて11名在籍しています。その多くはお客さんの紹介で働いてくれているので、みんなしっかりとした性格ですね。

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――紹介ではなく、面接で入った人もいますか?

松橋:はい、大学生の男性スタッフは私が初めての面接で入れました。

――どんな面接をされましたか?

松橋:事の始まりは、突然電話をくれたんです。どうやら「ほしや」のInstagramを見てくれたようで。ただ、お店には来たことがない、と言っていたので「まずは一回、お店に遊びにおいで」と伝えました。

というのも、電話で「カフェで働きたい」と言われたんです。もちろん「ほしや」はカフェバーですが、夜になると酒場の側面が強くなるということもあり、接客を伴います。もし、キラキラしたカフェをイメージされていたら、お互いにとって良くないじゃないですか?

そしたら「明日行きます」と言ってくれ、本当に次の日に遊びに来てくれました。しかも、オープン時間ちょうどに(笑)。その行動力はとても好印象でした。

――素晴らしいですね。

松橋:最初はカウンター越しに2人で喋っていたのですが、徐々に常連さんも集まってきまして。そして、1人の常連さんが彼に一杯ごちそうすると、彼もまた帰るときに「ごちそうさまでした」と、その常連さんの席まで足を運んでいたんですよね。

個人的には、仕事ができる・できないということよりも「礼儀正しさ」が大事だと思うんです。彼には、その人の良さが垣間見えたので採用しようと思いました。今でも毎日楽しそうに働いてくれて良かったです。

――「ほしや」には良いスタッフがそろっていそうですね。

松橋:そう思います。また、スタッフに対しては自分のなかで大切にしている信条があります。スナックのママの言葉なのですが「個性は個性としてちゃんと認めてあげないといけない。みんながみんな、私みたいになったらお店は面白くないでしょ? だから、接客にこうするべきというルールはないんだよ」と。

――それぞれの個性を活かすと?

松橋:そうですね。なので、私はスタッフ一人ひとりをちゃんと見極め、キャラ立ちさせてあげることを大切にしてきました。例えば、いつも話にオチがないスタッフがいるとするじゃないですか? でも「つまらない」と一蹴してしまったら、それで終わりなんです。そういうスタッフにはスベりキャラや、いじられキャラを定着するようにしています。そうすることで、そのスタッフの個性が活きますし、お客さんも馴染みやすくなると思うんです。

――では、どういう人がフーテンには合っていると思いますか?

松橋:先ほどの「個性を大切にすること」を踏まえると、結局どんな人でも合うと思います。言わずもがな、飲食が未経験でも大丈夫です。ただ、そのなかでもお酒や会話が好きという人は、ストレスなく働けるでしょうね。

あとは、失敗する勇気のある人。やはり失敗を重ねることで成長できると思うんです。私がそうだったように、新しいスタッフにはどんどん失敗してほしいですね。仮に私が叱ったとしても、数分後にはケロッとしていますから(笑)。

――失敗を恐れない精神力ですね。

松橋:それと、目標がある人は向いていると思います。例えば、いつか自分の飲食店を持ちたい人ならフード、ドリンク、接客など基礎的なところから学べます。一方で飲食業務以外のコトに挑戦したい人でもイベントを通して、企画力、実行力、継続力などのスキルは培われるでしょう。どんな小さなコトでも目標さえあれば、フーテンは応援してくれるし、成長させてくれるし、叶えてくれる環境だと思います。

――そうなると、目標に積極的な人は向いてそうですか?

松橋:そうですね。受動的ではなく、能動的な人は成長スピードも早いと思います。きっと、〇〇がやりたいですと意見を発してくれたら、フーテンはやらせてくれますから。おそらく本人も楽しいでしょうし、やりがいにつながると思いますよ。

――松橋さんが体現しているように感じます。

松橋:佐藤さんは常々スタッフの独立を推進したいと言っています。もし仮にいま、佐藤さんに「独立して!」と言われたとしても、私は十分にやっていける自信はありますし、そのスキルは身についていると自負しています。

――逆に目標がないと難しいですか?

松橋:いえ、いつか目標が見つけられたらいいなと思っている人も大歓迎です。今はやりたいコトが漠然としていても、フーテンは人脈づくりにはうってつけの職場です。きっと、いろんな人に出会うことで指針が定まると思いますよ。

●今ではなく、いつかは自分の店を…

――今後の展望について教えてください。

松橋:現在、フーテンは4店舗目をオープンしようと計画しています。佐藤さん曰く、次の店舗はイタリアンを提供し、ワインを主軸にしたお店を目指しています。おそらく、私も新規店舗の立ち上げには携わるため、今後は料理に注力したいと考えています。

――料理ですか?

松橋:「ほしや」では和食の家庭料理がメインでした。でも、次の店舗に照準を合わせるならば、今まであまりつくったことのないイタリアンに挑戦すべきだと思うんです。なので、今は独学でいろんな料理をつくってはお客さんにフィードバックをもらっています。

ちなみに今後チャンスがあれば、お肉のお店で修行したいですね。お肉は火の通し方によって味や柔らかさが変わってきますし、筋の取り方一つで食感も違うじゃないですか? 個人的には、お肉の調理法がこれからの私の課題だと思っています。

――会社への貢献度が高いですね。松橋さんの個人の未来像はありますか?

松橋:「ほしや」で働き始めた当初は、自分のお店を持ちたいと思っていました。というのも、佐藤さんに一度相談したことがあったんです。「私の将来が不安なんだけど大丈夫かな? 定年になるまで雇ってくれる?」と。そしたら「自分のお店を持てば、定年どころか死ぬまで働けるんだからな。手に職をつけて独立しろ」と言われて、ハッとしたんです。

――では、独立も視野に入れているんですか?

松橋:ん〜29歳になり、結婚・出産・子育てなどが現実味を帯びてきました。なので、今のタイミングで独立は考えていません。それよりは社会保険や育児休暇、福利厚生のしっかりしたフーテンで頑張りたいと思っています。現に佐藤さんも子育てしながら働けるような仕組みを考えてくれていますから。

ただ、子育てが終わったころには、自分の店を持っているかもしれませんね。小さなカウンターの小料理屋みたいな……。そしたら、それまで磨いてきた接客スキル、調理スキルを存分に発揮したいですね。