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明け方、未明。【エッセイ】

何時か分からない時間を泳いだ。

天井は薄暗く、カーテンの隙間から
侵入してくる冷たい風は私に明け方を告げた。

今日も私は女だった。
胸は膨らんでいて、アソコに男性器は配置されていなかった。

女という生き物がどれほど
自分勝手で面倒な性質を持っているか
女だからこそ熟知していた。

だから今日もそんな
厄介な性質を備えた生物として
生きなければならないことに
少し落胆した。



ぐちゃ。
生ぬるい塊が私の下部から
排出された感触があった。

私は今週月経の闇に囚われている。
週末の疲労を赤色と共に過ごすのだ。

感情の起伏など興味すら失った。
どうしようもできないことを
何とかするのは趣味じゃない。

そこに赤が塗られるだけ。
それを見つめてただただ己の宿命を
飲み込んでいる。
面倒な性質も自分勝手な感情も
全てはきっと神の恵みだ。

外はまだ薄暗く、世の空は灰色に染まっていても、私の今日はきっと赤色なのだろう。

夜は未だ明けない。


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