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会社案内をつくるとき、コピーライターにも声をかけてほしいんですよね……という話

久々にnoteを開いて驚いた


こんにちは。
Rockakuというコピーライター事務所を経営している森田と申します。
一時期、狂ったように書いていましたが、育児と家事に追われて、久々にnoteを開いたところ……フォロアーが4000超えててちょっとビビりました。しかも有料記事1本もないのに3000円くらいのサポートが貯まっていて……ありがたい限りです。

サポート=期待という解釈をしてしまうと、変なプレッシャーにやられてしまいそうですが、まあ、今回も、日頃の案件では見せることのない、のびのびとした感じで書いていきたいと思いますので、どうぞお付き合いください。


今回のお題は「会社案内のつくりかた」です


さて、表題にもある通り、今回は会社案内について書いてみたいと思います。

どうですかみなさん。会社案内つくっていますか?
まあ、大半の人は「何いってるんだこいつ?」ってなっていると思いますが、この話は大きく2種類の人に向けて書いています。すなわち……

(1)企業内で広報、人事、営業などとして会社案内に関わっている方
(2)デザイン会社などで受託業務として会社案内をつくっている方

(1)の方については、展示会だったり、採用だったり、年度末だったり、営業強化だったりと、さまざまな理由から、「会社案内を刷新せよ!」というミッションを受け取って、どうつくるか悩んでいる……なんて状況だったら、この記事をぜひ読み進めていただきたいと思います。

(2)の方は、まさに(1)のような方から「会社案内制作の依頼を受けたぞ!いいもんつくるぜ!」と気合いを入れていたりするタイミングだと非常にありがたいですね。完全に僕の都合ですけれど。

さてさて、この「会社案内をつくる」というお仕事。
案件としては、まずはグラフィック系のデザイン会社さんへ相談が行くことがほとんどです。その理由は「紙のデザイン物だから」という、書くまでもない話なんですが、しかしながら、デザイン会社ではないRockakuでも、これまで数多くの会社案内制作に携わってきています。


会社案内を構成する要素ってなんだっけ?


それはなぜか……と言えば、当然ながら、会社案内にはコピーやテキストが必要不可欠だから。

もうちょっと踏み込んだ話をするなら、「編集」というプロセスがけっこう重要だったりするからなんですね。

そもそも会社案内ってどんな要素から構成されているのでしょうか。

・グラフィック
・写真
・コンテンツ

……またもや書くまでもない基本的な話をまとめてしまいましたが、この「コンテンツ」に関する領域こそが、我々Rockakuの専門分野であり、それがデザイン会社ではないRockakuが多くの会社案内制作に携わってきた所以でもあります。

もちろん、デザイン会社さん=コンテンツが専門外というわけではありません。ただ、企業理念の言語化、既存のコーポレート周りの言葉との兼ね合い、人物取材のプランや編集、執筆についての専門性という点では、それなりのアドバンテージがあるはずです(そこは胸を張った方がいいんですけど性格的にちょっとひいてます)。

Rockakuでは、多くの会社案内に使用される企業メッセージや代表挨拶、サービスや事業の紹介、社員紹介のインタビューなど基本的な文字要素のコンテンツ全てに対応しています。そんなわけで、社内にライターがいないデザイン会社さんからの依頼で、会社案内に関わるケースが非常に多い感じです。

この流れとは別に、会社案内の全体構成(ページネーション)や、用途や活用にあわせた企画・設計・編集なんかも得意なので、クライアント企業側から直接ご相談をいただき、企画やコンセプトをまとめた上でデザイン会社さんへお仕事をお願いするというケースもあったりします(コーポレートサイトでも同様の流れは多いんですが)。

つまり、会社案内は「紙のデザイン物」であると同時に、「会社全体をコンテンツ化した編集物」でもあるという、これまた、非常に普通の結論が導き出されてくるわけです。


会社案内をつくるプロセスを紐解いてみる


さてさて、僕らがコピーライターとして会社案内制作に携わる場合、いくつかのパターンがあります。

(1)そもそも何もない状態から相談を受ける
(2)大まかな指標を受けつつ企画・構成・編集を進める
(3)企画構成ができた段階から依頼を受けてコピーやテキストを当て込む

上記、どれが正しいということはありませんし、どのパターンでも喜んで対応いたします。でも、「せっかくなら、ぜひ、(1)からプロジェクトに混ぜてほしい!」というのが、今回の記事に隠されたメッセージであったりもします。あ、隠せてないな。

Rockakuがコピーライターとして会社案内制作に(1)の段階から関わるとすると、どんなプロセスになるか。簡単にご紹介していきたいと思います。

<1>リサーチ
 A:いつ、誰に、どうやって渡す(見せる)ものなのか。
 B:達成すべきミッションはなんなのか。
 C:費用対効果から考えてそもそも印刷物にすべきなのか。
 D:サイトやその他の媒体との連携、接触経路はどうなっているのか。
 E:過去の企業メッセージや広告などでどんな言葉を使ってきたのか。

まずはこんなところからねちっこくリサーチを開始します。正直、うざったいと思いますが、すごく重要なプロセスです。

A〜Cに関して言えば、ごく当たり前のヒアリング項目ですが、そもそも、「会社案内を使うシーン」によって、企画はかなり変わってきます。就職活動の説明会、商談、展示会など、その会社案内の「主戦場」にあわせた企画を立てることは超重要になってきます。
渡しやすさ、読みやすさ、会話のしやすさ、捨てられにくさ……など、デザイン的なアイデアが不可欠にはなりますが、そのアイデアの手前にある課題を言語化することこそが、僕らの役割だったりします。(このあたり、僕らより遥かに上手なデザイン会社さんがほとんどですけどね……!)

Dに関しては、Webから資料請求して会社案内を配る、あるいはPDFでダウンロード……なんていうケースも少なくない昨今。Webの情報と会社案内がだだカブリしていていいのかどうか?といった問題は多くあります。今風に言えばUX(USER EXPERIENCE)みたいな視点でもありますが、その会社案内を手に取るまでに触れるプロセスや、手に取って開くときに想定される期待感などを類推したコンテンツ設計が非常に重要になってくる。と、考えています。

そしておそらく、Eこそがコピーライターを会社案内にぶっ込む最大の利点かもしれません。

以前、創業ウン十年の日本を代表するような大手企業から受けた相談で、「過去から現在に渡って発信してきた創業者の言葉、企業理念、ミッション・ビジョン・バリュー、広告コピー、コミュニケーションワードを俯瞰して整理してほしい……」というお仕事がありました。

つまり、新規でコピーを書くのではなく、過去の言葉の重複や矛盾を洗い出して、ノイズを取り除く……言うなれば「言葉のリストラ」のような仕事です。

発信の窓口、部署や事業部が多い企業では、長い時間の中で、言葉の伝わり方や浸透の仕方、取り扱いの違いなどが生じて混乱が起きてしまう。本来なら企業やブランドの資産であるべき言葉たちが、負債になっていく……こうした状況を防ぐことも、コピーライターの仕事です。

会社案内を刷新するぞ!
表紙にかっこいいキャッチコピーがほしい!

……は、もちろんいいと思いますが、過去に発信してきた言葉を活かすのか、継承しながら新しくするのか、はたまたリストラするのか……この辺りの問題についてもしっかり考え、その会社案内に相応しいコピーをつくっていける存在こそコピーライターです。


<2>企画・構成
 A:<1>リサーチ結果の資料化&共有化。
 B:盛り込む必要があるコンテンツの割り出し。
 C:各コンテンツの配置と流れの整理。
 D:ページネーション(台割)の設計。
 E:各ページの大まかなレイアウト設計。

リサーチが済んだら、そのリサーチ結果をレポートとして資料化(=A)。いわゆる要件定義書をつくり、プロジェクト関係者と共有していきます。

そこから、この会社案内がなにを案内すべきか?を項目化して、そこから逆算して構成要素となるコンテンツのリストと、その流れを組んでいく感じになります(=B〜E)。


<3>取材・編集・ライティング
 A:取材対象の割り出し
 B:コンテンツの読後感設定
 C:読後感から逆算した取材・質問項目の設計
 D:取材の実施
 E:ライティング

ページネーションができてきたら、そのページネーションを埋めるためのコンテンツの一次情報を誰が持っているか?を整理していきます。これがAのプロセスですね。

「取材」というとインタビューがメインだと思う方もいるかもしれませんが、事業説明や商品紹介などについても、基本は取材が重要なプロセスになります。ただし、闇雲に「取材します!」といって、現場で担当者を捕まえてもクライアントにご迷惑をおかけするばかり……なので、まずは、「各コンテンツを読んだ人が、読んだ後に、どんな感想を持ってくれたら成功か?」という、Bのプロセス、そして、Cで、Bを実現するための答えを手に入れるための質問項目をつくります。

このあたり、採用系の会社案内では、特に重要なプロセスになってきます。なぜなら、社員紹介の人選1つとっても、会社の印象を左右しうる大きなファクトになるからです。

多くの場合、D、Fだけが僕らの仕事だと思われがちですが、実はその前段階を仕込んでいけることこそが、コピーライターの真価だったりするので、そこのところ、何卒、ご検討ください。


「いっしょにつくれる関係性」をデザインしたい


さて、ここまで、一方的に自分たちができることをずらずら書いてしまいましたが、「だから!俺たちに!任せろ!」と言いたいわけじゃないんです。

その逆で、「コピーライターってこんなことが得意なので、会社案内制作でお困りの際は、気軽に、漠然とした状況からでも声をかけてほしい!」と、非常に遠慮がちに、でも、力強く訴えたくて、こんな話を書いてみました。

「漠然」

そう、僕らは「漠然」が大好物なんです。
漠然とした状況を整理して言語化することがコピーライターのコアスキルなので(個人の見解です)、まずは「依頼できるかわからないし……」「どう頼めばいいんだろう?」くらいの状況からお気軽にご相談ください。いっしょに考え、一緒に知恵を絞れる。そんな関係性をデザインできたら幸いです。

ご相談は info@rockaku.jp まで!

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