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ルパン三世の元ネタと言われるが~「黄金の七人」

泥棒と美女、というと今ではルパン三世かキャッツアイ(笑)か。
その走りとなったであろう作品が今回の「黄金の七人」、1965年公開である。

ルパン三世のモチーフとなった、とあちこちで書かれているが、鑑賞してみるとそれほど似ているわけではない。

銀行から金塊を盗むというストーリーなのだが、当時の最先端と思われる技術を駆使しているのが微笑ましい。ミッションインポッシブルもいずれこんな風に見える時がくるのか。

ただ、本作の眼目は盗み終わってからの騙し合い。
なので前半の金塊を盗むまでのあれやこれやは、けっこう冗長な感じ。金塊をあんなに雑に扱ったら、ベコベコになっちゃうんじゃなかろうか。

その騙し合いの果てに、結局金塊を失ってしまうのだが、奇しくもハンフリー・ボガートの「黄金」に結末が似ている。

こちらは砂金だが、最後は集めた砂金が風に舞い散ってしまう。それまでいがみあっていた男たちはそれで大笑い。
「黄金の七人」もやれやれといった形で、別の銀行強盗をする場面に変わって終わる。

ヨーロッパの映画って、どんなジャンルでもどことなく寂しさがつきまとう。勝っても負けても、幸せでも不幸でも。
そこに、シャバダバシャバダバ~というBGMが重なり、不思議な情緒を生み出しているよう。
ま、あまりストーリーには関係ないけど。

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